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新店舗で採用した様々な新しい取り組みとは?

ビックカメラ宮嶋社長インタビュー。調布の新店に手応え、オムニチャネルにも本腰

公開日 2017/09/29 20:16 Senka21編集部:徳田ゆかり
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― ネット通販が好調だそうですね。

宮嶋 ネットとリアルの行き来をどうすればいいか。ネット取り置き・店舗でピックアップという方策がひとつあります。あとは価格の差をなくすこと。今までネットとリアル店舗が連動せずそれぞれ別々に対応していましたから、スタートが同じ価格でもだんだんずれてきます。店舗で購入されたお客様からネットと値段が違うという声も多くお聞きしてきて、もうこのままにはしておけないと。

今は、売価変動で多少はずれることがありますが、ネットとリアルの価格差はなくす方向でやっております。あとはアプリ等を活用しながら利便性を整え、新しい機能を少しずつ組み込んでいるところです。おかげさまで伸びはリアルよりもネットの方が顕著で、今グループ全体の売上げに対して11%、月によっては12%にのぼる状況です。

売り場面積は約3,900uと中規模クラス。売り場では“高さを出した”展開で売り場を広く見せる

― 国内需要は買い替え中心ですが、どう対応されますか。

宮嶋 買い替えのサイクルを短くするのは重要だと思います。家電製品は性能もよくなり、買い替えサイクルは長くなってきています。ただ最新の製品は機能や性能が進化していますから、買い替えればお客様は間違いなく満足されることでしょう。だからこそ製品のよさを店舗で実演も交えてお伝えし、あるいは貸し出しなどにも対応して、お客様に知っていただき、ご購入のきっかけをつくっていく。

あとは、これまでにない全く新しい製品に注力することです。ロボット掃除機などは従来の掃除機に追加して買っていただけるような魅力があります。そういうものをメーカーさんと一緒につくる、あるいは探す、提案する、ということだと思います。PBは増やしていかなければいけないと思いますし、専門チームがいますから、お客様にご満足いただける高性能な商品をお安くご提供する。会社にとってもメリットのある商品ですし、戦略上でも大事なことです。

― 家電以外の商材についての考え方は。

宮嶋 非家電という話をいろいろな場でしていますが、非家電はお客様をひきつける、魅力ある商品として売上げも少しずつ伸びています。お酒も自転車もそうですが、お客様に喜んでいただき、興味や関心をもたれていますから、非家電商品には今後も注力します。一番最近投入したドラッグも新しい柱になっています。それぞれを強めていき、機会があれば新しい商品も取り入れられればと思います。

― 女性のお客様は増えていますか。

宮嶋 そうですね。アンケート調査では、女性の支持率ナンバーワンという結果も出ています。そんな内容のコマーシャルも今後は展開したいと思っています。

― リフォームの展開は。

宮嶋 これも新しい取り組みです。リフォームは窓口になる工務店さんの敷居が高くなりがちなようですが、家電店で家電をご覧になったついでに相談していただけるような売り方が、いろいろなお店さんでも始まっています。我々もこうした展開をしていますが、一戸建てよりマンションでのトイレや洗面所などちょっとしたリフォームの需要から入って、そこからひとつ、またひとつと広がっていくケースが非常に多く、手応えを感じます。最初は藤沢店から始めましたが、有楽町でも始めて非常に好評です。リフォームは今後も注力したいと思います。

― オープン時に売り場に立っておられましたね。

宮嶋 お客様と直接お話しようとすると、店のメンバーが飛んできてしまうんですよ(笑)。現場が好きですから本当はもう少し行って、もっとお客様とお話したいですね。

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