【ヘッドフォン祭mini】DUNU新イヤホン「VULKAN 2」登場/ファーウェイの新インナーイヤー型「FreeBuds 6」もお披露目
イヤホン・ヘッドホンやDAPなどポータブルオーディオ関連ブランドが集まるイベント「夏のヘッドフォン祭 mini 2025」が、本日7月5日(土)にステーションコンファレンス東京で開催された。本稿ではサウンドアース、ファーウェイ、ブライトーン、HORIZON DOOM、レムクラフトのブースレポートをお届けする。

DUNU新イヤホン「VULKAN 2」展示。QoAの「Vesper」最新モデルも参考出品
サウンドアースのブースでは、DUNUやQoA、AFULといったおなじみのブランドのニュープロダクトや、新規取り扱いブランドの参考出展アイテムなど、多種多様なラインナップを展示している。

中でも多くの展示を取り揃えていたのがDUNU製品で、注目製品として、今年6月末に発売されたばかりの2DD+6BAドライバー搭載のハイブリッド型イヤホン「VULKAN 2」を紹介してくれた。

本機は、ドライバーに超低域用10mm径ダイナミック型×1基、低域用8mm径ダイナミック型×1基、中域用BA型×2基、高域/超高域用BA型×4の計8基を搭載し、「卓越したボーカルのために設計された」という、豊かなミッドレンジが特徴だという。
また、まるでオープン型のような筐体の外観デザインから、ユーザーからは広い音場が感じられたとの声が上がっているという。担当者によると、本製品は発売以降好評な売れ行きになっていると笑顔で語ってくれた。

他ブランドでは、同社が今年6月に取り扱いを開始した中国発の新規ブランドMelody Wingから、昨日7月4日に発売されたばかりの第1弾イヤホン「Venus」が試聴展示された。

本機は、ドライバーユニットにバランスドアーマチュア(BA)ドライバー×3基と、10mm径ダイナミックドライバー×1基を用いた3ウェイクロスオーバー構成のハイブリッド型IEM。ユニットごとの周波数がスムーズにつながるようなチューニングを特徴としている。
ニュートラルな音色によって、特にポップスなどに相性が良いという。プラグは着脱式で3.5mm/4.4mm/USB Type-Cの交換用プラグを付属しており、ブース内では付属プラグを含めたパッケージ内の実物が初お披露目されていた。

QoAからは、今年6月に発売されたばかりの新フラグシップイヤホン「Martini(マティーニ)」が登場した。6mm径リキッド振動板ダイナミックドライバー1基、BAドライバー4基、そして10mm径骨伝導ドライバー1基を搭載した4ウェイ/6ドライバー構成で、デザインコンセプトはカクテルの「マティーニ」をモチーフにしたという。

そして未発売の参考出品として、QoAの1BA+1DDハイブリッドイヤホン「Vesper」シリーズの最新モデルが登場した。今回展示されていたのはプロトタイプとなっており、筐体はモックとなるため外観デザインはこれから仕上げられるとのこと。

大きな特徴としてドライバー構成が従来機から変わっており、1BA+1DDに加えて1BC(骨伝導)ドライバーが追加された3種/3ドライバー構成に。これにより、独特な低域再生を実現するほか、従来機がウォーム寄りのサウンドだったのが、よりシャープな音になっているという。発売は今年8月以降を予定しており、価格は未定だが約89ドルほどを見込んでいるとのことだ。
そのほか、DUNU初のポータブルCDプレーヤー「CONCEPT R」も展示され、こちらもDUNU初となるヘッドホン「嵐 ARASHI」と組み合わせて試聴が行えるようになっていた。

ファーウェイのデュアルドライバー搭載インナーイヤー型イヤホンが登場
ファーウェイのブースでは、今年6月に発売したばかりのインナーイヤー型完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 6」の試聴展示が行われた。

同社のインナーイヤー型完全ワイヤレスイヤホンとして初めて超高感度なデュアルドライバーを搭載したのが大きな特徴で、発売以降「クリアな高音と迫力ある低音が好評」とのこと。
インナーイヤー型ながらアクティブノイズキャンセリング機能も搭載しており、周囲の騒音レベルに合わせてノイズキャンセリングモードが自動で変化するとのこと。また、トリプルマイク搭載に加えて新たに骨伝導VPUセンサーを搭載することで、通話性能も向上しているのだという。

そのほか、今年3月より一般発売された耳掛け式のオープンイヤー型イヤホン「FreeArc」や、ハイエンドラインの新機種「FreeBuds Pro 4」、オーディオグラス「Eyewear 2」なども展示され、来訪者の注目を集めていた。


ZMF Headphonesの純A級の真空管ヘッドホンアンプが試聴展示
ブライトーンでは、ZMF Headphonesから、先日発売されたばかりの純A級の真空管ヘッドホンアンプ「ZMF Aegis(イージス)Japanese Edition」が展示された。「L0rdGwyn」のニックネームで知られるアンプ設計者のKeenan McKnight(キーナン・マクナイト)氏が開発したモデルで、日本専用に国内の電圧に対応するなど特別なカスタマイズが電源部に施されているのだという。

純A級のトランス結合型アンプとなっており、真空管としてプリ管に「6SL7」を2基、整流管に「GZ34」を1基、出力管に「EL34」を2基搭載。平均2Wのパワフルな出力を実現しているという。
そして「カソードフォロワー」設計により、真空管を電圧増幅ではなく電流増幅に利用する構成によって、様々なインピーダンスレベルのヘッドホンを効果的に駆動するとのことだ。

ヘッドホン出力はXLR 4pin×1基、6.35mmシングルエンド×1基、4.4mmバランス×1基をそれぞれ搭載。ブース内に展示された同ブランドの平面磁界ヘッドホンの開放型モデル「Caldera」や、密閉型モデル「Caldera Closed」、または持参のヘッドホンでサウンドチェックが可能になっていた。

そのほかにも、他ブランドのヘッドホンにも装着できる独自イヤーパッド「ZMFユニバーサルヘッドホンパッド」や、Eversoloからはフラグシップ・ネットワークオーディオプレーヤー「DMP-A10」などが展示されていた。


HORIZON DOOMの新イヤホン「Piano」「Violin」が参考出品
HORIZON DOOMブランドのブースでは、第1弾製品である純銀筐体のフラグシップイヤホン「Basic」に加えて、ピアノ音楽の特性に合わせて音場と音像を最適化したとする「Piano」、バイオリンの独特な魅力に特化した最適化を施した「Violin」の計3モデルがメイン展示された。

Basicは、ドライバーユニットにダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を導入した独自開発の「Bribell Driverドライバー」を搭載。本ドライバーの音響特性に最適な材質として、銅と銀を採用した純金属製ハウジングにより、豊かな高音の伸びや自然な音場、そして速くて力強いサウンドが魅力だという。価格は30万円前後。

Pianoは、Basicと同じドライバー構成を採用しつつ、その名の通りピアノの音域に特化したチューニングを施した。広帯域なダイナミックレンジが特徴とのことで、ピアノ楽曲やオーケストラはもちろん、ロックなどのバンドサウンドなど、幅広いジャンルに最適だという。
Violinは、同じくBasicと同じドライバー構成で、バイオリンの音域の特化したチューニングを実施。中高域の優れた描写力が特徴で、正確な原音再生が魅力だと語ってくれた。Piano、Violinbの両モデルとも価格は20万円台を予定しているという。


レムクラフトのUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「Hikari」アップグレード版が登場
1996年に設立された組み込み用プレシジョンレーザー機器メーカー・レムクラフトのブースでは、“USBヘッドホンアンプ組み込みボード” として、USB-DAC/AMPヘッドホンアンプ「Hikari」のアップグレード版の試作品が展示された。

出力端子は3.5mmに対応し、音質チューニングは「生々しい音」をコンセプトとしているとのこと。アップグレード版の販売時期は8月末から9月を予定しており、価格はおおよそ約32,000円程度を予定しているとのことだ。

