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【連載】ガジェットTIPS

短焦点プロジェクター、空港の「フライトボード」でも活躍していた

2022/02/07 海上忍
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空港で飛行機の発着状況を知らせる「フライトボード」。正しくは「反転フラップ式案内表示機」というそうですが、パタパタ回転する出発案内板、といったほうがピンとくるかもしれません。

そのフライトボード、近年ではパタパタいわないものに置き換えられつつあります。遠目には反転フラップ式と見分けがつかないものの、表示が変わるとき音がしません。大型の液晶ディスプレイに変わったのかと思いきや、近寄ってみると表面の反射は一切なし、離れた場所からプロジェクターで投写しているのかと反対方向を見回しても光源はなし...どうやって表示しているのでしょう?

答えは「短焦点プロジェクター」。フライトボードに近づき頭上を見渡してみましょう。数台のプロジェクターが天井付近に取り付けられ、斜め下方向に投写しているはずです。

短焦点プロジェクターが天井に取り付けられている

フライトボードに短焦点プロジェクターを採用すると、情報を変更するときに板(フラップ)を作り直す必要がなくなり、駆動部に注油するなどメンテナンスが軽減されます。液晶ディスプレイと比較しても、大画面にしやすいうえディスプレイを支えるための壁強度を考慮せずにすむ、スクリーン生地次第では視野角を広くとれる、といったメリットも期待できます。

とはいえ、フラップが一斉に回転する空港ならではの音が消えてしまうのは寂しいもの。なんらかの方法で"らしさ"が残るといいですね。

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