HOME > レビュー > この写真、カメラが壊れたわけじゃありません。原因は?

【連載】ガジェットTIPS

この写真、カメラが壊れたわけじゃありません。原因は?

公開日 2021/07/06 06:40 海上忍
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
何気なくスマートフォンで撮影した街の風景。行き交う人や自転車、そして乗り合いバス...バスの様子が少しおかしいような。行き先や経由地を表示した電光掲示板の文字が崩れて映ってしまうのです。人や自転車はボケずにバッチリ撮影できているのに、電光掲示板だけが変。もしかして、カメラの故障?

それは故障ではなく、おそらくカメラのシャッタースピードに原因があります。いまどきの電光掲示板(行先表示器)はLED式で、LEDの点滅間隔とシャッタースピードが合わないために、表示が崩れたように映るのです。

電光掲示板だけが変。もしかして、カメラの故障?

LEDが点滅する間隔は機器次第のため断定することはできませんが、コンセント(AC)から電源供給を受けている場合は、東日本では1/100秒以下、西日本では1/120秒以下にシャッタースピードを設定すると、肉眼で見たときのとおりにLED式電光掲示板を撮影できます。車両によっては1/200秒や1/400秒という速さで写せることもありますが、よく見るとLEDの明るさにムラが生じていることが少なくありません。

デジタルカメラの場合、シャッタースピードを遅くするにはシャッタースピード優先のモードを選びます。スマートフォンの場合は利用するカメラアプリ次第ですが、マニュアル設定が可能な場合は1/100秒以下にするとムラなく写ることが多いようです。なお、連写機能はシャッタースピードが速くなるため逆効果になることが多く、この用途には適していません。

ところで、シャッタースピードを遅くすると、シャッターが開いている間に被写体が動くと、被写体ブレになります。バスや電車などの動くものを撮る場合は、いわゆる「流し撮り」技法などの撮影テクニックを使いましょう。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE