<CES>TCLのテレビは“量子ドット”SQDとRGB mini LEDの二正面作戦で攻める!
RGBバックライト液晶テレビの流行の中で、TCLは格段にユニークな作戦を取る。RGBバックライトもやるが、同時に従来型の「青色LEDバックライト+量子ドットフィルター」も進めるのである。正確には後者を最優先する。
それが、今回のCESで発表された「SQD Mini LED」。SQDは「Super Quantum Dot」。高性能な色変換用の量子ドットフィルターだ。青色LEDバックライトと量子ドットフィルターの組み合わせは、今ではごく普通だが、その中味を先進化したのが「SQD Mini LED」である。
会場では、「SQD Mini LED」を搭載した98インチのフラグシップモデル「X11L」が紹介されていた。
ポイントはRGBバックライトより“高画質”だ。他社はRGBバックライトモデルをハイエンドとしているが、TCLは、「SQD Mini LED」こそ、より高画質だとする。
TCLの「SQD Mini LED」を紹介したニュースリリースには「色再現の一貫性に優れる」という文言がある。原文は「achieving 100% of BT2020 color with exceptional accuracy and consistency」。
私が解釈するに、これは、RGBバックライトでは、色の一貫性に欠け(輝度、彩度、色相が時間的に場所的に不統一)、カラークロストーク(混色)も発生するので、それらの不都合がない「青色バックライトで量子ドットフィルター」というコンベンショナルな構造が良いと言っているのである。
でも、過去のものとは性能は格段に違う。量子ドットフィルターと表面のカラーフィルターが、最新版だ。量子ドットフィルターは色変換の性能を格段に上げ、RGBのスペクトラムを急峻に描く「Super Quantum Dot」。カラーフィルターは、これも色純度を40パーセント上げたとする「Ultra Color Filter」。
このふたつの合わせ技で、RGBバックライトより遙かに色再現が良いという。これにより「長寿命化、色再現性能とピーク輝度の向上、安定した広色域表示、より精密な輝度制御を実現」(TCLの資料)するとしている。
このようにRGBバックライトのmini LEDより、「SQD Mini LED」の方がはるかに良いとするTCLだが、実はRGBバックライトの液晶テレビも昨年2025年昨秋に出しているのである。9月発表のRGBバックライト・Mini LEDテレビ「Q10M Ultra」がそれ。同社はRGBバックライトは2018年から取り組んでいる。
2019年にCESに初出展。2025年から量産開始している。今回のCESでは新製品のRM9Lシリーズ(85型、98型、115型)を展示。しかし、前述したように、TCLの代表モデルはあくまでも「SQD Mini LED」なのだ。



