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セイコーエプソン、2003年3月期の決算を発表

公開日 2003/04/30 18:20
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●セイコーエプソン(株)は、同社における2003年3月期の業績を本日明らかにした。

発表によれば、同社の2003年3月期の連結業績については、売上高が前年度より3.8%増の1兆3,224億円、経常利益が前期比116.4%増の417億円と前期に対し増収増益を記録したという。また、厚生年金の代行部分返上益を特別利益に計上する一方、事業構造改革に伴う費用を特別損失に計上し、当期純利益は125億円であると伝えた。

同社の主要市場における本期の全体概要に関しては、情報関連機器事業については、個人消費の停滞に伴うPC需要低迷のなかで、日米欧のプリンタの主要市場が伸び悩み、商品の低価格化も進行したと指摘した。また一方、電子デバイス事業では、年初に携帯電話などの在庫調整が一巡したことにより、市場の需要は回復基調をみせたが、競争激化による価格低下に歯止めのかからない厳しい状況が続いたと分析している。また、精密機器事業においても、総じて個人消費の冷え込みのなかで低調な市場動向となったことが明らかにされた。

全体として厳しい市場環境のもと、同社は付加価値の高い商品群投入と売上拡大に努め、プリンタ市場においてはフォトプリンタおよび消耗品などの販売を伸ばし、また、電子デバイス市場では、強みとなる「省の技術」を活かした商品を投入し拡販活動を展開したという。一方で、早期の業績回復と将来の収益力向上に向けた企業体質強化を徹底して推進し、全社を挙げた業務改革活動、原価低減、在庫削減、設備投資の絞り込み、投資効率向上等の諸施策を実行してきたことを伝えた。また、退職給付費用については、厚生年金の代行部分返上の認可を受け、経済環境の変動によるリスクの軽減を図りつつ、半導体事業を中心に、構造改革を推し進め、技術導入費用の早期償却や生産拠点の整理を進めるなど対応を図ってきたことを指摘している。その他にも、同社の情報関連機器部門、電子デバイス部門、精密機器部門における業績報告が明らかにされた。

(Phile-web編集部)

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