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【特別企画】オススメモデルを聴く

内田真礼さんとeイヤホン訪問! 最新ポータブルオーディオは「奥が深い」

2017/11/21 編集部:押野 由宇
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安心・高音質なノーマルイヤホン


oshino
スマホもそうですけど、ポータブルゲーム機とかに接続できますし、Bluetoothイヤホンとの2本持ちをすると安心感がある。なんだかんだ、普通のイヤホンを使う機会は多いと思います。

matuda
実際、イヤホンも新しい製品が次々に登場してきていますよ。アーティストが使うような耳型を取るカスタムIEMも、うちのようなショップで一般の方が作れるようになっています。値段も幅広くて、数千円から10万円超えも珍しくないですね。

oshino
じゃあどれが良いの、ということになった時に、これだったら外れないだろうというモデルを選定してみました。あらかじめ内田さんの好きな音の傾向は聞いていましたが、それをさらに追い込めるという特殊機構を持ったカスタム・サウンド・イヤホンです。

yamamoto
具体的には低音の強さを調整できるイヤホンになります。

uchida
低音の効きが変わってくるということですか? イヤホンって、そんなことができるんですね。

yamamoto
「LEAR」というカスタムIEMブランドの「LHF-AE1d」というイヤホンなんですが、形状は一緒ながら振動板の仕上げが異なる3モデルがあります。ノーマルなのが「LHF-AE1d MKII」、チタンコーティングされた「LHF-AE1d Ti」、ベリリウムコーティングされた「LHF-AE1d Be」というラインナップです。今回は最も評価の高い「LHF-AE1d Ti」を用意しました。

LEAR「LHF-AE1d_Ti」

oshino
チタン素材は硬くて軽いんですが、硬いと耐久性が上がるだけでなく、音の響きが良くなるという傾向があります。また解像度が上がって、細かい部分まで再生できるようになる、というのが特徴ですね。

yamamoto
このシリーズは、本体に低音の出方を調整できるチューニングダイヤルを装備しています。付属の小さなマイナスドライバーでこのダイヤルを回すだけで、簡単に低音が変えられるんですよ。中心をフラットとして、低音小〜低音大の270度の角度で回せるようになっています。

uchida
まずは一番低音が小さい調整にして聴いてみていいですか?

oshino
ぜひ。内田さんがマイナスドライバーをイヤホンに挿している図はおそらく初公開ですね。


uchida
はい!聴きました。今度は低音をマックスにしてみますね。・・・うわ、ぜんぜん違う! 低音を大きくした方が好みです。全体的に音の圧が増えていて、音が寄り添ってくる感じがありますね。いま聴いた曲では、小さくすると物足りなさがあったんですが、逆に低音を下げるのはどういった時なんでしょうか?

yamamoto
例えば低音を強調した音楽の場合は、絞ってあげた方が良くなるということがありますね。最初は良く感じても、長く聴いていると疲れてきたり。

uchida
なるほど、そうした方が全体のバランスが良くなるんですね。たしかに、『Suchmos』みたいに低音がすごく効いている音楽だと、あまり変えなかったり、小さくして聴いてみるのも良いかも。


oshino
電子的に抵抗値を変更することで低音を調整しているんですが、これによって中〜高音に影響を与えないのがポイントです。低音が好きなら出す、それほどなら控えめ、といった違いを、バランスを保ったまま行えるわけです。

yamamoto
人それぞれですけど、個人的には低音寄りで7割くらいの位置にすると、気持ちよく聴けるのでオススメです。内田さんはいかがです?

uchida
私はマックスが好きです

yamamoto
おみそれしました。友だちと好きなバランスを確かめあうとかも楽しいんじゃないでしょうか。マイナスドライバーを忍ばせておけば、いつでも調整できますので。

uchida
それは楽しそうですけど、大丈夫ですかね。これを忍ばせておいて・・・。

oshino
付属のイヤホンポーチに収納できるので、いざという時のために。でも、基本的には一度調整して好きなバランスにしておけば、そう何度も使わなくて大丈夫です。あと、ここまで低音調整を押してきましたが、実はオプションの「アドバンスノズル」を交換することで、中高音も調整できます。

アドバンスノズルの交換で中高音も調整できる

uchida
えっ、ここも変えられるんですか! 本当にマニアックな世界ですね・・・。

yamamoto
あと、付属のイヤホンだとちょっとフィット感が良くないなということがあると思うんですけど、いまはイヤホンを買うとイヤーチップが複数サイズついてくるので、それを合うものに変えるだけで聴こえ方が良くなったりしますよ。

uchida
確かに、ここ(イヤーチップ)だけでも音が変わりますよね。私、なぜかバックのなかでここだけ無くすことがあって、お店に買いに行くことがあるんです。

yamamoto
いまは低反発の着け心地が良くて遮音性も高いものとか、特殊な構造のイヤーチップが登場しています。それだけで売られていたり、イヤホンを買うとセットになっていたりしますね。ここも音に影響するんですよ。

uchida
えー、そういったものもあるんですね! どういった方が使うんですか?

matuda
いまはマニアだけではなく、例えばスマートフォンとイヤホンで音楽を楽しんでいる方が、あまりお金を掛けずに少し良くしたいな、という時に買われたりしますね。

yamamoto
ちょっと工夫するだけで、自分の好きな音に近づけられたりするんですよね。リケーブルといって、ケーブルだけを販売するアクセサリーもあります。ケーブルが断線した時だけではなく、つなぎ変えて音の違いを楽しむ、といったジャンルですね。

uchida
ケーブルが断線すると辛いですよね。お金が無いときは、「ここを触っていれば音が鳴るんだ」というところをずっと握ったり、ゴムで結んだりしていました(笑) ケーブルを変えると、なんで音が変わるんですか?

yamamoto
ケーブルに使われる素材やメッキ処理などが変わることが理由になってきます。例えば素材に銀を使うと、高域がクッと伸びるんです。それこそ内田さんの声のような、クリアなボーカルをより楽しみたいといった、ちょっとしたアレンジに。

oshino
ちなみに「LHF-AE1d」が好きな人には、音はそのままに“Bluetoothイヤホン化”できるリケーブル「BTC-01」も用意されているので、将来性も抜群です。

リケーブル「BTC-01」によってBluetoothイヤホンにもなる

uchida
最先端・・・! カスタマイズで自分好みにできるんですね。

oshino
試聴した時に気に入って、買ってから別の曲を聴いたらちょっと違うな、となることもあると思います。でもこのイヤホンは“良い音”をベースに調整できるので、ハズレにならないですね。

LEAR「LHF-AE1d Ti」【SPEC】●ドライバー:φ10mmダイナミックドライバー ●インピーダンス:16Ω ●音圧感度:112dB ●ダイアフラム:チタンコーティング ●再生周波数帯域:10Hz〜20kHz ●入力プラグ:金メッキ3.5mmステレオミニ ●価格:OPEN(予想実売価格36,800円前後/税込)
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