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代表・エドワード氏にインタビュー

フェンダー、楽器の経験を活かしホームオーディオも視野に。日本法人代表がビジョンを語る

2017/07/11 ファイルウェブ編集部
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デジタル分野におけるエコシステムの構築を目指す

ーー グローバル戦略としてデジタルマーケティングにも力を入れているとのことです。その詳細を教えていただけないでしょうか。

コール氏 昨今において、デジタル分野を抜きにしてマーケティングを語れないのは誰もが理解するところです。フェンダーとしても、デジタル領域を最大限活用することで、より多くのミュージシャンにリーチできると考えていますし、より積極的なサポートが可能になるはずです。

具体的にはデジタル領域において、フェンダーによるエコシステムを確立することを目指しています。例えば、アプリケーションを使ったギターの学習やギターの手入れのサポートなどはベーシックなところでしょう。さらには、フェンダーに関わるミュージシャンのライブチケットを入手したり、フェンダーや関連するミュージシャンの情報が手に入る。フェンダーのユーザー同士が交流できる。このような多面的かつインタラクティブなサポートを、デジタルマーケティング領域で実現することを目標としています。

今後、デジタルマーケティングの分野には特に力を入れていくと語るコール氏

ーー デジタル展開によって、ミュージシャンや音楽ファンを様々な領域から支えていくということですね。

コール氏 音楽に関わるものはもちろん、音楽とのつながりによって、ライフスタイルの価値もさらに高めることができると考えています。常に進化するウェブの力を使って、このエコシステムの力をさらに高めていくつもりです。

メイド・イン・ジャパンのFENDERも世界にアピールしていく

ーー 話が変わりますが、日本市場では長年「フェンダージャパン」といういわばフェンダー名義による日本製ギターが多くのユーザーに愛されてきました。フェンダーミュージック設立後、このフェンダージャパン・ブランドがどのようなかたちになったのか、疑問に思っているユーザーがまだいらっしゃるようです。

コール氏 私たちはフェンダーがNo.1の楽器ブランドであると自負しています。USA製も、メキシコ製も、そして日本製に対しても、フェンダーのギターとしてのプライドを持っています。

ちなみに私が最初に買ったギターは、フェンダージャパンの「テレキャスター・シンライン」で、1969年のモデルでした。このギターは今でもお気に入りですし、私の所有するギターの中のベストのひとつです。メイド・イン・ジャパンのフェンダーには独特の魅力があり、品質も含めて最高水準のものだと考えています。

「Fender Backstage」に常設されているホール。ミュージシャンによる試奏のほか、イベントやスタッフミーティングなどにも使われるという

ですので、フェンダーミュージックとしても、メイド・イン・ジャパンのフェンダーギターを日本国内はもちろん、グローバルに展開していく予定です。もっと世界に知らしめていきたいですね。

ーー コールさんご自身が考えるフェンダーサウンドの魅力、あるいはブランドの魅力とはどのようなものでしょうか。

コール氏 まずひとつ、設立以来のコミットメントである『ミュージシャンが自分たちを表現することができる最高の道具を提供している』という点がフェンダーの魅力だと思います。

もうひとつ。フェンダーの楽器やアンプが奏でた音は、ありとあらゆるアルバムに入っているといってもいいでしょう。これはフェンダーの楽器は、あらゆる表現を可能にするサウンドを備えていることの証です。ひとりひとりのミュージシャンが“自分の音”を表現することを可能とする、懐の広さのようなものがフェンダーのサウンドの魅力なのではないでしょうか。

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