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ガジェットGoogle GeminiがiOS 18に統合?

iOS 18の生成AI機能、クラウド使わず「完全オンデバイス」の可能性

Gadget Gate
公開日 2024/04/15 18:22 多根清史
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アップルが次期iOS 18に生成AI技術を組み込むことは、ほぼ確実視されている。ティム・クックCEO自らもAIへの投資を強調していることから、投資家の期待を裏切らないためにも避けられないだろう。

そうしたiOS 18で計画している新AI機能は、外部のクラウドサーバーに全く依存しないと著名ジャーナリストが主張している。

アップル内部に情報源をもつBloombergのMark Gurman記者は、自らのニュースレター「Power On」最新号で、最初のAI機能は完全にデバイス上で動くと述べている。「新機能の原動力となる同社の大規模言語モデルには、クラウド処理の要素はない」とのことだ。

いわゆるオンデバイス(端末内で処理が完結する)AIは、処理速度やプライバシー保護などいくつかのメリットがある。その反面、より高度なAIアルゴリズムを実行できる高性能のクラウドサーバーにアクセスできない欠点も併せ持っている。

その解決策は、おそらく「Google Geminiや他のプロバイダーによるクラウドベースの機能を搭載すること」だという。自社開発AIはオンデバイスで、より高度な処理や巨大なデータベースが必要なものは他社のクラウドベースAIで分担すると示唆しているようだ。

これまでGurman氏は、アップルがGoogleやOpenAI、中国Baiduといった企業と生成AIサービス提供について話し合っていると何度か報じてきた。他のアナリストらも、iOS 18での生成AI導入はSiriなど従来からの機能を強化するに留まり、ChatGPTのような独自開発チャットボットは含まれないと見ている。

今のところ、GeminiなどのチャットボットがiOS 18に直接統合されるのか、別のアプローチが取られるのかは不明だ。

その一方、アップルのサプライチェーン情報に詳しいMing-Chi Kuo氏やJeff Pu氏ら複数のアナリストは、同社がAI用サーバーに莫大な金額を投資していると述べていた。将来的に、アップルが独自のクラウドベース生成AI機能を提供する可能性もありそうだ。

iOS 18では生成AIが「ユーザーの日常生活を支援する」方向に使われるという。その具体例として、Gurman氏はメッセージアプリが「複雑な質問に答えたり、文章をより良く自動補完できるようになる」と報告したことがある。

アップルは6月10日から開催する年次開発者会議WWDCにて、iOS 18やその他の次期システムソフトウェアを紹介する見通しだ。その場で、サムスンがGalaxy S24シリーズで行ったように、Google Cloudとの提携を発表するのかもしれない。

Source: Bloomberg
via: MacRumors

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