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【連載】ガジェットTIPS

電源タップ、より安全なものを選ぶなら「はんだ無し」がオススメ

2022/02/13 海上忍
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コンセント不足に対応するために、電源コードを延長するために利用されている「電源タップ」。最近ではUSBポートの有無など付加機能も注目されるようになってきましたが、やはり安心・安全が第一、事故防止を考慮した製品がマストです。

電源タップ選びには「はんだ付け」もポイント

そんな電源タップに起こりうる事故としては、トラッキング火災(電源プラグ周辺にたまったホコリに引火)や落雷、そして「過電流」が挙げられます。トラッキング火災はホコリの多い場所で長期間使い続けることにより起こるもので、落雷は利用する季節・地域に大きく左右されますが、過電流は場所や利用者属性を問わず起こりえます。

かといって、過電流発生時に自動で電気回路を遮断する「安全ブレーカー」を備えた電源タップを選択すべし、ということにはなりません。なぜなら、家庭のブレーカーは定格電流を超えたらすぐに遮断するものではなく、よほど電気設備が古い家屋を除けば分電盤には短絡保護機能が装備されているからです。電源タップに過電流防止機能がなくても、分電盤のブレーカーが落ちるので用は足りてしまうというわけです。

安全性という点で電源タップを選ぶなら、内部が「はんだ付け」されていない製品がお勧めです。過電流で発熱すると、はんだ付けされた部分が溶けて(はんだは銅より電気抵抗が大きく融点が低い)外れてしまうかもしれず、そうなると樹脂カバーが溶けるなどの事故が起きかねないからです。

しかも、長年使い続けはんだ部分が収縮と膨張を繰り返すうち細かなひび割れ(はんだ割れ)が生じると、導通不良などのトラブル、ひいては火災の原因になる可能性もあります(参考記事)。はんだ付けを明記した製品は少ないものの、可能であれば購入前にチェックしたいポイントです。

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