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【第85回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

堺雅人×宮崎あおい!うつ病発症の実話から生まれた夫婦のラブストーリー

公開日 2023/10/20 06:30 ミヤザキタケル
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サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2011年公開の『ツレがうつになりまして。』をご紹介します!

『ツレがうつになりまして。』(2011年・日本)
(配信:U-NEXT /Hulu)

『ツレがうつになりまして。』 Blu-ray&DVD発売中 【Blu-ray:2,750円(税込)/DVD:2,090(税込)】 発売・販売元:キングレコード(株)

実話をもとにした細川貂々のベストセラーコミックエッセイを、NHKの大河ドラマ「篤姫」でも夫婦を演じた宮浮おい×堺雅人のタッグで映画化。結婚5年目の夫婦、漫画家の晴子(宮崎あおい)とサラリーマンのツレ(堺雅人)。仕事に追われる日々の中でうつ病を発症した夫の変化に気付けなかったことを反省しつつ、ツレに退職を迫る晴子。会社を辞めたことでツレは徐々に回復していくのだが…。

日本人の約15人に1人がうつ病になるといわれる現代社会。今は平気でも、いつ自分が当事者になるか分からない。自分がならなくても、身近な人が発症する可能性だって0ではない。そんな「もしも」が訪れたときに直面するであろうあらゆる出来事を、不器用ながらも互いの存在を頼りに道を模索していく夫婦の姿を通して垣間見る。また、無理解から生じるうつ病に対する偏見や誤解を取り除き、うつ病への理解も深まることだろう。

そして、それらを体現する宮浮おいと堺雅人の名演に心奪われ、晴子とツレが築いていく関係性に胸打たれてしまうことだろう。仕事で疲れたとき、不安で胸がいっぱいなとき、何もかも投げ出したくなってしまったとき、きっとこの作品はあなたの味方になってくれると思います。

(C)2011「ツレがうつになりまして。」製作委員会
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。

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