HOME > ニュース > アナログ・デバイセズ、09年度事業方針説明会を開催

日本市場で5年以内に売上2倍達成を目指す

アナログ・デバイセズ、09年度事業方針説明会を開催

公開日 2009/02/05 16:42 Phile-web編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
米アナログ・デバイセズ(Analog Devices,Inc)(以下 ADI)の日本法人であるアナログ・デバイセズ(株)(以下 ADKK)は5日、都内にて2009年度の事業方針説明会を開催し、同社代表取締役社長の馬渡 修氏が会見を行った。


アナログ・デバイセズ(株)代表取締役社長 馬渡 修氏
アナログ・デバイセズ社は米国に本社を構え、日本や英国、アイルランド、カナダ、中国、インドなど世界各国に拠点を構えている。08年度(08年10月末締め)のワールドワイドにおける製品売上は、前年比6%増の25.8億ドル、売上高総利益は6%増の16億ドルとなり、売上総利益率では前年度の60.60%から61.10%に伸ばしている。また営業利益は10%増の6.25億ドル、営業利益率は24.20%を達成している。なお今月に正式発表される予定の09年第1四半期売上については、08年第4四半期比で約25%から30%の減収になる見込みだという。


市場別売上(ワールドワイド)

市場別売上(日本)
08年度の売上を地域別に見ていくと、北米および南米の24%、売上を大きく伸ばした欧州の26%に次いで日本は全体の19%(約5億ドル)を占める。馬渡氏は「日本市場が20%近くを維持する半導体メーカーというのはあまりない。昨年に比べて約1%の減収となったが、私はほぼ横ばいだととらえている」と説明する。
*売上に関する説明において記事初出時に一部内容に誤りがあり「減収」とすべきところを「減益」と表記しておりました。読者のみなさま並びに関係者各位にお詫びして訂正致します。


地域別売上構成比
さらに「現在日本の市場別売上は、デジカメやAV機器、ゲーム機などのデジタル・コンスーマー市場が60%、計量機器やオートモーティブ、医用機器などの産業市場が24%を占めている。デジタル・コンスーマー市場は景気に大きく左右され振り幅が大きいので、今後はコンスーマー市場と産業機器市場の構成比を同程度にし安定化を図っていきたい」と見解を述べた。

続いて同氏はADKKのゴールと戦略を紹介。売上目標を現在の約2倍となる10億ドル達成を5年以内に目指すこと、日本における外資系半導体メーカーの中で売上高トップ5を目指すこと、そしてADI全社売上の20%以上のシェア維持という3つの目標を挙げ、これらを達成するための具体的な戦略として、「ストラテジック・セグメント・マーケット」「マス・マーケット」の2つのマーケットに注力することを説明した。

デジタル・コンスーマ/オートモーティブ/ヘルスケア/通信インフラ/産業・計測の5つの市場が含まれる「ストラテジック・セグメント・マーケット」には、専任の営業チームと技術陣を投入。特に成長分野であるヘルスケアはより強化を図る。また「マス・マーケット」とは日本に数千社存在する中小規模のメーカーのことを差す。ウェブサイトや専任技術サポート部隊の新設などによりサポート体制を整備し顧客層拡大を図ってゆく。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE