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【11月市況概況】

2018年の締めくくりへ向け、一筋縄ではいかない状況ながら、髄所に手応えも

公開日 2018/12/27 16:27 Senka21編集部・竹内純
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例年以上に新商品が出揃ったことで、期待も膨らんだハイファイオーディオの年末商戦。しかし、「11月は本当に苦戦しましたね。これで、12月に“年末商戦”は本当にやって来るのだろうかと心配になりました」(テレオン)と予断を許さない状況にある。

来街客も増え年末の活気を感じる秋葉原。大きな買い物袋を手にさげ帰路に着く人の光景も珍しくない。ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは各フロアが平日も昼から多くのお客様で賑わっている

何より大事なのは顧客接点の強化。集客手段として専門店各店では“イベント”に注力。第一無線では「12月は繁忙期となるため、イベント開催の計画はありませんが、来年早々にはヤマハのプリアンプC-5000、パワーアンプM-5000やソニーのプロジェクターVPL-VW855を取り上げて開催する予定です。とにかく何かやっていると、お客様も気になって足を運んでくださいます。量販店に負けられない価格とノウハウで来年も乗り切っていきたい」と意気込みを示す。

特にハイファイオーディオでは、若者を中心にした新規層取り込みがテーマとなる。「目新しいことがあるわけではないのですが、例えばアイレックス様のアナログを中心としたイベントは、常連のお客様も大変楽しみにしています。こうしたところに、若い人にももっと参加してもらえないかと考えています」と語る。

一方、ビジュアル市場では新4K8K衛星放送のスタートがテレビ需要喚起の追い風として期待される。認知の低さに対し、関連商品はまずまずの立ち上がりを見せているが、新4Kチューナー内蔵テレビひとつとってもまだ足並みが揃っていないのが実情。「BS4K対応モデルが好調なのですが、各メーカーの在庫不足が痛いです」(オーディオ&ホームシアター音や)といった声も聞こえてくる。

BtoB関連が好調との明るい動きも見られる。ホームシアター工房 東京では「毎年の例に漏れず忙しい師走となっていますが、今年は特に業務目的の物件の多さが目立ちます。2020年のオリンピックに向けてなのか、全体的に元気の良さを感じます。こういった流れを一般ユーザーにも認知いただけると、また新しい流れに繋げていけるかもしれません」と新たなトレンドに手応えを掴む。さらに、新商品の中からは「特にJVCの8KプロジェクターDLA-V9Rの存在は非常に大きいですね。発売が延びてしまったのは残念ですが、今後のビジネスの鍵を握る商品になってくると言っても過言ではありません」と大きな期待を寄せる。

キヤノン、ニコンのフルサイズ・ミラーレス新規参入で湧くデジタルカメラ市場では、ニコン「Z7」、キヤノン「EOS R」に続き、11月下旬にニコン「Z6」が発売となった。フジヤカメラでは「フルサイズ・ミラーレス一眼の最後の新製品ニコンZ6が発売となり、11月は比較的活況な1カ月でした。忙しさは限定的でしたが、今後、順次発売されていくレンズ群に期待しています」と交換レンジ拡充によるビジネス活況にターゲットを定めた。ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでも、早期の交換レンズラインナップ拡充や独自性の充実に大きな期待を寄せる(関連記事参照)。

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