株式会社ひかり工務店
2025/06/16
戸建ての木造新築からリノベーション、マンションのリノベーションまで手がけるひかり工務店は、大阪府豊中市に本社を構える気鋭の工務店。インスタグラムはフォロワー13.7万人(2025年6月現在)を数え、LIXILメンバーズコンテストにて2022年に準グランプリ、2024年にはエコロジー賞パッシブデザイン部門」に入賞するなど、オシャレなデザインが人気だ。
今回筆者が訪れたのは、そんなひかり工務店が大阪・箕面へ2024年1月にオープンした、予約制のショールーム「HIKARI MODEL」である。
ひかり工務店の造作家具やインテリアを担当する “家具部” は、上質なインテリアとホームシアターの融合で高い評価を得た家具工房 kanna(カンナ)の製作チームが、ほぼそのまま担っている。
このたび彼らがホームシアターをプロデュースしてあつらえたモデルハウスHIKARI MODELに足を運び、ひかり工務店によるHIKARIブランド、そしてホームシアター事業の展望について、家具事業部長の艸島功詞(くさじまこうじ)氏に話を伺った。
「Gran」というハイエンドモデルとして設計されたこのショールームは、LDKにスキップフロアを採用。シアターのあるリビング空間がダウンフロアになっている。この配置ならば、キッチンからも映像が見通せるので、料理している人が孤独にならない。
このような配置の場合、サラウンドスピーカーをキッチンの上に設置したり、キッチン用に別の2chスピーカーを用意したりすることもできるが、リビングとキッチンがさほど離れていない場合には、それが逆効果になることも。そんなときは、その必要がないことを説明し、納得してもらうことも大切だという。
「リビングとキッチンの距離が大きい場合には、リアスピーカーだけ視聴位置から遠くなりすぎてしまいます。また、キッチンだけに専用の2chスピーカーを入れるのは、映像が前にあるのに音は天井から聴こえるので不自然になったり、キッチンだけスマートフォンを使って別の音楽を鳴らしたいときに、リビングの音楽と混ざって聴きとりづらくなることもあるんです。ちょっとしたことですが、こうしたケースバイケースの配慮が大切。住まいを美しく仕上げるには、図面を見た時点で判断し、アドバイスする必要があります」(艸島氏)
「あれもこれもやりたい」という要望がある場合には「ほんとうに必要か」を、オーナーとともにブラッシュアップしていくという。その一方で、アフターメンテナンスとして、とくにリビングシアターでは家族全員がうまく使いこなせるよう取り扱い方法の説明をきちんと行なっている。
「30代から40代のお客様がメインなので、スマートフォンを使って手軽に音楽再生をしたい、ストリーミングコンテンツを高画質で再生したいというご要望も増えてます。いずれは旧kannaで展開していたような、プロジェクターを絡めたスクリーンシアターをHIKARIブランドでも行っていきたいですね」と艸島氏。もっとも、お客様の大半はオーディオマニアではない一般の方なので「シンプルで使いやすいシステムをご提案するつもり」と教えてくれた。
スタイリッシュなHIKARIブランドの建築に、kannaで培った上質な家具とホームシアターの融合というエッセンスを加えたリビングシアター。今後、多くの実例が登場することに期待したい。
株式会社ひかり工務店
場所:大阪府豊中市服部西町1-2-19
TEL:06-6863-2222
営業時間:9時00分 – 18時00分
定休日:水曜日
HIKARI MODEL
来店予約制