ダイナミックドライバーの振動板を新規設計開発
MADOO、プラナー型／1DD構成のマルチドライバーイヤホン「Typ512」
公開日 2022/12/16 11:00
編集部：松永達矢
ピクセルは、マルチドライバー構成に特化したイヤホンブランドMADOO（マドゥー）より、第2弾製品としてマイクロプラナードライバー1基とUHDダイナミックドライバー1基を搭載したイヤホン「Typ512」を12月23日（金）から発売する。価格はオープンだが、税込99,980円前後での実売が予想される。
「Typ512」
7月開催の「ポタ研2022 夏」の同社ブースにて、MADOOから“次に発売を予定するイヤホン”として参考出展された試作機「Typ500」が正式に製品として案内される形だ。
第一弾製品「Typ711」でも使用されたMicro Square Planar Magnetic（Micro PM）ドライバー「Planar」を搭載。プラナーダイナミック技術を用いたその構造は、高度に薄板を加工した金属箱の内部に、複合材料（メンブレン形状の軽量合金とスーパーエンプラの組み合わせ）の振動板に平面上のコイルを接合し、強力なマグネットで駆動するというもの。
Planarシリーズの中でも最も小型な「Planar -PSM30101-」を採用。突き抜けるような高音と制動の効いた低音が特徴のドライバーだと同社は説明する。
Typ711ではプラナードライバーにBAドライバーを組み合わせることで、適度なウェット感とクリア感のバランスを狙いとしたが、本モデルではプラナードライバーにダイナミックドライバーを組み合わせ、低音に重きをおいてチューニング。量感と迫力を兼ね備えた低音でありながらも余韻に引きずられない、相反するテーマを両立したサウンドを目指したと説明する。
プラナードライバー、ダイナミックドライバーを1基ずつ搭載するハイブリッド構成だ
「UHD Dymamic “Belix”Driver」と銘打たれるダイナミックドライバーは、軽量、剛性、音響の三要素を綿密に部材から選定。ベリリウム蒸着を施したエッジに、マグネシウムリチウム合金の薄膜から成型したドームを貼り合わせた、複合素材からなるBelix振動板を新規設計開発した。
振動板部材であるマグネシウムリチウム合金は、比強度と比剛性に優れ、振動板に余計な響きが乗らない材質となる。その中でも軽さの面では比重1.5g/cm3と実用金属では最軽量の物を採用し、振動板の音の透明性を確保しながら軽さを両立した。
エッジ部分には医療用基材として使用される樹脂に、軽い金属であるベリリウムを蒸着することで、しなやかさと剛性を両立しながら余計な響きが乗らないように仕立てたという。
ハウジングはTyp711同様、スイス・日本の高級時計やドイツ製自動車などの切削工具を手がけたエンジニアが設計。高精度なCNC加工によりアルミブロックを削り出すことで製造している。表面には硬さを持たせるためのサンドブラスト加工を行い、シェル厚も十分な厚みをもたせて剛性を確保。形状は300人分の男性（日本、中国、韓国などアジア人が中心）の耳型を約3年かけて収集し、最適な形状を追求した。
ブランドの共通イメージに則り、潜水艦や時計の窓をイメージしたフェイスプレートデザイン
内部構造もTyp711を踏襲し、独自のアーキテクチャ「MIAA:MADOO In-ear Acoustic Architecture」に基づいて設計。ドライバーをまとめる部品「アコースティックボックス」は0.01mmレベルの精度の3Dプリントで製造され、スキマティックデザインという複雑な音響回路を搭載。各ドライバーを正確な位置に固定し、サウンドチューブの長さや穴径などの快適化を行うことで、ビニールチューブで起こりやすい湾曲や潰れによるロスを抑えている。
今回のTyp512では新規に不等径チューブ、複合スプラインチューブなど音響的にユニークなチューブデザインを行うことで複雑な音響設計を実現。3Dプリント部品も改良を行い、新たにプレシジョンレジンを採用。製造工程における硬化プロセスを見直し、5μmレベルで管理された精密部品の製造を可能とした。個体差が抑制され、ユーザーは設計で意図された音質をそのまま楽しむことができると説明している。
デザインはブランドの共通イメージに則り、潜水艦や時計の窓をイメージ。フェイスプレート部分には傷がつきにくいサファイアクリスタルを採用し、長年にわたって使用できるように配慮。デザイン性だけでなく、空隙によりスピーカーユニット群の背圧を制御することで、パフォーマンスを引き出す機能的な構造となっている。
イヤホン側コネクターにPentaconn Earを採用し、同規格のリケーブルが可能。付属ケーブルには、Acoustuneカスタムによる4芯（2芯×2）のシルバーコート銅線を採用する。ケーブルの長さは1.2mで、φ3.5mm3極L字金メッキプラグの「MRC011」とφ4.4mm5極L字金メッキプラグの「MRC023」がパッケージされる。
φ3.5mm3極L字金メッキプラグの「MRC011」
φ4.4mm5極L字金メッキプラグの「MRC023」
周波数特性は20Hz - 40kHzで、インピーダンスは32Ω、最大入力は15mW。質量は42g（ケーブル含）となる。付属品として上記ケーブルのほか、シリコンイヤーピースを3サイズ（S/M/L）、フリーフォームチップを1セット、イヤーピースケース、キャリングケースを同梱する。
「Typ512」
7月開催の「ポタ研2022 夏」の同社ブースにて、MADOOから“次に発売を予定するイヤホン”として参考出展された試作機「Typ500」が正式に製品として案内される形だ。
第一弾製品「Typ711」でも使用されたMicro Square Planar Magnetic（Micro PM）ドライバー「Planar」を搭載。プラナーダイナミック技術を用いたその構造は、高度に薄板を加工した金属箱の内部に、複合材料（メンブレン形状の軽量合金とスーパーエンプラの組み合わせ）の振動板に平面上のコイルを接合し、強力なマグネットで駆動するというもの。
Planarシリーズの中でも最も小型な「Planar -PSM30101-」を採用。突き抜けるような高音と制動の効いた低音が特徴のドライバーだと同社は説明する。
Typ711ではプラナードライバーにBAドライバーを組み合わせることで、適度なウェット感とクリア感のバランスを狙いとしたが、本モデルではプラナードライバーにダイナミックドライバーを組み合わせ、低音に重きをおいてチューニング。量感と迫力を兼ね備えた低音でありながらも余韻に引きずられない、相反するテーマを両立したサウンドを目指したと説明する。
プラナードライバー、ダイナミックドライバーを1基ずつ搭載するハイブリッド構成だ
「UHD Dymamic “Belix”Driver」と銘打たれるダイナミックドライバーは、軽量、剛性、音響の三要素を綿密に部材から選定。ベリリウム蒸着を施したエッジに、マグネシウムリチウム合金の薄膜から成型したドームを貼り合わせた、複合素材からなるBelix振動板を新規設計開発した。
振動板部材であるマグネシウムリチウム合金は、比強度と比剛性に優れ、振動板に余計な響きが乗らない材質となる。その中でも軽さの面では比重1.5g/cm3と実用金属では最軽量の物を採用し、振動板の音の透明性を確保しながら軽さを両立した。
エッジ部分には医療用基材として使用される樹脂に、軽い金属であるベリリウムを蒸着することで、しなやかさと剛性を両立しながら余計な響きが乗らないように仕立てたという。
ハウジングはTyp711同様、スイス・日本の高級時計やドイツ製自動車などの切削工具を手がけたエンジニアが設計。高精度なCNC加工によりアルミブロックを削り出すことで製造している。表面には硬さを持たせるためのサンドブラスト加工を行い、シェル厚も十分な厚みをもたせて剛性を確保。形状は300人分の男性（日本、中国、韓国などアジア人が中心）の耳型を約3年かけて収集し、最適な形状を追求した。
ブランドの共通イメージに則り、潜水艦や時計の窓をイメージしたフェイスプレートデザイン
内部構造もTyp711を踏襲し、独自のアーキテクチャ「MIAA:MADOO In-ear Acoustic Architecture」に基づいて設計。ドライバーをまとめる部品「アコースティックボックス」は0.01mmレベルの精度の3Dプリントで製造され、スキマティックデザインという複雑な音響回路を搭載。各ドライバーを正確な位置に固定し、サウンドチューブの長さや穴径などの快適化を行うことで、ビニールチューブで起こりやすい湾曲や潰れによるロスを抑えている。
今回のTyp512では新規に不等径チューブ、複合スプラインチューブなど音響的にユニークなチューブデザインを行うことで複雑な音響設計を実現。3Dプリント部品も改良を行い、新たにプレシジョンレジンを採用。製造工程における硬化プロセスを見直し、5μmレベルで管理された精密部品の製造を可能とした。個体差が抑制され、ユーザーは設計で意図された音質をそのまま楽しむことができると説明している。
デザインはブランドの共通イメージに則り、潜水艦や時計の窓をイメージ。フェイスプレート部分には傷がつきにくいサファイアクリスタルを採用し、長年にわたって使用できるように配慮。デザイン性だけでなく、空隙によりスピーカーユニット群の背圧を制御することで、パフォーマンスを引き出す機能的な構造となっている。
イヤホン側コネクターにPentaconn Earを採用し、同規格のリケーブルが可能。付属ケーブルには、Acoustuneカスタムによる4芯（2芯×2）のシルバーコート銅線を採用する。ケーブルの長さは1.2mで、φ3.5mm3極L字金メッキプラグの「MRC011」とφ4.4mm5極L字金メッキプラグの「MRC023」がパッケージされる。
φ3.5mm3極L字金メッキプラグの「MRC011」
φ4.4mm5極L字金メッキプラグの「MRC023」
周波数特性は20Hz - 40kHzで、インピーダンスは32Ω、最大入力は15mW。質量は42g（ケーブル含）となる。付属品として上記ケーブルのほか、シリコンイヤーピースを3サイズ（S/M/L）、フリーフォームチップを1セット、イヤーピースケース、キャリングケースを同梱する。
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