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公開日 2022/10/28 15:49
軽量なのでストリート演奏にも便利

厚さ約6cmの超薄ギタースピーカー「Model Twenty」。広い音域とクリーンなサウンドが特徴

Munenori Taniguchi
フロリダ州に本拠を置く音響機器メーカーのEminent Technologyは約40年の歴史を持ち、これまでに1〜30Hzという低周波を出せるというロータリーウーファーTRW-17や、プッシュプル式平面磁界駆動型スピーカー、PC用平面スピーカーといったクセの強い製品を開発、発売してきた。

そのEminentの最も新しい製品が、Model Twentyと名付けられたギタースピーカーだ。正面から見れば幅約56cm、高さ約81cmとそこそこ大きなスピーカーだが、その厚さは約6.4cmと、iPhone 14の横幅(7.15cm)よりも狭い。それでいて従来のキャビネットと比較すると、歪みやコンプレッションが少なく、より広い範囲にフルトーンの音響を届けるという。またその音域も通常のキャビネットに比べ1オクターブほど上下に広いとのことだ。

薄い板のような筐体の背面にはキックスタンドがあり、垂直から約20度上を向けた角度で自立させることができる。電磁アクチュエーターを使用することで、従来の4×12キャビネットと同等の振動板面積を持ちつつ、約10kgという軽量さを実現しているため、ひとりで機材を運搬するストリートミュージシャンに便利かもしれない。

スピーカーの前面と背面はアクティブダイアフラムとして機能し「約400Hzまではほとんどピストンのように動作し、それ以上の周波数では分散モード動作に移行」するという。なお、Model Twentyはあくまでスピーカーなので、使用するにはアンプヘッドを組み合わせる必要がある。

Eminentによれば定格20〜100Wのアンプが使えるとのこと。定格感度は99dB/W、インピーダンス8Ωで、バックパネルにはベース カット、クリーン、リードのチューニングスイッチを搭載している。これらの組み合わせにより、アコースティックギターやクリーントーンのエレキギターなどのほか、キーボードやシンセサイザー、さらにサックスやバイオリンなどの管弦楽器で効果的に使えるとしている。

Eminentは、将来的にはModel Twentyの技術を使いステージモニターやベーススピーカー、フルPAシステムにまで応用範囲を拡大したいと述べている。ちなみに、Model Twentyの販売価格は2600ドル(約38万円)だ。

Source: Eminent Technology
via: Guitar World, New Atlas

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