HOME > ニュース > 女声アカペラグループ「Aura」コンサート&トークショーレポート

A&Vフェスタ2009レポート

女声アカペラグループ「Aura」コンサート&トークショーレポート

2009/02/21 Phile-web編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
A&Vフェスタの会場で、季刊・オーディオアクセサリー誌のセミナーとしてAura(アウラ)のミニコンサートとトークショーが行われた。会場には135席が用意されたが、立ち見も出るほどの盛況ぶりだった。

アカペラグループAura

Auraは2003年7月に結成された、5人の女性によるクラシック・アカペラグループ。宗教曲、歌曲、器楽系曲に詞を引用したものなど、クラシックの楽曲を新たに編曲したものを中心に歌っている。これまでに3枚のアルバムを発売し、現在はエピックレーベルから作品を発売している。今年5月下旬には4枚目の作品を発売する予定だという。

イベントの前半では、彼女たちの作品を高く評価しているオーディオ評論家の井上千岳氏と、プロデューサーの岸健二郎氏のトークショーが行われた。井上氏は、これまで発売されたCDを再生しながら、「非常に精密なアンサンブル、という印象。最近、オーディオ機器をテストするときは必ずレファレンスとして使わせていただいている」と、そのクオリティを高く評価した。なお、CDの再生システムには、スピーカーにDYNAUDIOのC4が使われたほか、CDプレーヤーとアンプはすべてCHORDで、Red Reference、CPA500、SPM1400Eが使用された。

CD再生に使われたDYNAUDIO「C4」

CHORDのシステム群

岸氏は、女声だけのアカペラグループという構想に至った背景を説明したあと、「それには個々人がリードボーカルを務められるほどの実力をもったメンバーを集めなければ、と考えた」。様々な音楽大学でチラシを配ったりして、メンバーのオーディションを行ったことを明かした。

井上千岳氏(左)と岸健二郎氏

また録音については、「ホール録りではなく、スタジオで行っている。マルチトラックではなく、2チャンネルでの録音。ただし、曲によって5人の並び順を代えたりもしている」と、細かなテクニックを使っていることも披露した。

イベントの後半、いよいよAuraの5人が登場。全員が大学で声楽を学んだ経験があり、オーディションに参加した理由は「歌うことを続けたかった」「以前からアカペラでクラシックを歌いたいという希望を持っており、募集要項を見たときに、自分と同じことを考えている人がいる、と驚いてすぐに応募した」「クラシックを振アレンジで歌うことに興味を持った」など様々。井上氏が「女声だけのアカペラグループは珍しいが、これからの目標は」と尋ねると、「世界中の方に、というと大げさすぎるけど、より多くの人に聞いてもらいたい」と答え、これに井上氏は「世界が目標でもちっとも大げさじゃない」と返した。

コンサートに先立ち、彼女たちのトークも楽しむことができた

イベント終盤にはミニコンサートが行われた。マイクは使われなかったが、会場一杯に彼女たちの「精密なハーモニー」が響き渡った。披露された楽曲は「トルコ行進曲」「月の光」「アヴェ・マリア」「ハレルヤ」などおなじみのものが中心。器楽曲に歌詞を付け、コーラスで歌うものも多かったが、もとから声楽曲だったのではないかと錯覚するほどの見事なアレンジと歌唱で、1曲が終わるたびに会場内から万雷の拍手が沸き起こった。

5月下旬に発売されるという新アルバムでは、「これを歌ってしまうのか、と皆さんが驚かれるような曲を用意している」(Auraメンバー)とのこと。発売を楽しみに待ちたい。

イベント終了後にはサイン会も行われ、多くの来場者が列を作った

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック