NTTコム、“出来事”別に写真を自動分類する「AIラベリング」機能を開発

NTTコミュニケーションズは、オンラインストレージサービス「マイポケット」に保管している写真について、AI（人工知能）がそこに写っている出来事が何かを判断して適切な分類を提示する「AIラベリング」機能を開発した。本格提供は2015年冬を予定、7月22日よりトライアル提供を開始している。

AIラベリング機能は、写真全体の情報を自動で解析し、「入学式」「七五三」「海水浴」といったライフイベントの中から、最も近しい候補をAIが提示して分類を助けてくれるというもの。人や物といった被写体単位ではなく、写っているシーン全体をAIが解析する機能をオンラインストレージサービスに組み込んで提供する。

写真に写っている個々の被写体（オブジェクト）を認識して解析をするのではなく、写真全体から得られる意味や文脈（コンテクスト）を解析することが特徴。これにより「ランドセル」「花」「海」「こども」といった被写体単位の分類だけでなく、「入学式」「海水浴」「学芸会」といった一般に人々が写真を撮影することが多いライフイベントに合わせたラベリングの自動提案が可能となる。

この機能は機械学習技術（Deep Learning）と呼ばれる技術を用いており、写っている様子が「入学式」や「七五三」であると判断することに加え、判断するためのルールについても、「マイポケット」に写真を預けていくだけで自律的に判断の精度を高めていくことができるという。

また、「マイポケット」クラウド上のビッグデータである大量の写真も解析に利用しているため高い精度が可能になる、と同社。ユーザーが自身で設定した固有のラベル（子どもが通う幼稚園の名前など）に対しても、AIが自律的に学習を繰り返し、以降の写真をアップロードした際にそのラベルを付与するように成長していく。