アキュフェーズ、SACDプレーヤー「DP-570S」。新設計ディスクトレイや電源部刷新などで機能強化
編集部:小野佳希アキュフェーズは、新設計のディスクトレイを採用し、上位機のノウハウも投入するなどしたSACDプレーヤー「DP-570S」を11月に発売する。価格は792,000円(税込)。
2020年11月に発売した「DP-570」の後継モデル。上述のとおり新設計のディスクトレイの採用や、電源部の刷新など機能強化を図っている。
DAC部もSN比が改善しているほか、USB入力は最大DSD 22.5MHzまで対応フォーマットが拡大した。リモコンも操作性を向上したという新設計の「RC-150」が付属する。
ディスクトレイは形状を見直すことで、ディスクがより正しい位置にしっかりと収まるようになったとのこと。さらに、ディスクトレイと化粧板の表面処理には金色アルマイト加工を施し、高級感のある佇まいを演出している。
なお、トレイパネルやOPEN/CLOSEボタン、INPUTボタンのデザインは、上位機「DP-770」から継承。これによっても高級感を演出している。
ドライブ部は低重心設計で、高性能弾性ダンパー搭載により、読取性能の向上も図った。同ダンパーによって、対物レンズアクチュエータの共振抑制、および外部から内部に伝わる振動の低減、そしてサーボの負荷低減を図っている。
電源部には、新規設計の大容量カスタムブロックコンデンサー(15,000μF ×2)を採用。3,300μFのものを2基搭載していた「DP-570」よりも電源供給能力を大幅に向上させた。
また、アナログ、デジタル独立巻線のトランスを採用。アナログ部電源には低ノイズなディスクリート電源を採用している。
DACデバイスには上位モデル「DP-770」と同じESS社製ES9028PROを搭載し、これを1チャンネルあたり4回路並列で駆動する4MDS+(Multiple Delta Sigma+)変換方式を採用。これを独自のANCC(Accuphase Noise and distortion Cancelling Circuit)と組み合わせることで、DP-770に迫る超高性能を実現したと同社は説明している。
なお、ES9028PRO自体は前機種のDP-570も搭載していたが、今回は電源構成およびGND配線の見直し、フィルターアンプのゲイン配分最適化、超低歪みオペアンプの採用により、全周波数帯域にわたり極めて低ノイズかつ低歪みな出力特性を実現したとのこと。SN比はDP-570比で1dB向上し、121dBを達成している。
フィルターアンプは5次バターワース型ローパスフィルターを採用。フィルター部のゲイン配分を最適化し、ノイズ削減を図っている。また、ダイレクトバランスフィルター構成を採用しているほか、大容量カスタムブロックコンデンサーも配置している。
USBインターフェイス部も刷新。従来はDoP方式でDSD 5.6MHz、ASIOネイティブ方式でDSD 11.2MHzまでの対応だったところを、今回、DoPでDSD 11.2MHz、ASIOでDSD 22.5MHzまで再生可能になった。
デジタル入力はコアキシャル、オプティカル、HS-LINK Ver.2、USBの4系統を装備。出力はデジタルがコアキシャル、オプティカル、HS-LINKの3系統、アナログがラインとバランスの2系統で、バランス出力は位相切り替えスイッチも備えている。
なお、デジタル入力はコアキシャルが最大PCM 192kHz/24bit、オプが96kHz/24bit、HS-LINKがPCM 384kHz/32bitおよびDSD 5.6MHz、USBがPCM 384kHz.32bitおよびDSD 22.5MHzまでの対応となる。
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