<ホームシアター知っ得コラム>マルチルーム&マルチゾーン(1) − アンプを用いた音楽配信のススメ

2008年06月30日
大画面とサラウンドさえあれば、確かに立派にホームシアターが完成する。だが、住宅設備として住まいに融合するホームシアターの未来を考えたとき、我々は目の前に広がる大きな可能性に気づくはずだ。その核となりそうなコンセプトや技術はすでに登場している。ホームコントロール、マルチゾーン、ホームオートメーション。DLNAや宅内LANによるネットワーク構築。いずれも享受できるサービスの自由度を増し、生活をより便利に快適に演出するための仕組みだ。

今回は、マルチルーム&マルチゾーンをとりあげてみよう。マルチルーム&マルチゾーンとは、コンテンツを家のどこでも自由自在に楽しむための仕掛けである。

マルチルーム&マルチゾーンを取り入れると、暮らしはもっと豊かになる

メインルームとなるホームシアターから、AVアンプを使ってダイニングや寝室に音楽を配信

たとえば、リビングのDVDレコーダーに昨晩録画した映画が入っている。全部観たいなら、2時間リビングに座り続けるしかない。だが、欲を言えば、途中まではリビングで観て、さらに書斎に移動して仕事をしながら片手間に観たあとは、ベッドルームに移動して寝る前に観ていたい。それが本音ではないだろうか。

これまでは、そのコンテンツを見られる場所が限られているため、人間がそれにあわせて居場所を決めた。 

だが、人間が自由に場所を選び、そこに映像と音楽がついてきた方が格段に楽だし、映像や音楽を楽しむ機会も増える。これが、マルチルーム&マルチゾーンの発想だ。


モデルによって、配信可能なゾーン数や映像・音声は異なる。Ingetra DTX-5.8は、1ゾーン、音楽のみの配信ができるマルチルーム&マルチゾーンのエントリーモデルだ
このマルチルーム&マルチゾーンは、その機能を搭載するAVアンプを使えば実現可能。対応するアンプは、10万円未満のエントリークラスから存在する。つまり、ホームシアターをお持ちの方ならほとんどが実現可能な、身近な世界なのだ。

AVアンプによる配信は、ふんだんなチャンネル数を活用することから始まったアイデアといえる。余剰のチャンネルを使い、様々な空間に音声や映像を供給する。その利便性は注目され、マルチゾーン機能は近年特にクローズアップされるようになった。

モデルにより、(1)音声だけを配信できるもの、(2)音声・映像双方配信できるものがあるが、これはスペックに記載されているので確かめるといいだろう。

ゾーン配信にトライするなら、スピーカーやテレビだけではなく、アンプとその映像や音楽を供給する場所へのつなぐケーブルの引き回しが必要になる。可能性のある場所への配管やインストールに必要な準備等、映画館のある家づくりに関するノウハウについては、ホームシアターファイルをご活用いただきたい。ホームシアターインストールの有能な導き手が、ホームシアターインストーラーであるということも言い添えておく。

(ホームシアターファイル編集部)

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