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対応製品も続々登場

<CEATEC>新DRM「SeeQVault」で番組録画はこう変わる − NSM担当者インタビュー

公開日 2013/10/03 12:50 山本 敦
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パナソニック、サムスン、ソニー、東芝の4社により設立されたNSM Initiatives LLC(以下:NSM)が提供する、新しいコンテンツ保護技術「SeeQVault(シーキューボルト)」が、普及に向けた活動を本格化させた。NSMでは「CEATEC JAPAN 2013」会場にブースを構え、SeeQVaultの技術詳細や、ユースケースの展開事例を含めた展示を行っている(関連ニュース)。今回そのNSMのブースを訪ね、SeeQVaultが開発された背景や今後の展開について話をうかがった。


NSM Initiatives LLCが出展した「SeeQVault」の展示ブース

インタビューはNSMを代表してソニー(株)の蒲田ひとみ氏、(株)東芝の三村英紀氏、パナソニック(株)山本雅哉氏の3名に答えていただいた。

(写真左から)パナソニック(株)R&D本部 クラウドソリューションセンター 事業戦略室 プロジェクトリーダー 山本雅哉氏、ソニー(株)デバイスソリューション事業本部 ストレージメディア事業部 事業開発&システム技術部 技術企画課 統括課長 蒲田ひとみ氏、(株)東芝 セミコンダクター&ストレージ社 メモリ事業部 メモリ応用技術部 主幹 三村英紀氏


デジタル放送をより快適に楽しむためのコンテンツ保護技術として誕生した

SeeQVaultは、強固なセキュリティ性を確保し、様々な対応機器での再生互換を実現したコンテンツ保護技術。デジタル放送の録画番組を、家庭内の様々なデジタル機器で再生できる手段や環境が整ってきたこと、加えてスマートフォンやタブレットなどモバイル機器に持ち出して楽しみたいというニーズが高まってきたことから、技術開発が始まったという。

これまでモバイル機器でデジタル放送のHDコンテンツを楽しむためには、SDメモリーカードなどの外部ストレージにHDコンテンツを書き出すための強固なセキュリティ技術が存在しなかったため、コンテンツデータを本体の内蔵メモリーに直接録画し、持ち歩く必要があった。

そのためデジタル放送を長時間録画するとモバイル機器の内蔵メモリーが不足したり、録画した機器でしか番組を再生できないため、機器を買い換える際に過去の録画アーカイブが見られなくなるという使いにくさが付きまとっていた。同じように、録画対応テレビでUSB-HDDなどの外付けHDDに録画を行った場合にも、録画したテレビ本体を買い換えると、新しいテレビではUSB-HDD内の録画番組が見られなくなってしまう。

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