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キューブ型の「Encore Essential 2」、カラオケ向きのマイク付属モデルも登場

JBL、バッテリー駆動で“バレーコート2面分をカバー”するパーティースピーカー「PartyBox Stage 520」

公開日 2025/07/24 07:00 編集部:伴 修二郎
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ハーマンインターナショナルは、JBLブランドのパーティスピーカー “PartyBOXシリーズ” から、新たに「JBL PartyBox Stage 520」「JBL PartyBox Encore Essential 2」「JBL PartyBox Encore 2」の3モデルを7月31日(木)より発売する。価格はオープン。直販サイト JBLオンラインストアでの価格は以下の通り(表記いずれも税込)。

・「JBL PartyBox Stage 520」121,000円
・「JBL PartyBox Encore Essential 2」38,500円
・「JBL PartyBox Encore 2」49,500円  ※JBLオンラインストア限定モデル

JBLのパーティスピーカー “PartyBOXシリーズ” から、Bluetooth接続対応の「PartyBox Stage 520」「PartyBox Encore 2」「PartyBox Encore Essential 2」の新製品3モデルが登場。いずれもアメリカ・ラスベガスのCES2025で海外発表された製品が、この度正式に国内販売が決定した格好だ。

JBLのパーティスピーカー “PartyBOXシリーズ” から2025年新製品が登場

“バレーコート2面分をカバー” バッテリー内蔵の大型モデル「PartyBox Stage 520」

PartyBox Stage 520は、昨年3月に発売された最大出力800Wモデル「PartyBox 710」の後継に位置づけられるシリーズ最上位モデル。前モデルでは非搭載だったバッテリーを改めて内蔵し、コンパクト化や機能性の向上を図ったうえ、新たに次世代アンプ技術「AI Sound Boost」を採用するなど各種仕様をアップグレードしている。

「JBL PartyBox Stage 520」

スピーカーユニットは、200mm径ウーファー×2、25mm径ドームトゥイーター×2を搭載し、背面部には低域を強化するバスレフポートも装備。出力はシリーズのバッテリー搭載モデルとしては最大級の400W(RMS)を誇り、“バレーコート2面分を1台でカバーできる” パワフルなサウンド再生を謳っている。

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200mmウーファー×2、25mmドームトゥイーター×2を搭載
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背面部には低域を強化するバスレフポートも備える

また、同社独自の次世代アンプ技術「AI Sound Boost」を採用。スピーカーの振幅をAIがリアルタイムに解析・コントロールすることで、大出力でも低歪みでクリアなサウンドを届けると謳う。さらに低域をより強化する「BASS BOOSTモード」も搭載し、「ディープ」と「パンチが効いた」の2種類から選択できる。

新たに交換式の大容量バッテリーを内蔵し、最大約15時間の連続再生が可能。約10分の充電で2時間再生が可能な急速充電もサポートしている。なお、交換用のバッテリー(JBL Battery 600)は同社直販サイトにて購入できる。

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同社独自の次世代アンプ技術「AI Sound Boost」を採用
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新たに交換式の大容量バッテリーを内蔵し、最大15時間の連続再生が可能

筐体の背面には、新たにマイクやDJ機器とのバランス接続に対応するXLRコンボジャック×2(内1基はギター入力と切替可能)を装備する。XLRケーブルを用いたマイクの有線接続が可能となったことで、ボーカルパフォーマンスや講演会、イベントMCなどでもマイクの接続が途切れる心配がなく、安心して使用できるとしている。

また、USB端子が前モデルのType-AからType-Cに刷新され、手軽にスマートフォンなどを接続することが可能になった。USB対応フォーマットはMP3/WAV/WMA/FLACをサポートする。

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背面の端子部分のイメージ
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XLRケーブルを用いたマイクの有線接続が可能になった

そのほか入出力端子として、3.5mm AUX入力、デイジーチェーン入力/出力などを備える。Bluetoothはバージョン5.4、コーデックはSBC/AAC/LC3(LE Audio)コーデックをサポート。プロファイルはA2DP 1.4、AVRCP 1.6に対応する。

シリーズの特徴である、音楽のビートに合わせて光が切り替わる鮮やかなライティング機能も引き続き搭載。計132基のLEDを内蔵しており、専用アプリ「JBL PARTYBOX」を介して自由にカスタマイズが行える。

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音楽のビートに合わせて光が切り替わるライティング機能を搭載
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専用アプリ「JBL PARTYBOX」を介してカラー設定を行っているようす

具体的には、65,000色ものカラーパレットから選択できるカラー設定や、ライティングさせるLEDの部分選択、ネオンやループ、バウンスといったライティングパターンの選択といった、細かな各種カスタマイズが行える。LEDを常時光らせることや、ライティング自体を全てオフにすることも可能だ。

スピーカー本体のトップパネルには、電源オン/オフや音楽再生、音量調整やライティング調整を手動で行えるメインコントロールパネルを搭載する。また、ペアリングボタンや上述のBASS BOOSTモードをオン/オフできるボタンなども備える。

スピーカー上部のトップパネルのイメージ

加えて、音楽に合わせて歓声やスクラッチ音などが鳴らせるパーティーボタン、マイク接続時にマイクの音量やEQ、エコーの効き具合などを調整できるマイクコントロールパネルも装備する。

これらは上述の専用アプリ上でも操作が可能で、特にパーティボタンは、「 “PARTY!”  」「ホーン」「スクラッチ」の3つのボタンに対し、それぞれ複数のパターンから選択して音声を割り当てられる。

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パーティボタンの各種カスタマイズが可能
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DJのように音楽に各種エフェクトがかけられる「エフェクトラボ」

そのほかにも、まるでDJのように音楽に各種エフェクトがかけられる「エフェクトラボ」や、スピーカーのEQ調整、BASS BOOSTモード選択などもアプリ上で操作可能。EQ設定ではMOVIE、VOCALといったプリセットだけでなく、全7バンドのカスタムEQ機能もサポートする。

全7バンドのカスタムEQ機能もサポートする

本機を2台を接続したワイヤレスステレオ再生に加えて、Bluetoothの「Auracast」にも対応。Auracast対応の複数のJBL製品とワイヤレスで接続し、大きな会場においても隅々までサウンドを届けることが可能になったとしている。

スピーカー本体は、人体工学に基づいた伸縮式のハンドルと大きく頑丈なホイールを搭載。キャリーケースのように引っ張って転がしながら運ぶことができる。

キャリーケースのように引っ張って転がしながら運べる

本体の重量バランスも最適化を行い、取り回しの良さが向上したとアピール。また、ハンドル下部にはラバーを備えることで、手に持った際にも痛くなりにくい仕様になっているとのこと。

そのほか、本体はIPX4規格の防沫性能に準拠し、屋外や水辺でも安心して使用できると説明。本体素材にはリサイクルプラスチックを採用するほか、ビニールの排除、パッケージにFSC認証紙を使用するなど、サステナビリティ配慮の取り組みも進めているという。

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人体工学に基づいた伸縮式のハンドルを装備。一番下の状態(写真左)にした際も手を挟んでしまう心配はない
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ハンドル下部にはラバーを備える
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大きくて頑丈なホイール

周波数特性は40Hz - 20kHz。外形寸法は415W×769H×369Dmm、質量は25.5kg。付属品として電源ケーブル(2m)を同梱する。

シリーズ最小のキューブ型モデル「PartyBox Encore Essential 2」

PartyBox Encore Essential 2は、シリーズ最小のキューブ型パーティースピーカー「PartyBox Encore Essential」の後継機種として、コンパクトながら上位モデル譲りの大迫力サウンドを再生すると謳うモデル。AI Sound Boostの採用や、バッテリー性能の向上、本体のさらなるコンパクト化などが図られている。

「JBL PartyBox Encore Essential 2」

パワフルな低音を再生する135mm径のウーファー×1、クリアな高域を実現する20mm径のトゥイーター×2、そして背面にバスレフポートを搭載し、小型設計ながら最大出力100W(RMS)を実現。本機1台でテニスコート半面分をカバーできるパワフルなサウンドを再生するとアピールする。

また、PartyBox Stage 520と同様、新たにAI Sound Boostを採用しており、AIによるリアルタイムでのスピーカー制御によって、最大音量でも低歪みでクリアなサウンドを届けるとしている。ほか、低域をより強化するBASS BOOST機能も搭載している。

新たな大容量バッテリーの搭載により、連続再生時間は前世代モデルの約6時間から、最大約15時間まで向上。10分の充電で最大約80時間再生可能な急速充電もサポート。なお、本モデルのバッテリーは交換式しやすい設計となっているが、バッテリー交換はユーザー自身ではなく同社サービスセンターにて対応する形となる。

最大15時間再生対応の大容量バッテリーを内蔵

筐体の背面には、USB Type-Cをはじめ、3.5mm AUX入力、デイジーチェーン入力/出力、6.3mm標準マイク入力(ギター入力と切替可能)を備える。USB対応フォーマットはMP3/WAV/WMA/FLACをサポート。

Bluetoothはバージョン5.4、コーデックはSBC/AAC/LC3、プロファイルはA2DP 1.4、AVRCP 1.6をサポートする。

背面の端子部分のイメージ

本モデルもライティング機能を搭載し、専用アプリを介して65,000色のカラーパレットから自由にカスタマイズが可能。なお、ライティングパターン数はPartyBox Stage 520よりも少なくなっている。アプリではエフェクトラボやEQ設定などもサポートしている。

スピーカー本体は、前世代機が四角形状だったのに対して、本機は新たに台形形状に変更された。また奥行きは前世代機よりも少し縮まっており、片手での持ち運びやすさが向上したと謳っている。

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トップパネル部分のイメージ。新たに台形形状に変更された
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前世代機から奥行きが縮まったことで、片手での持ち運びやすさが向上

本体のトップパネルには、各種基本操作が可能なメインコントロールパネルと、人間工学に基づき重量の分布を計算し、手に負担のかかりにくい設計としたエルゴノミックハンドルを装備。ハンドル下部には手が痛くなりにくいラバーも備えている。

そのほかPartyBox Stage 520と同様、本体はIPX4規格の防沫性能に準拠し、ワイヤレスステレオやマルチスピーカー接続が可能なAuracastに対応。本体もリサイクルプラスチック等を採用したサステナビリティに配慮した構造になっている。

周波数特性は40Hz - 20kHz。外形寸法は319.5W×342H×260.4Dmm、質量は約6.2kg。付属品として電源ケーブル(2m)を同梱する。

ワイヤレスマイク付きで手軽にカラオケが楽しめる「PartyBox Encore 2」

PartyBox Encore 2は、ワイヤレスマイク付きのワイヤレススピーカー「PartyBox Encore」の後継機種となる、公式オンラインストア限定モデル。スピーカー本体の基本仕様は上述のPartyBox Encore Essential 2とほぼ同一ながら、一部仕様が変更されている。

「JBL PartyBox Encore 2」

PartyBox Encore Essential 2と異なる点として、JBLオリジナルのワイヤレスマイクを1台付属する。マイクのワイヤレス接続は本体真ん中のボタン押すのみで完了し、カラオケなどを手軽に楽しめる。マイクは指向性が強いため周囲の音を拾いにくく、自身の声のみを拾い上げられるという。マイクの連続使用時間は最大約10時間となる。

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付属の専用ワイヤレスマイク
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マイクは指向性が強く、自身の声のみを拾い上げられるという

スピーカー構成はEssential 2と同様で、135mm径のウーファー1基、20mm径のトゥイーター2基、背面にバスレフポートを搭載し、最大出力100W(RMS)を実現。AI Sound Boostや、BASS BOOST機能も同様に採用している。

連続再生時間が最大約15時間の大容量バッテリーを内蔵し、10分の充電で最大約80時間再生可能な急速充電にも対応する。

筐体の背面には、USB Type-C、3.5mm AUX入力、デイジーチェーン入力/出力、6.3mm標準ギター入力を備えるが、ワイヤレスマイク付属にともないマイク入力は非対応となっている。USB対応フォーマットはMP3/WAV/WMAのみサポート。

Bluetoothバージョンは5.4、コーデックはSBC/AAC/LC3、プロファイルはA2DP 1.4、AVRCP 1.6をサポートする。

スピーカー本体のトップパネルにはマイクコントロールパネルを備え、マイク音量やエコーの効き具合といった各種調整が手動で行える。各種基本操作が可能なメインコントロールパネルも備える。

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トップパネルのイメージ
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写真左が「PartyBox Encore Essential 2」、写真右が「PartyBox Encore 2」

持ち手部分もEncore Essential 2と異なり、伸縮式のフレキシブルハンドルを採用している。さらに、本体の背面部には付属のマイクホルダーを装着することが可能で、最大2台のマイクを本体に備え付けられる。

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持ち手部分は伸縮式のフレキシブルハンドルを採用
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背面部には付属のマイクホルダーを装着してマイクを備え付けられる

シリーズ共通の各種ライティング機能も搭載。上記2モデルと同様に本体はIPX4規格の防沫性能に準拠し、Auracastにも対応。リサイクルプラスチックを採用したサステナビリティに配慮した構造となっている。

周波数特性は40Hz - 20kHz。外形寸法は319.5W×338.6H×263Dmm、質量は約6.4kg。付属品として電源ケーブル(2m)を同梱する。

JBL “PartyBOXシリーズ” 新旧モデルを比較試聴 

同社オフィス内試聴室にて「PartyBOX」シリーズ全製品がズラリ

今回の新製品発表に先駆けて、同社オフィス内のJBL試聴室にて、今回の新製品のお披露目を含む現行機種を合わせたシリーズ全機種試聴会が開催。担当者による新製品3モデルについてのプレゼンテーションが実施された。

試聴会冒頭ではPartyBOXシリーズの状況について解説。2019年に導入して以降、約5年間で売上金額が9倍に増加するなど、現在に至るまでシリーズとして好調を維持していることが述べられた。

2019年に導入して以降約5年間で売上金額が9倍に増加

その背景については、小・中学校で授業に取り入れられるなどして全体的なダンス人口が増加している影響があるといい、同社は「多人数で踊る際にはある程度の音量が出て、かつ取り回しも良いスピーカーが必要というニーズが高まっている」と強調する。

また、ライブやイベントなどライブエンターテイメント市場の拡大も背景の一つとしており、2020年にコロナ禍を迎えるものの、その後2023年以降は市場全体の規模がコロナ以前よりも高まっているとのこと。これにより、全国的にお祭りやイベントなどで多人数で踊るシーンや、MCや演説を行うといったシーンが増え、PartyBOXシリーズのような製品を求めるニーズが高まっていると訴えた。

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全体的なダンス人口の増加によりPartyBOXシリーズの需要が高まっているとアピール
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ライブやイベントなどライブエンターテイメント市場の拡大も背景の一つ

続いて、この度発表された新製品について個別に紹介。まず最上位機種PartyBox Stage 520は「どこにでも持ち運べる歴代最大のパーティー・モンスター」製品であるとして、主にダンスインストラクターや音楽講師、イベンターといった、積極的にイベントやパーティ等を企画・主催している方に向けたモデルだと説明した。

PartyBox Stage 520のターゲット層

PartyBox Encore Essential 2は、「ベストセラーモデルPartyBox Encore Essentialをさらに進化させた、ポータブルパーティの最小型」のモデルとして、主に社交的で日頃からBBQや野外フェスなどアクティブなライフスタイルを持つ20〜30代の男性をターゲット層としていると明かした。

PartyBox Encore 2は、「さらに進化した “ポータブルカラオケパーティ” の最小型」のモデルであると強調。ワイヤレスマイクを付属することから、主に家庭内でのカラオケ用途を想定した家族向けのモデルだと述べた。

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PartyBox Encore Essential 2のターゲット層
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PartyBox Encore 2のターゲット層

新製品に共通して搭載するAI Sound Boostについては、「音質に全振りしたAI」を活用していると説明。膨大な音楽データを学習したAIが、スピーカーユニットを常にリアルタイムでコントロールすることで、スピーカーの動きの無駄を無くし、各ユニットのポテンシャルを最大限に引き出すとアピールした。

いよいよ試聴パートに入ると、まずは新製品からPartyBox Stage 520と前世代機PartyBox 710による比較試聴が行われた。

写真左が新モデルのPartyBox Stage 520、写真右が前世代機PartyBox 710

まずPartyBox 710を試聴すると、最上位機種らしさあふれるパワフルなサウンドが再生。続いて新製品のPartyBox Stage 520を聴くと、最大出力と音の規模感こそ710に譲るものの、再生音の迫力という点ではあまり差を感じさせない。小音量で再生した際においても、音痩せの少ないクッキリとしたサウンドが体感できた。

加えて、PartyBox Stage 520は特に中高域のクリアさの向上が顕著で、ボーカルなどが低音に埋もれることなく、より前に伸びて聴こえてくるのが感じられた。また、試聴室内で大きめの音量で再生した際にも音割れが発生することもなく、このあたりはAI Sound Boostの恩恵と言えそうだ。

最後にPartyBox Encore Essential 2のサウンドもチェック。コンパクトなモデルながら中高域のクリアさやボーカルの抜けの良さといった、PartyBox Stage 520に通じるサウンド特性が備わっていた。また、低域の量感や沈み具合もしっかりと確保されており、見た目のサイズ感以上に迫力あるサウンドを感じ取ることができるだろう。

コンパクトながらPartyBox Stage 520と共通のサウンド特性が感じられたPartyBox Encoreシリーズ

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