オーディオテクニカ、新開発ドライバーで圧倒的な高感度を実現した新フラグシップTWSイヤホン「ATH-TWX9MK2」
オーディオテクニカは、新フラグシップ完全ワイヤレスイヤホン「ATH-TWX9MK2」を、7月11日(金)に発売する。価格はオープンだが、税込38,500円前後での実売が予想される。

オーディオ機器が急激な信号変化に対し、どのように反応するかを示す「過渡特性」を追求したという新開発のドライバー「Pure Motion Driver」を搭載した、同ブランドの新たな旗艦モデルとなる完全ワイヤレスイヤホン。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色を用意する。
新開発のPure Motion Driverは、同社がモニターヘッドホン開発において長年培ってきた設計思想を投入。急激な信号変化への優れたレスポンスと、正確な対応を実現したことで、音楽や音声をより自然に再生するとアピール。ハイレゾやロスレス対応の音楽サービスが普及した昨今のシーンを意識した仕上がりになっているという。

ドライバーは、5.8mm径のダイナミック型、センタードームに高剛性素材、サブドームに高弾性素材を組み合わせた複合振動板を採用。小型ドライバーでも豊かな音を再生する「外磁型」磁気回路と、ステンレス製の薄型プレートで振動板を固定するエッジマウント方式を用いることで、振動板の駆動面積を極限まで広げ、エネルギーに満ちた量感あふれる音を再生するとしている。
超小型ボイスコイルを振動板から浮かせて空中配線する構造により、振動板へかかる配線のテンションを軽減。振動板の動きに不要なストレスを抑制したことで、入力された音楽信号に対して忠実かつ正確な再生を行えるようになった。
ユニット背面のダンパー材には、高精度な技術で作られた緻密を極めたメッシュを採用。空気の整流と、ドライバーからの出力音圧調整を行うことで、高いノイズキャンセリング性能と高解像度再生の両立に寄与した。
Snapdragon Soundをサポートし、対応デバイスとの組み合わせでは最大96kHz/24bitのハイレゾ相当の伝送が行える。
ノイズ検出用MEMSマイクの構成は前モデルを踏襲。フィードフォワード方式(ハウジング側)とフィードバック方式(導管部側)のハイブリッドで、イヤホン片側に2基ずつ搭載。ノイズキャンセリングの精度については、搭載マイクのSN比が向上したことにより大幅向上。環境ノイズを細部まで拾い、高精度ノイズキャンセリングプロセッサーに伝送。高感度ドライバーを通して、微弱で細やかなノイズまで打ち消す逆位相の音波生成を実現したという。

ノイズキャンセリング機能については、前モデルで好評を博した「Connect」アプリとの連携により、装着者に最適なノイズキャンセリングフィルターが適応できる「パーソナライズ・ノイズキャンセリングシステム」を搭載。また、周囲環境の騒音レベルを計測し、自動的に最適なノイズキャンセリングの特性を適用させる「オプティマイズ・ノイズキャンセリングシステム」や、シチュエーションから選べる5種のプリセットノイズキャンセリングモード(Home/Office/Study/On The Go/Train/Airplane)も継続して用意されている。
外音を自然に取り込むヒアスルー機能も装備。自分の発した声がこもらずに話せるという「オクルージョン(こもり)キャンセリング」機能を搭載するほか、会話時に再生中の音量を下げて、すぐに声を聞くことができるクイックヒアスルーにも対応する。
通話品質にもこだわったとしており、イヤホン2か所に小型高性能MEMSマイクを備え、このマイクを利用したビームフォーミングマイク技術により、雑音の多い環境でもクリアな声が届けられるとする。また、自分の声をイヤホンに戻すことで話しやすくするサイドトーンや、マイクミュート機能も装備している。
前モデルに無かったアプリ連携機能として、同社マイクで収録した自然の環境音をはじめとしたヒーリングサウンドで、集中力の向上や、休息をサポートする「サウンドスケープ」や、イヤホンのありかを地図で表示する「製品を探す」機能を新たに追加した。

充電ケースはワイヤレス充電に対応。前モデル同様、イヤホンを充電ケースに収納した際に、細菌やウイルスを除菌する深紫外線LEDを照射し、イヤーピースの表面除菌を自動で行う機能も継続して搭載する。
イヤホン本体は2台のBluetooth機器へ同時接続可能なマルチポイント機能や、片耳のみの使用にも対応。音と映像のズレを抑える低遅延モードや、IPX4の防滴性能も備えている。
Bluetoothは5.2に準拠、コーデックはaptX/atpX Adaptive/AAC/SBCをサポート。通話品質を高めるaptX Voiceにも対応する。
イヤーピースは異なる硬度のシリコンによるハイブリッド構造を採用したコンフォートフィットイヤーピースを同梱。導管の長さが異なる3種類のイヤーピース(ショート/スタンダード/ロング)のそれぞれに、XS/S/M/Lのサイズを用意。計12種類が付属する。

連続再生時間はイヤホンだけで最大約6時間、充電ケースとの併用で最大約18.5時間の再生が行える。再生周波数帯域は10 – 40kHz、インピーダンスは16Ω、出力音圧レベルは105dB/mW。質量はイヤホン片側が約5.5g、充電ケースが約56.7g。