CES2009レポート

<DTS>「DTS Surround Sensation」のポータブルオーディオ機器向け新技術を発表

Phile-web編集部・伊藤
2009年01月11日
昨年のCES2008で、新サラウンド技術「DTS Surround Sensation」を発表したDTS(関連ニュース)。今年はその技術に新たな展開が発表された。


CES会場に設けられたDTSのブース
■ポータブルオーディオ機器向けの「DTS Surround Sensation」技術を発表

「DTS Surround Sensation」(関連情報)の簡易版として、新ソリューション「DTS Envelo」を開発したことを発表した。汎用の2chスピーカーやヘッドホンで3次元サラウンドを再現するという内容自体はDTS Surround Sensationと同じだが、フロントサラウンドシステムなどに搭載される同技術に対し、新しいDTS Enveloは、携帯電話やDAP、ポータブルDVDプレーヤーなどポータブルオーディオ機器向けの技術として訴求されていく。主たる特徴はモノラルや2chステレオ音声を5.1chサラウンドに生成することができるというものだ。


DTS Surround Sensation Envelo対応のプロトタイプを展示
またDTS Surround Sensationと同様に、スピーカー再生向け、ヘッドホン再生向けにソリューションが分類されており、それぞれを「DTS Envelo Speaker」「DTS Envelo Headphone」と呼ぶ。Envelo Speakerはセンターチャンネルを強化し、よりドラマティックな3次元サラウンドを生成するのが特徴。一方でEnvelo Headphoneは、映画の会話やボーカルの音質を向上させるのが特徴だ。

ブースにはEnvelo Speaker、Envelo HeadphoneをフィーチャーしたNeofidelity社製DSPプロトタイプを搭載するiPod/iPhone向けリモコンが参考出展されている。

DTS Digital Surround対応カーオーディオのラインナップ

DTS Surround Sensationの比較試聴やNeo:6を発展させ11.1chまで再生可能な技術も体験できるデモスペース

■DTS Surround Sensationに新機能が追加
− 「DTS Surround Sensation Head Tracker」


さてDTS Surround Sensation関連のもう1つの大きなトピックスが、DTS Surround Sensation Headphoneに追加された新開発の技術「DTS Surround Sensation Head Tracker」の発表だ。


DTS Surround Sensation Head Trackerの効果
Head Trackerはリスナーが向いている方向にあわせてリアルタイムに音声位置を合わせることができるインターフェースだ。たとえばテレビ画面を正面からみて、通常のヘッドホンでテレビ音声を聞いている場合、当然音声は前方から聞こえてくる。画面からずらして垂直に右を向くと、音声は左から聞こえてくる。DTS Surround Sensation Head Trackerでは、本機能を搭載するヘッドホンを使用した場合、リスナーの頭の位置や向きを計測して動きの情報を得ることで、音の定位のズレを修正し、常に一定に保つことができるようになる。

■neural audio社をDTS傘下に

そのほか、マルチチャンネルのエンコード、デコード技術を保有するneural audio社をDTS社が傘下に収めたことが発表された。neural audioの技術を共有し、将来的に放送、衛生ラジオ、自動車、ゲーム市場まで事業の拡大を目指す。


neural audio社がDTSのグループに加わることが明らかにされた
またDTSブースではDTS Surround Sensation UltraPCやDTS Master Audioの試聴を中心としたデモも行っている。なお今年はデモディスクの配布はなかったが、デモの参加には約1時間待ちという長い行列ができ、同社最新技術への関心の高さが伺えた。

放送機器のDTS対応への取り組みも将来的に強化していきたい構え

ヨーロッパで発売されているDTS対応STB

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