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イヤホンは着脱交換可能

<IFA>ソニーの3Dヘッドマウントディスプレイ“HMZ”第2世代機 ー 映像・音再生/装着性能がアップ

公開日 2012/08/30 05:22 Phile-web編集部:山本 敦
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ソニーブースには、3Dヘッドマウントディスプレイの第2世代機「HMZ-T2」が展示されていた。新モデルの公開は今回のIFAが世界初。ヨーロッパでの発売は11月から始まる予定で、価格は1,000ユーロが見込まれている。


3Dヘッドマウントディスプレイの新機種「HMZ-T2」
製品は頭部に装着するヘッドマウントディスプレイ(以下 HMD)と、映像処理部と入出力端子を備えたプロセッサーユニットの2ピース構成からなるシステム。3D/2D映像の視聴が楽しめる。

HMD部には専用の3.5m長のケーブルで接続して、給電と映像・音声信号の伝送を1本でまかなう。HMD側のケーブルは固定されている。このあたりの基本仕様は現行モデルの「HMZ-T1」(関連ニュース)と変わらない。

HDMIの入出力を1系統ずつ備え、入力した映像をHMD部だけでなく、外部のディスプレイ機器へスルー出力することも可能。プロセッサーユニットへの電源供給はケーブルで行う。

パネルはT1と同じく、ソニーの独自開発による0.7インチ/1280×720画素のワイド有機ELパネルを左右に1枚ずつ搭載。視野角は約45度。仮想視聴距離約20mで、約750インチ相当の“クロストークフリー”を実現した大画面3D視聴体験が得られる。

T1がHMD部に固定式のオープンエア ダイナミック型ヘッドホンを採用していたのに対して、本機ではユニットの左内側にステレオミニ出力端子を備え、ユーザーが自由にヘッドホンやイヤホンを交換できるようになった。なお本体にはカナル型イヤホンも付属してくる。

本体内側の左方向にステレオミニタイプのイヤホン出力を搭載

付属のカナル型イヤホン

ソニー独自のアルゴリズムによるバーチャルサラウンド再生機能も搭載するので、好みのイヤホンやヘッドホンでバーチャルサラウンドの音が楽しめる。また、イヤホンが着脱できるようになったことで、映像は本機で楽しみながら、サウンドはホームシアタースピーカーやサラウンドヘッドホンを別途用意して楽しむといった使い方も、より簡単にできるようになった。

着脱式イヤホンを採用したことで、様々な製品との組み合わせが楽しめる

映像再生の面では、映画のフィルム映像など、24pソースを再生する際に映像の動きを最適化する「24p True Cinema」モードが本機から採用された。有機ELパネルの発光制御を行い、光が及ぼす残像感を低減させることでスポーツやアクション、レーシング系の動きの激しいゲーム映像もボヤケを少なくリアルに再現する「Clear mode」も搭載した。

このほか色温度の調整機能も新設。映像を自動で最適な色温度に調節して、色温度に順応するという人間の視覚特性を活かしながら、視聴時の負担感を軽減する効果をもたらすという。

本体はT1から約100gの軽量化を実現。HMD部の大きさもタテ・ヨコの幅がスリムになって、固定式のヘッドホンが無くなったぶん、見た目にもすっきりとした印象を受ける。

HMD部は、映像視聴時の没入感をより高めるため、ウェアラビリティの向上にも工夫が凝らされた。視聴時に額を支える「ヘッドパッド」は横幅を広くして、頭部にかかる圧を分散。ヘッドパッドの位置は前後で変更ができ、素材もよりグリップ感の強いものに変更しているという。スクリーン位置の目幅調整は左右独立で調整できるようになった。

ヘッドパッドも形状や素材、可動範囲などを変更して装着性を高めた

光の侵入を防ぐライトシールドは、これまで目の下側だけに装着していたが、上側にもシールドを追加。頭部後方を支えるバンドも改良を加えている。ユーザーが頭に装着しながらでもバンドが調整しやすいよう、左右のバンドが装着時にリリースされない組み込み式に変更。後頭部の上下2本のバンドでフィット感が調節でき、下側のバンドは柔軟性の高い素材を用いた

後頭部のヘッドバンドは上部が固く、下部が柔らかい素材を採用した

HMD部の本体裏側に搭載する操作ボタンは操作がしやすいように音量調整ボタンを独立配置するなど、レイアウトも見直している。

本体下側のボタン配置は工夫を凝らした

日本での販売については現在検討が進められている。

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