エソテリック・ティアック・オーディオテクニカも出展

<AXPONA>ラックスマン、フォノEQ「E-07」初お披露目/ヤマハは「70周年」記念ミュージアムも展開

公開日 2024/04/13 22:13 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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4月12日(金)よりシカゴにて開催されている北米最大規模のオーディオショウ、アクスポナ。そのメインポスターにも採用され現地での話題をさらっているのが、ラックスマンのフォノイコライザー「E-07」である。

ラックスマンのフォノイコライザー「E-07」初披露

ラックスマン開発部長の長妻氏によると、「昨年もこのアクスポナと5月のミュンヘン・ハイエンドに出展しましたが、その時に各国の方々から“質の高いフォノイコライザーを出してほしい”という要望を多くいただいたのです。そこから開発を本格化し、なんとかこのアクスポナに間に合わせるよう準備を進めてきました」

マジコの「S3」と組み合わせたラックスマンブース

今回はあくまで参考出品ということで、今後細部に変更が入る可能性は大いにあるが、サイズはNT-07と同じ薄型サイズ。まだ非公開ということで内部写真を見せてもらったが、片側に電源トランスを3系統装備、電源部と回路部は完全にセパレートされた構造となっている。電源トランスは左右チャンネルに加えて周辺回路用に独立して設けられている。「フォノイコライザーに必要なのはあまり大きな電流ではありませんから、逆にそれ以外のトランスを独立させることでS/Nなどに大きな影響が出てくるのです」と長妻氏。

MM/MCカートリッジの両方に対応し、MCカートリッジ用に4つの新しいトランスを搭載。MCについてはインピーダンス切り替えやバランス入力にも対応する。さらにアースの取り方にも工夫がなされているということで、背面を見ると入力3系統に対しアースは1つ多い4系統を装備。「ユーザーの環境に合わせてアースの取り方を工夫できるように考えています」と教えてくれた。

少々分かりづらいが入力3系統の側に加えて、もうひとつアース端子が設けられているのが見える

現地のメディアも集めたプレス向けパーティも開催された。代理店であるLUXMAN Americaのスタッフも非常にラックスマン愛に溢れたチームで、「ラックスマンの魅力はなんと言っても音が素晴らしいこと。特性が良いことは言うまでもありませんが、エモーショナルで人の心を打つサウンドを奏でてくれます」と熱弁。パーティにはAnalog PlanetsやSound&Visionなどアメリカの著名メディアも参戦しており、アメリカのオーディオファイルにも高い信頼を得ていることを改めて感じさせてくれた。

メディア向けパーティも開催。左から2番目がLUXMAN America社長のジェフ氏

「E-07」は5月のミュンヘン・ハイエンド、7月の東京インターナショナルオーディオショウなどでもお披露目されたのち、今秋の発売を予定しているという。

アメリカ市場での評価の高さを感じさせるのはエソテリックも同じだ。ホテルの廊下を歩いていると、ピンク・フロイドのあまりに生々しい鐘の音に惹かれて入ったブースは、エソテリックのGrandiosoシリーズが鎮座。PMCのスピーカー「Fenestria」と組み合わせて再生されていた。音がストレートに飛び出してくる厳しさがありながら、その一方でキツさはなく情感豊かなサウンドを聴かせてくれる。

Grandiosoシリーズを揃えたエソテリックルーム

特にアメリカでは音楽のリスニングスタイルがレコードまたはストリーミングに2極化されていると言われているが、ハイエンドのディスクプレーヤーの需要状況については案外悪くない模様。「結局オーディオファンは今まで持ってきたライブラリがありますし、他のメーカーがどんどんやめていっていますから、逆に日本メーカーにチャンスがありそうです」。

エソテリック/ティアックのアメリカディストリビューションを担当するPlayback distributionはほかに2つの部屋を展開。ネットワークDACプリ「N-01XD」とプリメインアンプ「F-02」を組み合わせるシンプルなシステムと、ティアックのトップグレード製品「701シリーズ」(CDトランスポートも展示)を主軸に押し出した部屋で、メディアを問わないさまざまなオーディオの可能性を提案する。

ネットワークプレーヤー+パワーアンプのみというシンプルなシステムも好評

ティアック&amphionの組み合わせ。CDトランスポートも注目高い

ヤマハは、今年がHiFi業界に参入して70年目を迎えるということで、それを記念した“歴史的銘機”たちを多数並べるミュージアムを展開。1954年に発売されたアナログプレーヤー「HIFI-PLAYER」は、現地スタッフによると「コンシューマー向けオーディオ製品として初めてHIFIという言葉が使われた製品」ということで、ウッドキャビネットに納められたデザインもクール。ほかにも“テンモニ”として知られる「NS-10M」やAM/FMレシーバー「CR-2020」なども来場者の目を楽しませる。

ヤマハのアナログプレーヤー「HIFI-PLAYER」(1954年)も展示

試聴ブースではフロア型の「NS-2000A」とブックシェルフの「NS-800A」を、ネットワークレシーバー「R-N2000A」「R-N800A」などで鳴らしわけるデモンストレーションを実施。開発担当の熊沢氏は、スピーカーのパーツなども見せながら、ヤマハならではの音質設計のこだわりを解説していた。

リスニングブースではNS-2000AとNS-800Aを中心に試聴デモを実施

さらに、ヤマハは伝統的にAVレシーバー(AVアンプ)のジャンルが北米で強いそうだが、HiFi製品もさらに力を入れていきたいと語ってくれた。

オーディオテクニカは、今年発表されて世界中の度肝を抜いたフラグシップヘッドホン再生システム「鳴神」の試聴ブースを用意。予約制の個室となっており、集中してその音を確認することができるようになっている。

オーディオテクニカの「鳴神」はアメリカでも注目の的

オーディオテクニカの現地スタッフによると、アメリカにはe☆イヤホンのようなヘッドホン/イヤホンが気軽に試聴できるショップはほとんど存在しないらしく、今回のような試聴イベントは非常に貴重な機会なのだと言う。試聴ブースにも常に人が溢れそのサウンドに聴き惚れていた。

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