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公開日 2025/08/01 08:00
コンセプト性、ノイキャン、音質の3要素で徹底解説

高機能、なのにスマート。値下げでさらに注目の“今買うべき”ヘッドホン「Sonos Ace」をVGP審査員3名がクロスレビュー

鴻池賢三/岩井喬/海上忍

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サウンドバーやワイヤレススピーカー製品を手がける米Sonosが、ブランド初のヘッドホン「Sonos Ace」をリリースしたのが2024年6月のこと。Sonosらしい洗練されたデザインの中にブランド初とは思えないほど完成度の高い機能性を内包するとともに、サウンドバーとのコネクティビティを備えた唯一無二の本製品は、市場でも高い人気を誇り、オーディオビジュアルの総合アワード「VGP2025」では「コンセプト大賞」に選ばれた。


その勢いは衰えることなく、今夏開催された「VGP2025 SUMMER」でも部門金賞を受賞。魅力的な製品群が肩を並べるプレミアムヘッドホンの市場において、なぜSonos Aceは強い存在感を発揮し続けるのか。VGP審査員の3名がその理由を解説する。


なお、同機は8月に価格改定を行い、従来の74,800円から59,800円(いずれも税込)へと大幅に値下げされている。よりお買い得度も増した注目機の魅力とは?





高度な技術を凝縮しつつ、それを匂わせないスマートさが魅力


筆者:VGP審査副委員長/ライフスタイル分科会座長 鴻池賢三


Sonos製品の魅力は、先進的で高度な技術を凝縮しつつも、それを誇示することなく、優れたユーザーエクスペリエンスとして体現していること。サウンド再生の概念のみならず、ユニークな機能性、スマートな使い勝手、そしてデザインと、あらゆる面から感じ取ることができる。


多くのオーディオメーカーやファンが持つオーディオの概念に囚われることなく、ユーザーと音の出会いや共存といった“ライフスタイル”に重きを置いていることに深く共感するのだ。


Sonos Aceを手にして気づくのは美しい佇まい。シンプルな曲線と曲面で構成される洗練度の高さは誰をも魅了するだろう。素材選びの巧みさや質感の良さのみならず、付属するケースやポーチ、そしてケーブルといった隅々まで配慮が行き届いている。このように丁寧に仕立てられた製品を所有する心地よさは、エレクトロニクスというよりもファッションアイテムのエッセンスを感じるのだ。



本体デザインはもちろん、付属ケースなどに至るまで洗練されたスマートさはファッションアイテムとしても語れるレベル。それでいて高い性能を備えているのがSonosの魅力だ


機能面では同ブランドのサウンドバーとのシームレスな関係が画期的。「テレビ音声スワップ機能」は、Wi-Fi接続機能を利用し、サウンドバーとヘッドホンの間を簡単な操作で行き来できる機能。例えばサウンドバーで映画や音楽を楽しんで深夜帯に差し掛かっても、ヘッドホンにスワップすれば没入感を維持したまま継続してコンテンツを楽しむことができるといった具合。


また、「空間オーディオ」は、サウンドバーが受け取ったDolby Atmosの3DサラウンドサウンドをSonos Aceで立体的に楽しめるもの。さらに、Sonos Aceが備える「ダイナミックヘッドトラッキング」機能により、音場が頭の動きに追随してレンダリングされ、部屋に設置したスピーカーで聴くようなイマーシブ体験ができる。


こうしたアイデアに溢れる高機能が、シンプルで優れたGUIを備えるスマホアプリにより、ストレスなく直感的に操作できるのもSonosならではと思える部分。またギミックに陥らず実力の高さにも感心。3D音場表現の豊かさは圧巻で、高度なプロセッシング技術とアコースティック設計を備えていることが想像できる。重複するが、敢えてそうした技術を匂わせないスマートさがやはりSonos最大の魅力と言える。


また、ソフトウェアアップデートによる継続的な進化も。注目は「TrueCinema」で、これは先述のレンダリングに自室の音響特性を織り込み、より自然な空間オーディオ再現が期待できる。ハードウェアの存在を忘れ、コンテンツの魅力に浸るなら、Sonosの世界観を体験してみるべきだ。



同社サウンドバーと音声切り替えが可能な「テレビ音声スワップ機能」をはじめ、Sonosならではの機能も多数搭載。音響補正機能「TrueCinema」が実装されるなど、発売後も進化を続けている



VGP審査員・海上氏がノイキャン性能をチェック

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