サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は1997公開作の『エアフォース・ワン』をご紹介します！
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『エアフォース・ワン』（1997年・アメリカ）
（配信：Disney＋/ Amazon Prime Video /Hulu）

『U・ボート』『ネバーエンディング・ストーリー』などで知られるウォルフガング・ペーターゼンが監督を務めたハリソン・フォード主演作。アメリカ合衆国の大統領ジェームズ・マーシャル（ハリソン・フォード）を乗せた大統領専用機「エアフォース・ワン」が、潜伏していたテロリストによって乗っ取られてしまう。脱出ポッドによって迅速に退避したかに思われたジェームズ。しかし、実は脱出ポッドに乗っておらず、人質に取られた家族や仲間たちを救い出すべく単身テロリストとの戦いに身を投じていくのだが…。

今年で82歳を迎える、ハリウッドを代表する名優、ハリソン・フォード。そんな彼が50代の頃に主演を務めた本作。武器もなく味方もいない絶対的な窮地の中、臆することなくたった一人でテロリストに挑んでいくその勇姿から、かつてアメリカで行われた「映画・ドラマの中の大統領が実在するとして誰にアメリカを率いてほしいか」というアンケートにおいて堂々の1位を獲得。

所詮フィクションだからと言ってしまえばそこまでであるが、現実にも通ずる「アメリカはテロに屈しない」という精神を葛藤しながらも貫いていくジェームズや仲間たちの姿にはシビれるものがあるのではないだろうか。1997年公開作品ではあるものの、今この時代に目にしても色褪せることのない面白さを宿した作品です。未見の方はもちろん、久しく見返していない方もこの機会にぜひ！

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ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。