アキュフェーズ、プリアンプのフラグシップモデル「C-3900S」。50周年記念モデルを改良し回路安定度を向上
編集部:筑井真奈ACCUPHASE(アキュフェーズ)は、AAVA方式ボリュームコントロールを搭載するフラグシップ・プリアンプ「C-3900S」を10月に発売する。価格は2,420,000円(税込)。
2020年に創立50周年記念モデルとして発表された「C-3900」のノウハウをすべて受け継ぎながら、SN比や歪み率などの所特性を改善し、回路の安定度をさらに高めたものとなる。バランスXLR入力4系統、アンバランスRCA入力を6系統搭載。出力はXLR2系統、RCA2系統で、EXT PRE端子なども搭載する。
ボリュームコントロールに「C-3900」にて開発されたLch/Rch・正負合計8回路のAAVAを搭載した「Dual Balanced AAVA」を引き継ぎながら、さらなる低雑音化を実現。出力アンプを4パラから8パラとすることで、通常使用ボリューム位置でのSN比を改善している。
入力端子から出力端子まで全信号系がバランス構成を実現。ディスクリート構成の電流帰還型入力アンプで、信号を大振幅化して伝送、後段で信号とともに雑音を圧縮して低雑音化を実現。また高精度と低雑音を両立したANCC採用のIV変換アンプも引き続き採用。主アンプの変更と周辺回路の最適化によって高域の歪みも改善したと説明している。
電源部は新規設計のトロイダルトランスをデュアルモノラルで使用、ブロックコンデンサは10,000μFを12本、合計120,000μFとなっている。
インプットセレクタも新規開発のロータリースイッチとなっており、デザインと操作性もアップ。コンペンセーターも3ステップから5ステップへと増設、LRチャンネルバランスなどもより細かく調整できるようになっている。
ヘッドホンアンプも回路を一新、ディスクリート構成とした上で、パワートランジスタパラレルプッシュプル出力段を採用し、C-3900に比べてノイズや歪みを改善したとしている。またヘッドホンジャックは一番右に配置し、ヘッドホンを繋いだときに操作部をまたがないように設計されている。
サイズは477W×156H×412Dmm、質量は25.3kg、消費電力は60W。RCAケーブル「ASL-10B」と電源ケーブル「APL-1」、専用リモコン、クリーニングクロスが付属する。