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“nwm” シリーズや「cocoe」で使用している技術を移動空間に搭載

NTTの“音を空間に閉じ込める技術”「PSZ」、新幹線 N700Sの上級クラス座席ヘッドレストに導入

公開日 2026/03/26 19:21 編集部:太田良司
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NTTドコモビジネスおよびNTTソノリティは、2026年10月よりサービスが開始される東海道新幹線 N700Sの上級クラス座席(個室タイプ、半個室タイプ)において、耳元に音を閉じ込める独自技術「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」を実装したスピーカーの開発・実装を行う。

今回の開発・実装では、東海道新幹線に新設される上級クラス座席のヘッドレスト部分にスピーカーとして搭載予定。NTTドコモビジネスが技術のライセンス提供を行い、NTTソノリティが専用制御基板の開発や環境に合わせた音響設計コンサルティングを担当したとのこと。

PSZは、周囲への音漏れを抑えながら高音質なプライベート空間を実現すると同社が説明する音響ソリューション。正相の音波に対して180度位相を反転させた逆位相の波形を重ねることで音が消える原理を応用している。「音を出す」と「音を打ち消す」処理を同時に実行し、特定の範囲に音を閉じ込めることができるとしている。

PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)イメージ

PSZの技術は、コンシューマ向けの製品として、耳を塞がない完全ワイヤレスイヤホンやヘッドホンなどの “nwm” シリーズや、オープンイヤー型の集音器「cocoe」などに利用されている。

「nwm ONE」(左)/「cocoe」(右)

導入にあたり、鉄道車両という特有の環境下においてJR東海と連携した検証を重ねて技術的な実装可能性を確認。移動中であっても、周囲を気にすることなく音声コンテンツを楽しむことが可能になるという。

開発では、座席の限られた設置スペースに適合させつつ性能を最大限に引き出すため、専用の処理基板を独自に設計した。さらに、スピーカーユニットの評価や座席表皮材が音響特性に与える影響の検証などを行っている。

対象となる座席は、2026年10月提供の個室タイプのほか2027年度中に導入される半個室タイプ。オンラインでの打ち合わせを行うビジネスパーソンや、プライバシーを重視してくつろぎたい層などの利用を想定しているという。

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