Weston社CEO・Lynn Kehler氏が来日

シネックス、5基のバランスドアーマチュア型ドライバーを搭載したWestoneのカスタムモニター「ES5」を発売

ファイル・ウェブ編集部
2010年06月15日
(株)シネックスは、米Westoneのプロフェッショナル用カスタムイヤホン「ES5」を7月に発売する。同社は本日都内で新製品発表会を開催し、Westone本社からCEOのLynn Kehler氏も出席した。


ES5
Westoneの新製品「ES5」は、ミュージシャンや音響エンジニアなどステージ上でのプロユースに最適なカスタムメイドのイヤホン「Elite Series」の最上位に位置づけられるモデル。米国では6月28日に発売され、日本国内には7月1日頃からの導入が予定されている。価格は、耳型の製作料金も含めて15万円前後での設定が見込まれている。

本日の新製品発表会には、Westone本社からプレジデント兼CEOのLynn Kehler氏、ミュージックプロダクト・ディレクターのJeff Kwiatkowski氏、並びにマーケティング&ディストリビューション シニアマネージャーのHank Netherton氏が出席した。

はじめに「ES5」の製品内容と、詳細の説明を行ったNetherton氏のコメントからご紹介する。


Hank Netherton氏
「ES5」は本体に5つのバランスドアーマチュアタイプのドライバーを内蔵した、シリーズのフラグシップモデル。3ウェイのパッシブ型クロスオーバーネットワークも採用されている。

イヤホン部 ※写真の機体は試聴機のためイヤーピースを装着している

本体カラーをカスタマイズした「ES3X」の事例

同社の「ESシリーズ」には、バランスドアーマチュアドライバーを3基搭載する「ES3X」「ES2」が既に発売されているが、プロフェッショナルユースも想定した本シリーズは、使用時の快適なフィット感と優れた遮音性能を実現するため、ユーザーから受注後、まずユーザーの耳に合わせてイヤホン部の耳型が製作される。イヤホン部は本体のカラーリング、ならびに表面へのモチーフやキャラクターなどのプリントがカスタマイズ可能だ(Westone Custom Galleryの詳細)。


ケーブルは交換が可能
本体はケーブル交換に対応しており、イヤホンの根本部分からケーブルが取り外せる。Netherton氏はケーブル交換のメリットについて「ミュージシャンがステージ上でパフォーマンスを行っている時などに、万が一ケーブル部が断裂した場合にも簡単に交換できるよう、ハンドリング性能を高めている」と説明する。ケーブルの長さは約1.2m。

ステレオミニプラグを採用

ケーブルは左右同一長のY型仕様

オーディオ面でのパフォーマンスについては、入力感度が120dB/mW、再生周波数帯域が8Hz〜20kHz、インピーダンスは20Ω。ユーザーの耳に合わせてカスタマイズされたイヤホン部の遮音性能は25dBとなり、シネックスのスタッフによれば「装着時に周囲のノイズがまったく聞こえなくなるほどのレベル」であるという。本体付属品はキャリングケース、クリーニングクロス、内耳塗布用潤滑オイル、ワックスループ。

ES3Xのセット一式。ES5もほぼ同様の内容となる

本機の開発背景についてNetherton氏は「カスタムモニターの市場ではいま、数多くのドライバーを搭載する製品の開発がブームになりつつあるが、そのコンセプトは必ずしも製品の音に良い影響を与えるものでく、時によっては音質の低下すら招くものになると当社は考えた。ES5ではバランスドアーマチュア型のドライバーと、3ウェイのパッシブクロスオーバーを設け、これらを最適なかたちにチューニングすることで、より数多くのドライバーを持つカスタムモニター以上の性能が発揮できることを証明できるだろう」と語り、音質面におけるES5のメリットを強調した。

デザインやハンドリング性能のメリットについては「ユーザーの耳型に最適化したイヤーピースが快適な遮音性能と、長時間の装着時にもストレスのないフィット感を実現している。カラーバリエーションは“ワイン”の色にインスパイアされたピノノワール/メルロー/ホワイトジン/シャルドネ/シャンパンなどのユニークなバリエーションを用意している」と説明する。

ピノ・ノワール

ホワイトジン

Westone社プレジデント兼CEOのLynn Kehler氏は、「私にとって、日本に来るのは今回が初めての機会。当社の製品の魅力を日本の方々に直接説明できる機会を得たことを光栄に思う。Westoneはまだ日本では知名度の低いブランドかもしれないが、当社は1959年に設立した長い歴史を持つブランドだ」とし、同社の紹介を行った。

Lynn Kehler氏

Westone社は1959年に設立後、米国内において聴覚保護とヒアリング・ヘルスケアの分野で実績を築き上げてきたリーディングブランドだ。イヤホン関連のビジネスについては、80年代の初め頃にミュージシャンを中心としたプロフェッショナル用途のカスタムイヤホンからスタートし、90年代にいくつかのブランドとともに商品を開発。その後2006年頃からコンシューマー向けのオーディオ用イヤホンの開発に着手し、2008年に初のコンシューマーモデルとなる「Westone 3」を発表した。翌年にはハイエンドのカスタムイヤーモニター「ESシリーズ」や、ユニバーサルイヤーモニター「UMシリーズ」などを展開し、多くのオーディファンから注目を浴びるブランドとなった。

Kehler氏は「Westoneがイヤホンの分野で傑出したブランドである理由は幾つかある。まず当社には20年来に渡るトップミュージシャン向けのモニター開発の実績があり、カスタムイヤーモニターは当社の主力商品の一つだ。これまで当社がこの分野で築いてきたノウハウは、恐らく他社にはないものに違いない。またヒアリングヘルスケア製品の50年以上に及ぶ蓄積も大きい。イヤホンのフィット感、装着時の快適さ、クオリティ等に対するユーザーからのシビアな要求にこたえるノウハウがある私たちにはある」と胸を張る。また同社のスタッフは皆、音楽に高い感度を持っているとKehler氏は語る「Westoneの多くのスタッフが楽器の演奏に長けていることも、当社ならではだと思う。そのうえ、イヤホン製品の開発に当たっているエンジニアたちは、10年から長い者では30年ほどのキャリアを持つ者が在籍しており、製品のクオリティとサービスに妥協しないものづくりが私たちのモットーだ」と語った。

ミュージックプロダクト・ディレクターのJeff Kwiatkowski氏は、同社のグローバルマーケティング戦略を説明、「Westoneではローコストに大量の製品をつくるのでなく、確かでプレミアムなブランドイメージを大切にしたものづくりをコンセプトに、製品をユーザーに提供している」と語った。

Jeff Kwiatkowski氏

本日発表した「ES5」が含まれるプロフェッショナル製品のカテゴリでは「Westoneは市場において強固なポジションを獲得している。当社のカスタムモニターを使っているアーティストにはNineInch Nails、Shinedown、Brad Pasley、Michael Bubleなど、それぞれの音楽ジャンルでトップを走るアーティストたちの名前を挙げることができ、彼らから絶大なる信頼を得ているブランドであると言えるだろう」とKwiatkowski氏は強調した。


シネックス 中村明氏
日本国内におけるWestoneブランドの展開については、シネックスの取締役CE事業部長を務める中村明氏が説明を行った。シネックスは2010年の1月より、Westoneブランドの日本国内におけるマスターディストリビュータとして活動している。「日本市場では今年の年末までに、Westoneの300ドル以上のプレミアムモデルについて、現在のシェアの2倍を目標に販売を拡大していきたいと考えている。1年後には30%のシェアを目標に掲げたい。これを達成するためには、今後大手量販店を中心に、Westone製品の試聴コーナーを拡大し、ユーザーが製品に触れていただける機会を積極的に増やしていく考えだ」と述べた。

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  • ジャンルヘッドホン(単体)
  • ブランドWESTONE
  • 型番ES5
  • 発売日2010年7月1日
  • 価格予価150,000円前後(耳型製作料を含む)
●ドライバー:バランスドアーマチュア型ドライバー×5 パッシブタイプ3ウェイ・クロスオーバー ●入力感度:120dB/mW ●再生周波数帯域:8Hz〜20kHz ●インピーダンス:20Ω ●遮音性:25dB ●入力端子:3.5mmステレオ ●ケーブル:交換式 約1.2m ●付属品:キャリングケース、クリーニングクロス、内耳塗布用潤滑オイル、ワックスループ

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