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公開日 2025/10/17 06:30
連載「遠藤義人の全国のインストーラーを訪ねて」

カーオーディオの有力店!鳥取ジパングならできる、純正作り付けのように美しいホームシアター

遠藤義人

鳥取コナン空港に降り立つと、日焼けした太い二の腕の風貌と優しい笑顔にマイルドな語り口がギャップ萌えな道祖尾 裕二(さいのお ゆうじ)氏が「お久しぶりです〜」とにこやかに出迎えてくれた。鳥取のカーオーディオ/ホームシアターショップZIPANG(ジパング)の代表である。



鳥取・倉吉のZIPANG(ジパング)を訪ねた


まるで純正作り付けのような仕上がり


道祖尾 裕二氏(以下、道祖尾氏)とは、ホームシアターの施工例を取材させていただいて以来のお付き合い。過去数回ホームシアターの取材で訪れた程度なのに、もしわたしが自分のクルマにカーオーディオを委ねるならこの方、と思わせる親しみやすさと信頼感がある。日常会話は柔らかい雰囲気なのに、仕事の話になると目つきが変わって厳しくきちっと向き合ってくれるのだ。


実際、大阪AV Kansai、石川アンティフォン、青森イングラフと並び、カーオーディオのコンテスト上位入賞の常連かつ、ホームシアターインストールでも活躍する「ホームシアターグループ」の一角を担い、カーオーディオコンテストの審査員も務めるほど。耳と施工には定評がある。



店内にはその実力を裏付けるトロフィーの数々が


そんなジパングの事業の3本柱は、カーオーディオ、ホームシアター、カーセキュリティ。


カーオーディオはご承知の通り、クルマという狭い空間に数多のスピーカーユニットを仕込み、DSPで各ユニットの位相差を揃える。エンクロージャーに収まり、クロスオーバーネットワークでユニット間の繋がりをもたせて、スピーカー単体として完結しているホームオーディオとは、その時点で異なる。


チューニングには、リスニングポイントをピンポイントで運転席に合わせたり、より広く後席を含めるようにしたりなどいろいろな方法があり、腕の見せ所である。また、かぎられた空間に緻密な配線を施し、場合によっては細いピラー(梁)やドアにバッフルを自作する必要があるのも特異な点だ。


そういったカーオーディオの担い手からすると、ホームシアターの施工はスピーカー自体が完成品であるし、狭小なクルマと比較するなら、隠蔽配線やルームチューニングもたやすいに違いない。



ショールームはサイドテンションの120型スクリーンと壁埋め込みテレビの2ウェイシアター




フロントスピーカーを設置する床には大理石を使用し重低音を引き締め、5mmのストライプLED照明が近未来なシーンを演出。音楽再生時には暖色系に




ショールーム後方。部屋全体はダークなトーンで映像に集中できる


実際、過去に取材したお客さんのお宅も、電動で開閉できる天窓のある広大なリビングシアターで、まさにサンルーフ付きキャンピングカーのような開放感が印象的だった。サラウンドスピーカーやプロジェクターも、壁に馴染み存在感がなかった記憶がある。



建築施工会社と知恵を出し合って部屋全体をリフォームしたジパングのホームシアター実例




サウンドスクリーンを採用した2ウェイシアターとなっている







天窓、スクリーンボックス、リアスピーカー、プロジェクター設置エリアの仕上がりに注目


マルチに使える大型テレビの需要が伸長傾向


建築費の高騰により、新築住宅の建築費用が高騰しているのはご承知の通り。住宅設計にホームシアターを組み込む契機は、ここ鳥取界隈でも少なくなっているという。


「以前と比べると、スクリーンとプロジェクターを使ったホームシアターは減っている印象です。そのかわりテレビは大型化していて、80型が普通になってきました」(道祖尾氏)


画面サイズが同じ80型や100型なのに、スクリーンでなくテレビが選ばれる理由についてどう考えるか問うと、次のような答えが返ってきた。


「スクリーンが少なくなったのは、やはり配信が広く普及したからだと思うんです。DVDなどのディスクを買ったり借りたりすることがなくなり、配信サービスで手軽にいつでも好きな作品を見ることができます。そうすると、ネットワーク経由で各種配信アプリが内蔵されているテレビの方が、いまのご家庭には親和性が高い。それ1台で完結してしまいますから」(道祖尾氏)


さらには、テレビの放送番組を見なくなっているご家庭も多いそう。


「テレビ放送を子どもに見せたくないっていうご家庭が増えたと感じます。ネット上の多数の情報から自分で選び取るといった、情報の取得の仕方自体も相当変わってきていますよね」(道祖尾氏)


中国地方全域から信頼を寄せられる実力店


ジパングに近年増えている依頼は、カーセキュリティやホームオートメーションといった、安全面を司る設計/施工だ。


「高級車の盗難が増えているので、カーセキュリティの需要が高くなっています。本来やりたい仕事ではないのですが…。クルマや暮らしの安全という意味では、ホームオートメーションも今後需要が高まる気がします。弊社では独自のプログラムで対応しています」(道祖尾氏)



ショールームもオーディオビジュアル機器から照明まで、操作はタッチパネルひとつでストレスフリー。機械が苦手な家族でもみんなが参加できるアットホームなシアターを目指している


そんな高級車に乗る顧客の信頼を集めるジパングには、鳥取や島根といった山陰のみならず、山口や広島などの山陽、京都や神戸といった関西圏からの依頼もある。カーオーディオのみならず、少しでもホームシアターやホームオートメーションに関心のあるユーザーは、ぜひ気軽に相談を寄せてほしい。親しみやすさ抜群の道祖尾さんが待っている。


ジパング最新実例


天然木のテレビバックに木製ラックをコーディネートした実例。KEFのブラックグロスのスピーカー群が黒い壁掛けテレビと視覚的につり合う。サブウーファーが収納にピッタリ収まっている。



壁掛けテレビが間接照明で浮き上がる建て付けの実例。この空間にはフロア型スピーカーではなく、テレビと同じフレームにスピーカーをビルトインし、スッキリとしたリビングを演出した。



モノリシックな空間にフローティングしたオーディオボードには高品位なKEFの埋め込みスピーカーをビルトイン。ステージのように掘り込まれた壁掛けテレビの前に降りるスクリーンは巻き上げ時には完全に隠されている。カーオーディオの施工技術が生かされた意匠だ。




お問い合わせ先





ZIPANG(ジパング)


鳥取県倉吉市清谷町1-55
TEL:0858-48-1365
営業時間:10時00分 – 19時00分
定休日:水曜日



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