HOME > レビュー > 【愛したはずの夫は別人でした】妻夫木聡主演、“ある男”の素性を巡るヒューマンミステリー

【第244回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

【愛したはずの夫は別人でした】妻夫木聡主演、“ある男”の素性を巡るヒューマンミステリー

公開日 2026/11/06 06:30 ミヤザキタケル
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2022年公開の『ある男』をご紹介します!

 

                   ◇

 

『ある男』
(配信:Amazon Prime Video / Netflix / U-NEXT)

『ある男』Blu-ray特別版:7,040円(税込)/DVD:4,620円(税込)
発売元:松竹、木下グループ/販売元:松竹
(C)2022「ある男」製作委員会
※2026年11月時点の情報です

芥川賞作家・平野啓一郎の同名小説を、『愚行録』『蜜蜂と遠雷』『遠い山なみの光』などで知られる石川慶監督のメガホンで映画化したヒューマンミステリー。

弁護士の城戸(妻夫木聡)に舞い降りた奇妙な依頼。それは、かつての依頼者である里枝(安藤サクラ)の亡くなった夫・大祐(窪田正孝)の身元調査であった。長年疎遠であった大祐の兄が法要に訪れ、遺影に映る男を見て「これ、大祐じゃないです」と言い出したのである。里枝の夫であった男の素性を探るべく、調査を開始する城戸であったが……。

“ある男”の素性、“ある男”が成り代わっていた男の素性、“ある男”のあり方に自らのバックボーンを重ねていく城戸など、いくつもの要素が複雑に絡み合いながら物語が進んでいく本作。

徐々に謎が解き明かされていく過程には、一種の喜びや興奮のようなものが生じるのと共に、実人生において自身が他者や社会とどのように関わりを持って生きているのかを見つめ直す機会をも与えてくれる。

私たちはつい物事を自分の都合の良いように捉えてしまいがちだけれど、物事とは本来多角的であり多面的なもの。見る角度・触れる箇所・関わる時間次第で受け取り方は如何様にも変化する。

“ある男”の素性を巡る人間模様から導き出される事実と真実を前に、あなたの心はどのような思いを抱くことになるだろう。

(C)2022「ある男」製作委員会

※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE