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【特別企画】最新モデル「Edition 15/15 Veritas」の魅力とは

<対談>ハイエンドヘッドホンのリファレンス − ULTRASONEの“伝統”と“進化”を評論家が語り尽くす

話:山之内 正/土方 久明、構成:ファイルウェブ編集部

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2019年07月25日
今年3月より(株)アユートが国内総代理店となり、日本市場で新たなスタートを切ったULTRASONE(ウルトラゾーン)。現時点でその最新モデルとなるのが、密閉型ヘッドホン「Edition 15 Veritas」。ベースとなった開放型ヘッドホン「Edition 15」と共に、約40万円のハイエンドヘッドホンとして市場に君臨する。


1991年に創立し、2004年に約45万円のハイエンドヘッドホン「Edition 7」を発売して以降、ハイエンドヘッドホン・ブランドとして揺るがない地位を確立しているULTRASONEだが、その存在感はどこから生まれてくるのか。その理由を、ULTRASONEについて深く知る2人の評論家、山之内正氏と土方久明氏に語り合ってもらった。


山之内 正氏(右)、土方 久明氏(左)の2名が、ULTRASONEの存在感と魅力の源泉について辿る


最新モデル「Edition 15」「Edition 15 Veritas」を聴く

ーー ULTRASONEヘッドホンの最新モデル「Edition 15」「Edition 15 Veritas」を、ヘッドホンアンプの定番とも言うべきラックスマン「P-750u」、CHORD「HUGO 2」でお聴きいただきました。現時点でのブランドの最新ヘッドホンの音はいかがだったでしょうか。

ヘッドホンアンプの定番、ラックスマン「P-750u」、CHORD「HUGO2」にて2モデルのEdition15を試聴してもらった

山之内 Edition 15/Edition 15 Veritasのサウンドというのは、私にとって1つの基準とでも言うべきものです。いつ聴いても不安なく聴ける。ヘッドホンには、モデルごとの個性を楽しむという側面もありますから、ある程度傾向を予測した上で聴き込んでいく必要があるのですが、このヘッドホンは私自身がリファレンスとしている音楽的なバランスに近いのです。

もちろん同じブランドでもモデルごとに個性はありますが、「信頼のおける耳の持ち主がバランスを追い込んでいる」という点は一貫していて、大きく逸脱しない。安心というのはそういうことです。ULTRASONEに限らず、長く続いているブランドというのはそういう点がしっかりしているものですが、Edition 15/Edition 15 Veritasにも同じ印象を持ちました。

Edition 15/Edition 15 Veritasは自身がリファレンスとしている音に近いという山之内氏

密閉型と開放型を比較すれば、私個人は密閉型であるEdition 15 Veritasの方が、低音の質感が好みでした。ですが、両機種の違いは、一般的に言われる密閉型/開放型のそれとは異なったものです。開放型をベースに密閉化したとか、あるいはその逆の場合、得てして音が変わり過ぎてしまうことがよくあります。ところがEdition 15/Edition 15 Veritasに関しては、開放型でも低音の量感に不安はないし、密閉型だからといって低音にクセがあるということもない。これには驚きました。単純に使用環境と好みで選べる範疇に違いが収まっています。

開放型/密閉型でキャラクターが大きく変わりすぎないのも特色だ

土方 私が今回2機種を聴いて思ったことは、まず、びっくりするくらい音に“艶”がある。これは高額な据置オーディオシステムでもなかなか出せるものではありません。それに「S-Logic EX」のアドバンテージもある。音がやや前方に定位しつつ、中高域はエッジが立って生き生きとしていて、低域も立ち上がりが良く立体的です。こうしたブランドの良さとして言われている個性が、Edition 15/Edition 15 Veritasではとても良く出ている。特に音場再現の完成度は非常に高いと思います。

据置オーディオシステムにも匹敵する音の“艶” が魅力という土方氏

今回ジャズ、クラシックからロック、ポップス、EDMまでいろいろなジャンルを聴いたのですが、個人的には開放型ではジャズ/クラシック、密閉型ではロック/EDMがあっているように聴こえました。いずれにせよ、先ほども言った音の“艶”、そして距離感の表現力がどの音源でも発揮されていました。

ULTRASONEというと、ハイエンドヘッドホンのシーンをリードするブランドという評価に異論を挟む余地はないと思うのですが、「ハイエンドヘッドホンの音」の基準を作ってきたのもやっぱりULTRASONEなんだな、と再確認しました。ヘッドホンの区分として、音楽観賞(リスニング)向け、制作(モニター)向け、低音特化といったものが大まかにあると思いますが、その中で音楽鑑賞向けのハイエンドモデルを長年手がけたことによる技術やノウハウの蓄積は大きいでしょう。それだけでなく、シーン全体へ与えてきた影響というのも大きいと思います。

実際に体感したレベルで臨場感も再現する

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