ハイセンス、フラグシップ4K Mini LED液晶テレビ「U9R」。パネルやバックライト刷新/新世代AIエンジン搭載
ハイセンスは、Mini LEDを搭載した4K液晶テレビのフラグシップモデル“U9Rシリーズ“を、6月6日(金)より発売する。ラインナップおよびそれぞれの市場想定価格は以下の通り(表示はすべて税込)。
・85V型「85U9R」:648,000円前後
・75V型「75U9R」:448,000円前後
・65V型「65U9R」:338,000円前後
様々な技術で高画質化を図った新旗艦4Kテレビ「U9R」
パネルには「ダイナミックXディスプレイ」を搭載。これによって、昼間のリビングでも見やすい高輝度、豊かな色再現性、 黒を表現する高コントラスト、低反射性能による見やすい画面などを実現し「フラグシップモデルにふさわしい高画質映像」だとアピールしている。
バックライトは、分割エリア数4000以上の「Mini-LED X」に刷新。発光効率と輝度ともに、前モデルと比して約20%向上したという。レンズも新しいパワーフォーカスレンズを採用ことで、光漏れの抑制効果が最大150%向上したと説明する。
量子ドットには「量子ドットダイナミックカラー」を新採用し、従来から緑と赤の表現を改善。国際標準色Pantone認証を取得しており、「有機ELに匹敵する」色彩表現を実現したという。
また、「ARコート低反射フィルム」を搭載。これによって、従来モデルの低反射処理よりも、画面映り込みが50%低減し、黒の表現がグレードアップ。特にリビングといった明るい環境での暗部表現は「有機ELにも負けない」とのこと。
さらに「広視野角シートPRO」を採用することで、斜めから画面を見る際の光漏れを前モデル比90%以上低減。高画質かつ広視野角仕様のADSパネルkが用いられており、どこから見ても色褪せのない映像を再生するとしている。
なお、HDR規格はHDR10+ AdaptiveおよびDolby Vision IQにも対応。そのほか、テレビチューナーは地デジ/BS/110度CSを3基と、BS4K/110度CS 4Kを2基搭載している。
AIを活用した映像エンジンで視聴環境に最適化
エンジンには、TVS REGZAと共同開発による最新の「HI-VIEW AIエンジン PRO」を搭載。「AIピクチャー」、「AIサウンド」、「AIシナリオ」「AIエネルギー」という4つのコンセプトを掲げており、画質や音質、省エネにおいて視聴環境に最適化されたパフォーマンスと提供すると説明。
「AIピクチャー」については、ネット動画の特性にあわせてAIが高画質処理を行い精細感となめらかさを向上させる「AIバンディングノイズ制御」、フレーム補完を行い、動きの速いスポーツ映像などでも“カクつき”のないなめらかな映像を表示する「クリアモーションPRO」、人の肌を認識してカラーチューニングを行う「AI 美肌リアリティーPRO」といった高画質化機能を搭載。
そのほか、AIが超解像処理で高画質化を行うことで、2Kといった解像度の低いコンテンツでも4Kに近い高画質で表示する「AI 4Kアップコンバート」や、SDR映像に対してAIが“HDR輝き復元処理”を行うことで、HDR映像のような高精細・高輝度な映像を再現する「AI HDRアップコンバート」を実装している。
「AIサウンド」では、AIがコンテンツの種類を認識して音質モードを自動で最適化。ニュースでは人の声を強調、ライブ映像では重低音を強化、映画再生時にはサラウンド感を強化するといった音質調整が可能となっている。
また本シリーズは、前モデルから内蔵スピーカーが大幅に進化したとのことで、サイドスピーカーとセンタースピーカーを追加。85V/75V型では最大出力110Wの5.1.2ch、65V型では最大出力90Wの4.1.2chのシステムを搭載しており、AIによる最適化機能との組み合わせよって最大限のパフォーマンスを発揮するとのこと。なお、立体音響フォーマットDolby Atmosに対応する。
「AIシナリオ」では、入力信号やコンテンツの種類を認識し、それに適した画質モードを自動的に選択することが可能。画質モードを「自動モード」に設定することで、映画/スポーツ/ネット動画/ゲームなどさまざまなコンテンツに対してAIが自動的に画質チューニングを行うという。
「AIエネルギー」については、AIエンジンと環境光センサー「おまかセンサーPRO」が連携し、周囲の明るさに応じて自動的に輝度を調整する機能を搭載。Mini LEDによって暗部のバックライトを暗くすることもでき、省エネ効果を発揮するとしている。
ゲーミング機能では、ゲーミングメニューを新たに実装。リフレッシュレートやHDR、VRRの状況を確認できる、ゲームに特化したメニューバーとなっており、操作・調整も簡単にできる。また、FPSゲームで活用できる「照準表示」機能も採用している。 パネルのリフレッシュレートは前モデル同様4K/144Hzに対応。
OSには独自の「VIDAA OS」を搭載。リモコンには、各種配信サービスへのダイレクトボタンを用意し、Netflix/Amazon Prime Video/ディズニー+/FOD/YouTube/Lemino/TVer/DAZN/hulu/ABEMA/Net-Vison/U-NEXTの12個を備えている。
また、音声操作機能もグレードアップ。ハンズフリー操作が可能となり、声だけで音量調整、入力切り替え、動画検索などの操作が可能となっている。
そのほか拡張機能として、AirPlay2やAnyview Castを用いたスマートフォンのスクリーンシェアや、Works with Alexa/Apple HomeKitによるスマートスピーカー連携機能をサポート。Wi-Fi6やHDMI2.1にも対応する。
ハイセンスジャパン新社長らが日本市場での成長をアピール
4月21日(月)、ハイセンスジャパンは製品の発表会を実施。昨年12月に同社社長に就任した張 喜峰(ちょう きほう)氏が登壇した。冒頭挨拶において同氏は、2024年度の同社テレビのシェアについて説明。全世界においては3年連続2位、日本国内では3位を記録しており、「業界の平均を大きく上回る成長を遂げている」と述べた。
2025年は、さらなるブランド強化を図るべく、このたびのMini LEDテレビのラインナップ拡充を図ったという。特にフラグシップモデルの“U9Rシリーズ”について、上述した高画質化機能によって「有機ELにも負けないくらいの画質を実現した」と語った。
また、副社長の山本一人氏も登壇。全世界と日本国内の両方で成長を続けるハイセンスブランドの強みについて、「世界規模で約3000万台のテレビを量産する一方で、TVS REGZAと共同開発のエンジンを搭載するなどして、品質面でも高い評価を受けている。こういった、世界規模の量産体制と日本基準の品質とをかけあわせたコスト戦略が強み」だと説明。
2024年度の日本国内3位のシェアを踏まえ「2025年はさらに20%アップし、国内第2位のシェアを目指して着々と準備を進めている。もっとブランドの認知を広げ、ユーザーの安心に繋げていきたい」と述べた。
ブランド認知を拡大する施策として、ブランドアンバサダーに人気の俳優・横浜流星氏を起用したほか、スポーツマーケティングにも注力。2025年6 - 7月に開催されるクラブW杯にスポンサーとして参加するといった試みを行っているという。
スポーツマーケティングの一環として「ハイセンス FIFA CLUB WORLD CUP2025 キャッシュバックキャンペーン」を実施。同社の対象製品購入の際、事前抽選でもれなく最大10万円がキャッシュバックされるというもので、4月24(木)11:00から7月31日(木)23:59まで催される。詳細はキャンペーンページから確認できる。



