ORB、“最良の音楽表現” を目指したフラグシップヘッドホンアンプ「JADE casa Ultimate」
編集部:成藤正宣ORB(オーブ)は、“最良の音楽表現” を目指して開発したというフラグシップ・ヘッドホンアンプ「JADE casa Ultimate」を12月20日(土)に発売する。価格は880,000円(税込)。
本来の音楽を余すことなく再生するため、部品や設計、デザインの細部にいたるまでこだわり尽くして開発したという据え置きアナログヘッドホンアンプ。
4chの電流帰還型A級増幅回路を搭載したフルバランス設計で、比較的低ゲインで使用するヘッドホンのため徹底的な最適化を実施。オペアンプに加え、厳選したトランジスターなどの部品を組み合わせたディスクリートアンプも専用に開発し、さらに各部品が最も効率よく動作するよう綿密な調整を重ねたという。
内部配線には同社製のケーブルも使用。音楽信号が通る回路を最小限に抑え、入力された音楽の魅力や表現を損なうことなく増幅/出力するとしている。
電源部にはRコアトランスと、独自のディスクリートレギュレーターを投入。レギュレーターの個数なども吟味することで、再生音のクリアさや解像度を高める一方、音場が小さくまとまってしまわないよう配慮したそうだ。
出力端子は、6.3mmアンバランス/XLR4pinバランス/XLR 3pin ×2バランスの3系統を装備。定格出力はアンバランスで最大125mW×2(32Ω)、バランスで150mW×2(32Ω)となる。入力端子も、3.5mmアンバランス/RCAアンバランス/XLR 3pin×2バランスの3系統を搭載する。
なお同社によれば、どの出力/入力を使用しても音質的な優劣は無いが、「入力/出力の組み合わせでそれぞれ異なる音質が楽しめる」とのこと。例えば入出力ともにバランス接続の場合、音楽制作のモニター用途にも耐える高解像で分析的な音質となるが、入出力ともにアンバランス接続の場合、音の厚み、深みがより強く、豊かに感じられるという。
これにより、各入出力の特徴や接続するケーブルを使い分けることで、接続するヘッドホンや聴く音楽、利用シーンにあわせた最適な音質にカスタマイズできると説明している。
ゲインはMidを基準として、Low/Highの3段階で調整可能。一時的に出力をオフにするミュートボタンも搭載する。
周囲の風景が映り込むほど磨き上げられたアルミ製フロントパネルもこだわりのポイント。大阪の職人が1点1点鏡面仕上げを施すことで、磨きの過程でパネルの縁が丸みを帯びてしまう(ダレる)ことなく、角がピンと立った精悍な外見を実現したそうだ。
推奨負荷インピーダンスは16 - 300Ω。全高調波歪率は0.004%(バランス、32Ω)/0.01%(アンバランス、32Ω)。消費電力は40W。外形寸法は372W×87.5H×390Dmm、質量は約7.7kg。