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OPPO「Sonica DAC」がここでも人気

<ポタ研>デノン/B&W/AudioQuestの旗艦ヘッドホン対決/iFI-AUDIO、USB用ガルバニックアイソレーター

公開日 2017/02/18 21:25 編集部:小澤貴信
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本日18日に東京・中野サンプラザで開催されたフジヤエービック主催のポータブルオーディオ・イベント「ポータブルオーディオ研究会2017冬」(ポタ研)。本記事では、ディーアンドエムホールディングス、OPPO Digital Japan、トップウイング/iFI-AUDIO、final/Qstyle、NUARL、くみたてLabの各ブースをレポートする。

ディーアンドエムホールディングス

ディーアンドエムは、同社が手がけるデノン、そして輸入を行っているB&W、AudioQuestのそれぞれのフラグシップヘッドホンを聴き比べられるデモを用意した。

デノン「AH-D7200」、B&W「P9 Signature」、AudioQuest「NightOwl Carbon」

発売から間もないデノンの新旗艦ヘッドホン「AH-D7200」、昨年登場したB&Wの50周年記念モデル「P9 Signature」、そしてAudioQuestからは「NightHawk」をベースとした密閉型モデル「NightOwl Carbon」と3モデルが共演。デノンのDDFA採用ヘッドホンアンプ「DA-310USB」と組み合わせて試聴を行うことができた。

AH-D7200とDA-310USB

2月上旬発売のスポーツ向けBluetoothイヤホン「AH-C160W」も出展、本機はロングセラー「AH-W150」を進化させたモデルで、スポーツ向けでありながら音質にこだわって綿密な音質チューニングを実施。さらに補聴器メーカーとコラボすることで装着性の高いイヤーフックを実現している。

「AH-C160W」

昨年のスマッシュヒットとなったイヤホン「AH-C820/C720/C620R」、ウッドハウジングを採用したポータブルヘッドホン「AH-MM400」なども登場。それぞれ試聴することができた。

「AH-C820」

「AH-C720」と「AH-C620R」


トップウイング/iFI-AUDIO

トップウイング/iFI-AUDIOのブースでは、トップウイングが取り扱うiFI-AUDIO、AROMA、Lotooなどの各製品を出展した。

iFI-AUDIOからは、micro iDSDの電源部やアナログ回路を強化したことで音質をさらに音質を高めた「micro iDSD Black Label」、本日から発売となった「micro iDSD LE」などが出展された。

「micro iDSD Black Label」と「micro iDSD LE」

nano iDSD LEは、従来のnano iDSDからS/PDIFを省略。DSD再生も上限を5.6MHzとすることで低価格化を実現したモデルだ。

PCオーディオ関連から電源周りまで拡充が進む、iFI-Audioのアクセサリー群も一斉に展示された。そのなかで発売予定製品として参考出展されたのが、USB3.0対応ガルバニックアイソレーター「iGalvanic3.0」。本機はUSB伝送される信号と電源に対してガルバニックアイソレーションを行い、グラウンドループやノイズを排除するというものだ。発売日や価格は未定だという。

「iGalvanic3.0」

、iFI-Audioのアクセサリー群

AROMAからは、USB-DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「Nebula N10」や、12ドライバー搭載イヤホン「Witch Girl 12」など、ポータブルアンプ/イヤホンの各モデルが登場した。

「Nebula N10」

「Witch Girl 12」

Lotooからは超コンパクトなポータブルプレーヤー「PAW PICO」が参考出展。micorSDカード再生とaptX対応のBluetooth再生に対応する。SDカード再生時はiPod Shuffleの様な再生になるという。

「PAW PICO」


OPPO Digital Japan

OPPO Digital Japanのブースでは、ポータブル製品ではないのだが、発売から大きな反響を呼んでいるUSB-DAC/ネットワークプレーヤー「Sonica DAC」に注目が集まった。評判を聞いて実際に音を確かめてみようというユーザーが多かったようで、終始試聴する来場者が途切れていなかった。

Sonica DAC(写真下)

本機は10万円を切る価格で、ハイエンド機でも採用実績が限られている「ES9038PRO」を搭載。USB-DAC機能に加えて、ネットワーク再生にも対応する。USB-DAC機能では、768kHz/32bit PCM、22.6MHz DSD(DSD512)の再生が可能となる。専用のコントロールアプリも用意している。

平面磁界駆動型ヘッドホン「PM-3」用の5極φ4.4mmバランス端子を搭載したリケーブルも製品版が出展。5極φ4.4mmプラグには、日本ディックス製「PENTACONN」(真鍮タイプ)を使用している。2.5mm 4極端子 to 3.5mm 4極端子のショートケーブルについても、製品版が出展された。

HA-3とSONY「NW-WM1Z」を5極φ4.4mmバランス端子リケーブルで接続したところ

5極φ4.4mmプラグには、日本ディックス製「PENTACONN」を採用


2.5mm 4極端子 to 3.5mm 4極端子のショートケーブル

昨年のイベントに引き続き、KuraDaが実施する、OPPO「HA-2/HA-2SE」の外装を様々なタイプのレザーに交換するサービスも紹介。様々なカラーのレザー素材に外装を交換したHA-2が多数展示されていた。

KuraDaが実施するHA-2外装交換サービスも紹介


S'NEXT(final/Qstyle)

S'NEXTは予告通り、finalブランドの平面振動板採用の開放型ヘッドホン試作機を参考出展した。

finalの平面振動板採用開放型ヘッドホン試作機

本機に搭載された平面振動板は新たに開発されたもので、特許申請中のために詳細は明かせないが、従来の平面振動板とは異なるアプローチを盛り込んでいるという。結果として、従来の平面駆動型ヘッドホンは大きなパワーがないと音が薄く聞こえがちだったのに対して、本機はiPhoneでも鳴らせる駆動のしやすさ、音の厚みや柔らかさを実現できたとのこと。

なお、ハウジングは従来のヘッドホンを流用したもので、製品版では大幅な変更が行われる見込みだという。

ほかにもダイナミック型イヤホンの新モデル「E-3000」「E-2000」が参考出展された。両モデルは6.4mmダイナミックドライバーを搭載しており、耳の中でイヤーピースの角度を変えて最適な装着が行える“スイングフィット機構”を備えたことが特徴だ。

「E-3000」

「E-3000」はステンレス製ボディ、「E-2000」はブラックアルマイト仕上げのアルミ製ボディを採用。2017年春の発売を予定しており、価格は5,000円を切ることを目指しているとのことだ。


エム・ティ・アイ(NUARL)

エム・ティ・アイが2016年に立ち上げたブランド“NUARL”は、特許技術“HDSS(High Definition Sound Standard)”を採用したイヤホンをラインナップ。HDSS技術は、イヤホンの音響室内にETLモジュールを内蔵することで音の乱れやノイズを抑え、クリアで奥行きのある3Dサウンドを実現するというものだ。

NUARLのイヤホンラインナップ

ブースには昨年末に発売された「NUARL NE01 HDSS STEREO EARPHONE」に加えて、このNE01をベースにさらにオーディオリスニング仕様のチューニングを施したという試作機も出展された。筐体は共通だが、新たにハイレゾ対応の10mmドライバーを搭載。ケーブルも、リモコン非搭載の銀メッキ銅線ケーブルが採用された。なお、外観などは今後変更されていくという。

ハイレゾ対応ドライバーを搭載したイヤホン試作機

ほかにも同社初のポータブルヘッドホンアンプを参考出展。アナログ入力のみの「NA10-FLAT」、そこにBluetooth入力を加えた「NA20B」の2モデルを用意する。形状は現在検討中とのことで、表面にレザーをあしらった様々な筐体の試作機が出展されていた。

ポータブルヘッドホンアンプは、様々な形状の試作を展示


くみたてLab

くみたてLabは、開発中のイヤホン試作品 3種類を参考出展した。型番や製品化は現時点で未定のようで、紫色のモデルが3ドライバー・3ウェイ、緑色のモデルが3ドライバー・2ウェイを採用。特に紫色のモデルは低域3ウェイのうち、低域を2ウェイ化。ダイナミックドライバーに近い低域の再現性を狙ったという(緑色モデルは比較用途の試作の意味合いが強く、あえて旧来のオーソドックスなBAドライバー構成をとるとのこと)。

出展された試作モデル

さらにピンク色モデルは4ドライバー・2ウェイ仕様で、やはり低域を2ウェイ化している。低域の周波数カーブも、ダイナミックドライバーにかなり近いものになっている。

同社によれば、BAドライバーの低域チューニングは、ローパスフィルターを組むための素子サイズの制限や回路の複雑さもあって難しいとのこと。上記のような取り組みは、こうしたBAドライバーの低域チューニングをあえて積極的に行うことで、BAドライバーながらダイナミックドライバーのような低域再現を実現することを目指しているとのことだった。

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