スピーカーの全パーツを自社設計・製造

<AES 2009>タグチの無指向性コンパクトスピーカー/日東紡の吸音材「Sylvan」

Phile-web編集部
2009年07月23日
7月23日から3日間、東京都千代田区の科学技術館で開催されている「AES 東京コンベンション 2009」の模様をお伝えする。本項では無指向性のコンパクトスピーカーを展示する田口製作所、吸音材「Sylvan」を展示する日東紡のブースをレポートする。

■Taguchi

モニター用スピーカーの製造・販売や建築音響の設計・施工といった事業を手掛ける(株)田口製作所は、商業用、コンシューマー向けのコンパクトスピーカーにも近年力を入れている。同社のスピーカーは、キャビネットからユニットまで全バーツを独自に設計し、国内の自社工場で製造。キャビネットにはフィンランドバーチ材を採用している。


様々な施設に特注スピーカーを納入している田口製作所

ブースに展示されていた商業用の天吊りCUBE型スピーカー「CUBE060-MP/SP」は、正六面体の筐体にフルレンジユニットを6基搭載し、全方向に音が拡散するよう設計された無指向性スピーカー。モノラル用の「CUBE060-MP」、ステレオ用の「CUBE060-SP」が揃う。

キャビネットの素材はフィンランドバーチ合板。さらにNC加工された部材を職人による手作りで丹念に積み重ね、積層モノコック構造に組みあげている。カラーバリエーションは、研磨・塗装・乾燥を4回以上繰り返したこだわりのクリア色以外に、ホワイトをラインナップ。またメープル、チーク等の特注色も受け付けている。


CUBE060-MP/SP

積層モノコック構造のキャビネットが美しい。写真はモノラル用「CUBE060-MP」
なお今回は出展されていないが、CUBE060と同様のユニットにアンプを内蔵したアクティブスピーカーシステム“Voice”「CUBE060-SAP」を、コンシューマー向け製品として発売しているという。

また反射型水平無指向性スピーカー「REX060-180」も展示されている。こちらも商業用のスピーカーで、高さ25cm×幅約11cmのコンパクトサイズと、90度円錐型ディフューザーの採用により場所を選ばず設置できるのが特徴。今秋にコンシューマー向け製品として、このスピーカー2本とプリメインアンプをセットにしたモデルを132,300円(税込)で発売することが決まっているという。


「REX060-180」。今秋発売するアンプとのセットモデルは外観をさらにブラッシュアップするという
「REX060-180」は60mmフルレンジユニットを搭載し、再生周波数帯域は96Hz〜16kHz、許容入力は15W、インピーダンスは8Ω。キャビネットはフィンランドバーチ合板による積層モノコック構造を採用している。

■日東紡

日東紡音響エンジニアリング(株)のブースは、ルームチューニングAcoustic Grove System(柱状拡散吸音体)のコンシューマー向けモデル「Sylvan(シルヴァン)」や、テレビ放送局等に納入されているモニター用スピーカーシリーズ“NES”を展示する。


NESシリーズ

Sylvan
柱状拡散吸音体は「森の音場」を理想としたルームチューニングシステムで、実際の森に見立て、測定データをもとに円柱の木材(タモ製)をランダムに並べる仕組みにより、他の壁状態のルームチューニング材以上に「低域の部屋鳴りを抑制」「中高域の緻密な響きを実現」「吸音特性の制御」といった効果を実現できるという。「Sylvan」はこの効果を手軽に体験できるよう、横約40cm、奥行き約20cm、高さ約140cmのサイズで販売している。

Sylvanの設置イメージ

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