“レコード好きの、レコード好きによる、レコード好きのためのイベント”

レコード試聴からライブ&DJまで盛りだくさん − 「Record People Meeting」レポート

公開日 2015/04/20 17:23 編集部:小澤貴信
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日本で唯一レコードプレスを行っている東洋化成は、“レコード好きの、レコード好きによる、レコード好きのためのイベント”「Record People Meeting」を4月17日に東京・渋谷のJINNAN CAFEにて開催した。

イベントのために新たにロゴもデザイン

今回のイベントでは、アナログレコードに関連した様々な展示やトークショー、オーディオ機器の展示からライブまで、レコードにまつわる盛りだくさんの内容で開催された。開始前後はあいにくの雨模様だったが、会場には200名を超えるレコード好きが集結。レコードにまつわる様々な催しを満喫していた。

渋谷・JINNAN CAFEには200名を超えるレコード好きが集結した

1階および地下1階のスペースを全て貸し切って行われた本イベントでまず目に入るのは、テーブルや展示台など至るところに並べられたレコード。お酒を飲みながらジャケットのデザインを楽しむも良し、会場に設置されたレコードプレーヤーで実際に再生するのも良し。来場者は各々、レコードを手にとって楽しんでいた。

各テーブルには様々なレコードが並べられており、自由に試聴できる


会場の至るところでレコードに触れることができた

1FにはTEACと音元出版による「ちょっぴり贅沢なオーディオでレコード再生を楽しむ」ブースも出展。TEACのレコードプレーヤー「TN-350」、プリメインアンプ「AI-301DA」、スピーカーシステム「LS-301」というシステムで、レコード再生を高品位に楽しむデモも行われていた。

TEAC「TN-350」を中心としたコンパクトかつ高音質なアナログ再生システムを展示

会場内ではピンク・フロイドやレッド・ツェッペリンらのレコードジャケットデザインを担当した「Hipgnosis」のジャケット群の展示や、『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ』の巨大ジャケットなど、レコードジャケットのアートワークの魅力が味わえる展示も行われていた。

「Hipgnosis」のジャケット群を展示


『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ』の巨大ジャケット

視聴ブースにはIONのレコードプレーヤーが複数設置され、実際にレコードを聴くことができた。会場ではDJのプレイやトークショーが随時行われていたが、プレーヤーそれぞれにはONKYOやbeyerdynamicのヘッドホン、TEACのヘッドホンアンプが組み合わされ、集中してレコードを楽しめる環境が整えられていた。

レコードはIONのプレーヤーとONKYOやベイヤーのヘッドホンでじっくり聴くことができた

レコードをテーマとしたトークショーも実施。著名なレコードコレクターである植村和紀氏と東洋化成の“レコード女子”による「仕掛けジャケット対談」では、植村氏がコレクションする貴重な仕掛けジャケットを紹介しながらトークを展開。今回のイベントの企画を務めたSOUND FINDERの新川宰久氏・DJの川西卓氏・ファンクバンドMOUNTAIN MOCHA KILIMANJAROのキーボード MZO氏によるレコード好き対談「ココ掘れワンワン」では、レコード好きならではのエピソードが多数披露された。

植村和紀氏とレコード女子による「仕掛けジャケット」対談


レコード好きのミュージシャンらによる対談も行われた

ライブやDJプレイも充実。前述のMZO氏がリーダーを務めるサイドプロジェクトのバンドによるライブや、DJ MURO氏によるDJプレイも行われた。

MOUNTAIN MOCHA KILIMANJAROのKey MZO氏によるファンク・バンドの演奏


イベントのトリでDJ MURO氏がプレイを披露

イベントを主催した東洋化成の代表取締役社長である萩原 克治も登場。「世界的にアナログレコードがブームになっているが、日本でもレコード再生の楽しみをより多くの方に、改めて紹介していきたい」とコメント。「レコードの日」である11月3日に「Record People Meeting」を再び開催する予定であることを明かした。

主催者である東洋化成の代表取締役社長・萩原克治氏がイベントの今後の展望を語った


ティアックの加藤氏が登場。来場者の中から1名に同社のレコードプレーヤー「TN-350」がプレゼントされた

アナログレコードの売上が世界的に伸びており、昨今は日本でもアナログレコードブームと言われて久しい。しかし一方で、アナログレコードに触れたことがない若年層や、今はもうアナログレコードから離れてしまったという年配層が大多数いることも事実。今回のイベントからはレコード再生の魅力をさらに広げていきたいという、レコード愛好家たちの強い意志がひしひしと感じられた。

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