<IFA2008:東芝>超解像技術「RESOLUTION+」搭載“REGZA”の実力は?

2008年08月31日
東芝のブースでは、プレスカンファレンスのハイライトとなった2つの超解像技術のデモに注目が集まる。それぞれ液晶テレビ、DVDプレーヤーの該当機種が展示された。(東芝のプレスカンファレンスの模様はこちら

「RESOLUTION+」搭載の“REGZA”フラグシップZFシリーズ


REGZA ZFシリーズによる「RESOLUTION+」のデモンストレーション
「RESOLUTION+」はCellブロードバンドエンジンの開発技術をベースにしたアルゴリズムにより実現された技術であり、SD解像度の映像をハイビジョン画質にアプコン表示するだけでなく、映像をテキスチャー細/エッジ/平坦部の3つに分類して補正までを行う。ハイビジョンの入力信号に対しても補正処理を行って、高解像に表示する。本機能を実装した“REGZA ZFシリーズ”46型「46ZF575D」、40型「40ZF575D」には、アルゴリズムを組み込んだ専用エンジンが搭載されており、今回Cell B.E.そのものは搭載されていない。


欧州のREGZAフラグシップとなるZFシリーズ

100Hz倍速パネルなどを搭載したZFの下位モデル、RVシリーズ
ZFシリーズ自体の特徴は、10bit倍速駆動対応の1,920×1,080画素フルHDパネルや100Hz倍速駆動対応、5:5プルダウン機能の採用など。4系統のHDMI入力も設け、REGZA Linkにも対応する。ベゼル底部にスピーカーを設け、デザインもボトム左右をカットした独特な「PICTURE FRAME LCE」と呼ばれるフォルムを採用している。ブラックのフレームはグレアフィニッシュ。

本機の欧州での発売予定時期は本年末から来年初頭。日本国内で「RESOLUTION+」を搭載する“REGZA”が今後発売される可能性について、日本から訪れていた同社展示説明員に訊ねたところ「今のところ詳細については回答できないが、検討している段階」であるとのことだった。

ブースで行われている「RESOLUTION+」の画質比較は来場者注目の的。実際に2台の同一機種を並べた状態でデモンストレーションが行われているが、「RESOLUTION+」による全体的な画質向上は明らかに実感できるほどである。


HD映像の一部を切り出し、フル画面で高精細にリアルタイム表示するアプリケーションのデモ

48個のSD解像度のMPEG2映像を同時にリアルタイムエンコードするデモ
ディスプレイ関連の展示としては、他にもCES2008会場(関連ニュース)でも行われていた、Cellの高性能な映像処理能力を用いたアプリケーションのデモをみることができた。

またこの他にもREGZAとDVDプレーヤー、Qosmioを無線でつないだWirelessHD規格対応のホームネットワークシステムも参考展示を行う。Qosmioに保存した映像をワイヤレスでテレビに送って表示するデモを会場で体験したが、とりわけユニークだったのがデータ検索のインターフェース。PCに保存されたコンテンツのジャンルやタイトルでデータを検索し、独特なサークル上のGUIに表示。検索条件に最も近い順に、外側へ同心円状にデータが配置され、ユーザーの見たいデータが素早く見つけられるというもの。なお、ワイヤレス対応のレシーバーを搭載する薄型テレビの発売予定については、「来年中を目標に開発を進めている段階である」(展示説明員)とのこと。


WirelessHD規格に対応したプロトタイプによるデモ

参考出品のトランスミッター

独自開発のデータ検索用GUIを実演

XDE搭載DVDプレーヤー「XD-E500」の欧州販売価格は149ユーロ

SD映像からのHDアップコンバート技術「XDE」を搭載したDVDプレーヤー「XD-E500」も実機が展示された。欧州での発売は9月ごろ、149ユーロで実現しそうだ。本体にはHDMI端子を搭載し、REGZA Linkにも対応している。


XDE搭載のDVDプレーヤー「XD-E500」

精度を向上させたハンドジェスチャーリモコンなど、先進技術を紹介

同社の先進技術を紹介するコーナーには、ユーザーの手のジェスチャー動作でアプリケーションを操作する“ハンドジェスチャーリモコン”の体験展示コーナーも設けられている。

精度を高めたハンドジェスチャーリモコン

カメラが複数の人物を対象にとらえても、コマンダーを正確に認識して操作が可能になっているという

こちらは同社が商品化を実現しているノートPC“Qosmio G50”に搭載されているアルゴリズムを進化させもので、主に動作の信頼性を向上させている。同技術については会場に説明員として足を運んでいた、東芝欧州研究所ケンブリッジ研究所 副所長の佐田豊氏にご紹介いただいた。

今回の新しいハンドジェスチャーリモコンは、カメラより認識された画面上に大勢の人間がいても、操作の優先権などを正しく認識できるよう精度が改善されている。また、同じ技術展示のコーナーでは、動いている人間を1台のカメラで撮影して、リアルタイムに高精度な3D映像を撮影する技術なども紹介されている。佐田氏は「この技術を応用して、これまでよりもさらに高精度な人間の3D映像がリアルタイムに撮影できる。例えばフィットネスを楽しむアプリケーションや、3Dのゲームで、動いているユーザーを画面上に表示してバーチャルな体験を提供することも可能になるかもしれない」とその応用例を紹介する。


パーソナライズ・ビジョン・インターフェースのデモを実演する佐田氏。手元にはドイツとイギリスの風景をそれぞれ写した写真を1枚ずつ持って、かわるがわるカメラに向けて指示を送る

ドイツの写真にはドイツ語音声、イギリスの写真には英語音声と、コンテンツのコントロールを行うことが可能だ
このほかにも、ドイツの風景/イギリスの風景をそれぞれ撮影した2つの写真パネルを用意し、それぞれをカメラを取り付けたディスプレイの前にかざすと、写真の中のパターンを認識して、再生中のコンテンツの音声を「ドイツ語/英語」と自動で切り替えられるアプリケーションの技術展示を行っている。この技術は“パーソナライズ・ビジョン・インターフェース”と名付けられており、佐田氏は本技術の応用例について「例えば家族の中で、お父さんの顔を認識してスポーツ番組に、子供の顔を認識してアニメの番組にと、チャンネルを自動で切り替えられるインターフェースなどが考えられるのではないか」と説明する。


こちらはモバイルDLPプロジェクターのサンプル。「アクセサリー型」

こちらはピンタイプの超小型プロジェクター
(Phile-web編集部・山本)

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