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【第188回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

若き日のディカプリオが眩しい! DV義父の元で人生を切り拓く少年の葛藤と成長

公開日 2025/10/10 06:30 ミヤザキタケル
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サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は1993年公開の『ボーイズ・ライフ』をご紹介します!

                   ◇

 

『ボーイズ・ライフ』(1993年・アメリカ)
(配信:ディズニープラス / U-NEXT

『ボーイズ・ライフ』ディズニープラスのスターで配信中

ベストセラーになったトバイアス・ウルフの自伝的小説を、若き日のレオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロ共演で映画化したヒューマンドラマ。

1950年代のアメリカ。男運のない母親とシアトルの田舎町へと流れ着いた少年トビー(レオナルド・ディカプリオ)。不安定な生活の中で非行に走るトビーは、母親から紳士的な振る舞いをする恋人・ドワイト(ロバート・デ・ニーロ)を紹介される。やがて再婚へと至り共に暮らすことになるのだが、次第にドワイトの本性が露わになっていき……

誰もが通る少年(少女)時代。イキがってみたり、時には悪いことをしてみたくなったり、初めて芽生えた感情に振り回されてしまったりと、思春期ならではの言動や行動が誰にでもあったと思う。そして、頼りない母親と傍若無人な義父の元で生活を送るトビーの姿を通して、子供にとって家庭環境が及ぼす影響が如何に大きなものであるのかということにも理解が及ぶ。徐々にエスカレートしていくドワイトの立ち振る舞いに疲弊していくトビーが踏み出す一歩は、目にする者に対して人生の教訓を指し示す。劣悪な環境、恵まれない状況にあったとしても、救いの手が差し伸べられるとは限らない。最終的にものを言うのは己の意志や決断。今を変えられるのは自分しかいないのだと。

本作でのデ・ニーロとの出会いが「人生を変えた」「映画の世界におけるキャリアが始まった瞬間」と後年になってディカプリオが語るように、名優ロバート・デ・ニーロの演技はもとより、デ・ニーロの名演を受けて、少年の繊細な感情を表現する若かりし頃のディカプリオの名演も要チェックです!

 

(C)2025 Warner Bros., a division of Time Warner Entertainment Company, L.P. All rights reserved.

※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。

 

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