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JDIは離脱引き止めとともに新たな資金調達先検討

ジャパンディスプレイの経営再建ファンドから中国Harvest Techが離脱へ

公開日 2019/09/27 15:19 編集部:小野佳希
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ジャパンディスプレイ(JDI)は、経営再建に向けた資本・業務提携について、出資予定者となるファンドに参加予定だった中国Harvest Tech Investment Management Co., Ltd.がファンドから離脱する意向であることを発表した。


Harvest Techでは、同社とファンドとの間で、JDIのガバナンスに対する考え方における重要な見解の不一致が生じたことが今回の理由だと説明。JDIとしては、2019年8月7日付で締結した「AMENDED AND RESTATED CAPITAL AND BUSINESS ALLIANCE AGREEMENT」に基づき本第三者割当を実行すべく、Harvest Tech から上記コミットメントレターに従った出資を得られるよう、ファンドおよび Harvest Tech と引き続き協議と交渉を行っていくとしている。なお、同じくファンドに参加予定である香港Oasis Management Company Ltd.は方針変更無くファンドへ参加する見込み。

一方、JDIは、上記の Harvest Tech からの通知を受けて関係者との間で協議を行った結果、JDIの顧客より、取引の支払条件を緩和するとともに、Harvest Tech が出資を行わない場合にはなんらかの方法で2億ドルの出資を行う意図を示す通知を受領しているとも説明。これについては、この出資を含めて4億5000万米ドルの資金調達を2019年12月末までに完了させることなどが条件だという。

JDIでは、「割当予定先からの強いサポートに加え、筆頭株主かつ最大債権者である株式会社INCJがリファイナンスを含めた引き続きのサポートを行っていく意向を受けている」とも紹介。今後は、「割当予定先および株式会社 INCJ と協議をしつつ、Harvest Tech から上記コミットメントレターに従った出資を得るための協議および交渉、並びに、上記の当社顧客との間における協議、Harvest Tech に代わる新たな資金調達先を検討する」としている。

なお、JDIでは本日9月27日付で経営陣が交代。月赴`幸氏がCEOから退き、CFOだった菊岡稔氏が新たにCEOに就任。COOの沼沢禎寛氏も退任するほか、社外取締役だった橋本孝久氏が代表取締役会長に就任する。なお、月普E沼沢両氏は取締役として社に留まり、新執行体制への引き継ぎおよびサポートを行った後、引き継ぎ完了をもって退任する予定。

そのほか、JDIの経営再建を巡っては米Appleが出資を倍増することを検討しているとの情報も一部で報じられている。

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