<ケースイのCEATEC2007レポート>デジタル放送の録画規格名が決定:これからは「ダビング10」でヨロシク!

2007年10月03日
コピー9、コピー10などと呼ばれていたデジタル放送の“新”録画ルールの正式名称が決定した。その名も「ダビング10(ダビングテン)」という。


アナウンスやリリースがあったわけではないが、JEITA(社団法人 電子情報技術産業協会)とNHKが出展するブース「デジタル放送わくわく生活館」に名称と規格の解説があり、これが事実上のお披露目になっているものと思う。


ムーブの1回分もダビングと捉えたということだろう。そもそもコピーワンスという表記が曖昧だった気がする。

これが「ダビング10」を解説するポップ。ちょっと長いので、筆者はこれを略して「ダビテン」とでも呼ぼうと考えているが、いかがだろうか?
ある関係者によると、この名称に決定するまでに紆余曲折があったようだ。当初はコピーワンスの延長線上にあると考え「コピー10」としようという案が強かった。しかし、実際は1回の「移動(ムーブ)」も含んでいるので、オリジナルが残る「複製(コピー)」は9回しかできない。そのまま運用すると「10回目はどうした?」とユーザーから苦情が来かねない。そこでコピー回数だけを強調した「コピー9」という案が出た。

筆者もデジタル放送のコピーに関する記事を書くときには、複製できる回数を強調したくて「コピー9」という名称を積極的に使ってきた。同じように考えた人が関係者にいたことを聞いて、少しうれしくなった。

コピー9だと回数がハンパなど、関係者からの受けはよくなかったのだろう。結局はムーブの1回も「ダビング」と考えて「ダビング10」という名称に落ち着いたようだ。


ダビング10の仕組みはこうだ。「9回もダビングしないだろう?」と思われるだろうが、録画番組を携帯電話やモバイルプレーヤーに転送することも1回とカウントされるので、9回は少なくないはずだ。
ダビング10といえどもすべてのデジタル放送が10回ダビングできるわけではない。WOWOWなどの有料コンテンツは従来どおり「コピーワンス」もしくは「コピーネバー(コピーもムーブも禁止)」なので注意したい。余談だがコピーワンスの番組を複数録画したいなら、ツインチューナー搭載のデジタルレコーダーを購入して、同一の番組を2つ録画することをオススメする。

CEATECには将来ダビング10に対応する「Dubbing 10 Ready」の製品(これもロゴを作って製品にシールなどで貼ってくれればいいのだが…)も出そろってきた。世代間コピーへの対応など問題は残るが、録画ファンを取り巻くもモヤモヤが少しは晴れそうだ。


▲こちらは「ダビング10」の詳細。注意すべきは2番目と4番目、そして6番目。まず今までのデジタルチューナー搭載機は「ダビング10」を原則として利用できない。次にHDDを搭載する製品しか対応しないので、BDやHD DVD単体機ではこの恩恵には預かれない。そして6番目が実に怪しい。たぶんBSデジタルでは別な回数規制が入るのかもしれない。う〜ん、まだ安心できないのか?

(レポート:鈴木桂水)

筆者プロフィール
元産業用ロボットメーカーの開発、設計担当を経て、現在はAV機器とパソコン周辺機器を主に扱うフリーライター。テレビ番組表を日夜分析している自称「テレビ番組表アナリスト」でもある。ユーザーの視点と元エンジニアの直感を頼りに、使いこなし系のコラムを得意とする。そのほかAV機器の情報雑誌などで執筆中。
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