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15倍録画など機能大幅強化

ピクセラ、“6年ぶり”のMac向けテレビチューナー。DTCP-IP配信にも対応

公開日 2015/07/08 19:58 ファイル・ウェブ編集部
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(株)ピクセラは、6年ぶりとなるMac向けのUSB接続テレビチューナー「PIX-DT195」を7月17日から発売する。価格はオープンだが、直販サイト価格は19,800円(税込/送料込)。本日同社は東京・秋葉原で、記者向けの製品発表会を行った。

Mac向けのUSB接続テレビチューナー「PIX-DT195」

裏から見たところ。B-CASカードは通常サイズ

「PIX-DT195」は地上/BS/110度CSデジタルチューナーを搭載した、3波対応のMac向けテレビチューナー。なお、3波対応のMac向けテレビチューナーは国内で同社しか発売していない。

F型コネクターは3波混合タイプ

本製品のパッケージ

対応Macは2011年以降発売のMacBook Air、MacBook Pro、iMac/Mac miniと2013年以降発売のMac Pro。また2015年発売の、Retinaディスプレイ搭載のMacBookでも使用できる。対応OSはOS X 10.9、OS X 10.10。

Macのシェアが高まっていることから新製品投入を決めた

対応するMacがこれまで以上に増えた

操作アプリは「StationTV」で、Mac App Storeでは提供されない。ピクセラのサイトからダウンロードする必要がある。

本体にF型コネクタを1系統装備。地上デジタルとBS/110度CSデジタルのコネクタを分けておらず、混合タイプのコネクタとなる。電源はUSBバスパワーで駆動する。

本体は約132×78×18mm(突起部除く)、質量は約110g。

15倍録画やDTCP-IP配信など機能強化

機能面では、従来からの録画予約機能、外付けHDD録画への対応、BD/DVD書き出しに加え、新機能を多数加えた。

青で囲んだ機能が従来から踏襲したもの、赤で囲んだ機能が今回追加されたもの

まず録画機能が強化され、最大15倍での録画が可能になった。ハードウェアトランスコーダーを内蔵し、Macに負荷をかけずに長時間録画が行える。

録画モードは非圧縮のDRのほか、ビットレートの高い方から順にHX/HS/HL/HEモードが選択できる。なお、15倍録画が行えるHEモードを選択した場合、1TBのHDDに1,500時間の録画が可能。なお、録画はMacの内蔵HDDだけでなく、外付けHDDに行うこともできる。

録画モードは5モードから選択できる

EPGや操作画面も進化。同社のワイヤレステレビチューナー「StationTV」などで好評のフリックカード選局や、画面にオーバーレイ表示する番組表機能など、インターフェースを工夫し使い勝手を高めた。

番組表画面。ほかのウインドウの上に半透明でオーバーレイ表示される

録画番組の一覧画面

またホームネットワーク経由で、スマホやタブレットでも番組を視聴可能。またスマホ/タブレットから番組予約などの操作も行える。視聴には専用アプリ「ワイヤレスTV(StationTV」が必要で、対応しているのはiOS/Android(Kindle Fireを含む)。

番組表に表示するジャンルカラーを選択することもできる

さらにDLNAとDTCP-IPに対応しており、DTCP-IP対応レコーダーやテレビなどがあれば、Macをサーバーにして録画番組を視聴することが可能。MacをDTCP-IPサーバーとして利用可能にしたのは本製品が初という。

また同社のStationTV LinkなどDTCP-IP対応アプリを使うことで、同一ネットワーク内のWindowsやMacでも番組視聴が行える。

録画した番組はBD/DVDに書き出すこともできる。ただしMacはCPRMに非対応のため、書き出したBD/DVDをMacで再生することはできない。

なお、本機はリモート視聴には対応しておらず、本機を使って録画した番組を外出先のスマホ/タブレットなどで視聴することはできない。

同社製品の歩み

発表会では、新製品の説明のほか、会社概要やこれまでの同社製品の系譜なども紹介された。

同社は、自社開発の映像処理関連技術をベースに、AV機器やPC/モバイル向け周辺機器を製品化している。Windows、Mac、iOS、Android、組み込み機器のマルチプラットフォームでの開発力が特長で、自社ブランドとOEMの両輪で展開している。

製品展開は大きく分けて4つの分野に分けられ、家電向けデジタルホームAV、パソコン用デジタルテレビキャプチャー、ハイビジョンデジタルビデオカメラ向けAVアプリケーション、モバイル向けアプリケーションおよび周辺機器をメインに事業展開を行っている。

これまでの代表的な製品として、2001年にWindows/Mac対応テレビキャプチャーボード、2005年に日本初のWindows向けデジタルハイビジョン対応3波チューナーボード、2014年にモバイル向けフルセグチューナーなどを発売してきた。

同社製品の歩み

また新規事業としてスポーツ、IoT、移動通信への展開も行っており、今年3月にはスマートフォンやタブレットと連動したゴルフスイングセンサーを発売している。

Mac向けのテレビチューナーについては、2002年に最初の製品を発売。以降、機能を強化しながら2009年まで毎年新製品を発売していた。

Mac向けのテレビチューナーを2009年まで毎年発売

2008年と2009年には、“CaptyTV Hi-Vision”「PIX-DT141-PU0」「PIX-DT181-PU0」でデジタル放送の視聴・録画を業界で初めて実現した。これ以降、Mac向けテレビチューナーの新製品は発売しておらず、今回の「PIX-DT195」が6年ぶりの新製品となった。

なお、発表会の後半にはライターの小寺信良氏が登壇。新製品の特徴をポイントごとに詳しく紹介するとともに、実際に製品のデモを行った。

小寺信良氏

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