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≪折原一也のCEATECレポート≫HD DVDブースでは映画の上映デモ

公開日 2004/10/07 18:54
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●次世代光メディアの一つであるHD DVDの展示ブースでは、現在の関連製品が一堂に会した展示が行われていた。

HD DVDブースの特徴は、既にレコーダーという形で製品が売り出されているブルーレイに対して、市販DVDビデオのようなセル用途が中心となっていることが挙げられるだろう。展示されている内容を見てみると、参考出品として東芝と三洋電機のHD DVDプレイヤーが展示されていた。これらはハードウェアとしてはある程度完成しているものの、現在では採用コーデックなどが策定中となっていることもあり発売できない状態になっているという。なお、現在の予定としては2005年秋ごろにはフォーマットの決定、提供コンテンツが揃うなど諸条件が揃い、HD DVDプレイヤー2機種と併せて発売していきたいとのこと。また、参考出品としながらNEC製のパソコン用HD DVDドライブを使った動画再生デモも行われていた。

三洋による実働モデルのHD DVDプレイヤー。発売はコンテンツ発売と併せるという

同じく東芝によるHD DVDプレイヤー。なお、同プレイヤーは東芝ブースでも見ることができた

NECによるパソコン用外付けHD DVDドライブも参考展示

目を引いたのがHD DVDディスクメディアの大量展示だ。メディアの展示ブースでは、TDK、マクセルなど国内有名メーカー、Ritek、Prodiskなど台湾メーカーの1層、2層など様々なメディアが展示されていたものの、説明員によるとこれらはサンプル段階のものだという。実際に使用できるメディアとしてはメモリーテックにより製造されたものが使用されていた。

大量の展示が行われていたHD DVDメディアだが、大部分はサンプルのもの

実際に使用されていたのは、メモリーテックによるメディアだ

同ブースでは映画のシーンを使ったハイビジョン映像の再生デモが行われており、ソースにはH.264フォーマット12MbpsのフルHD映像が用いられているという。ハイビジョンでは高精細画面となることは当然のことだが、細かく動きの激しいシーンでも破綻のない映像が比較的低レートで再現されていたことは次世代コーデックの実力をまざまざと感じさせられる。録画ファンとしてはHD DVDレコーダーの展示が行われていないのは実に残念だが、現在ではMPEG2で高レートを用いデジタル放送を保存するブルーレイレコーダーに対し、セルメディア中心のHD DVDの展示としては納得できるものであった。

(折原一也)

ceatec2004report

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