トップウイング、海苔波形や高周波ノイズを補正するアクティブアナログフィルター「Sonic Corrector」
ファイルウェブ編集部トップウイングは、アナログオーディオ信号を最適化するための3種類のフィルターを内蔵した “アクティブアナログフィルター” 「Sonic Corrector」を2026年1月29日に発売する。価格は99,000円(税込)。
Sonic Correctorは、音圧が過度に高められたいわゆる “海苔波形” の音源や、高域の音量を上げて収録されたプリエンファシスCD、高周波成分を含んだ音源などを、オーディオシステムで心地良く再生できるよう最適化するための信号補正フィルター。
フィルターは「RECOVER」「DE-EMPH」「ANTI-ALIAS」の3種類を搭載しており、音源に応じてそれぞれ個別にオンオフすることが可能。XLR/RCAアナログ入出力を装備し、DACやフォノイコライザーなどのソース機器と、プリアンプやプリメインアンプとの間に接続して使用する。
アナログフィルターの定数設定はトップウイングが、回路アートワークはM2TECH(エムツーテック)ブランドのオーナーであるマルコ・マヌータ氏が手掛け、音質劣化を最小限に抑えて設計。最新のオペアンプを含む高性能素子を採用し、国内にて製造を行っている。
3種類のフィルターのうち、「RECOVER」は “海苔波形” 音源から本来の振幅を引き出すためのもの。EQやラウドネス機能のように帯域ごとの音量を上下させるのではなく、聴感上の違和感が生じない範囲で位相を回転させることで、音色や帯域バランスを残しつつ失われてしまったピーク成分の復元を図るという。
この処理により、アンプやスピーカーの動作に負担を強いる矩形波が滑らかな波形に変化するため、各オーディオ機器も本来の音質を発揮できるようになるとしている。
「DE-EMPH」フィルターは、高域のS/Nを稼ぐためあらかじめ高域の音量を上げて収録したプリエンファシスCDの音源を、本来のバランスに戻す(ディエンファシス)ためのもの。ディエンファシス機能の無いCDプレーヤーで再生したり、リッピング時にディエンファシス処理が行われなかった音源に用いることで、規格通りの適正な高域バランスで再生することができる。
「ANTI-ALIAS」フィルターは、一部のハイレゾ音源に混入することがある、制作段階のクリップや外来ノイズに起因する高周波成分をカットするためのもの。-40dB@40kHzの高次アナログ・ハイカットを行うことで、音の濁りの原因となる高周波成分を除去する。NOS DACから出力される折り返しノイズや、一部の広帯域フォノカートリッジ/4ch LP再生時の高周波ノイズなどにも効果があるとのこと。
最大入出力電圧は、XLRが8.4Vrms、RCAが4.2Vrms。RCA入力時には、付属ショートピンをXLR入力端子へ挿入することで-6dB(ピン無し)/0dB(ピン有り)のゲイン切替が可能。XLR入力時は6dB固定となる。
THD+Nは-102dB以下、残留ノイズは-9uVrms以下。電源はDC 12V/1A入力(2.1mm/5.5mm、センタープラス)でACアダプターが付属する。外形寸法は235×187×50mm(突起物等含む)、質量は1.3kg。
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