「オーディオ銘機賞」へ向けて

音元出版社長 和田光征の「巻頭言」2019年4月:業界の建設的発展を目指し心機一転

音元出版社長 和田光征
2019年04月16日

「オーディオ銘機賞」へ向けて


私は1974年の「オーディオ銘機賞」創設に携わった者として、本年2月に、評論家側審査委員長 藤岡誠氏、流通側審査委員長森田正二氏両名の了解・賛同のもと、オーディオ銘機賞審査委員会特別顧問に就任することとなった。

私は、1982年に39歳で就任して以来、75歳となる今年に至る38年の間、音元出版の社長を務めている。音元出版が創業70周年を迎える今年、会長兼CEOに就任し、新社長や幹部たちとともに心機一転し、当社の社是である「業界の建設的発展に寄与する」を厳守し、新たなスタートを切りたいと思っている。

オーディオ銘機賞は創設以来発展していき、オーディオのアワードとして世界的にも注目をいただいている。私としては、このアワードの最高賞である金賞を選出するにあたり、製品づくりはもとより、その企業の商いについてもどれだけ業界発展に貢献したか、あるいは覇権主義的な要素でこれを阻害していないか、といったことも審査の要素としたいと思っている。近頃の経済状況を見ても、あるいはこれからの状況を見ても、業界挙げて市場づくりにあたらなければお客様を動かすことはできないだろう。

そして当社は、今流通で人気のある商品群に特化したイベントを自ら主催し開催させたい。それらはアクセサリー、アナログ、ヘッドホンといったカテゴリーであり、とりわけアナログについては音元出版の季刊「アナログ」誌を中心としたイベントを、早期にスタートさせたいと考える。

それはつまり、当ウェブサイト「ファイルウェブ」と当社発行の専門誌で集客し、イベントの展開で絶対的な効果を出し、これを業界発展の核としていく計画である。まさに当社の創業70周年の記念行事として着手し、これを継続させていくことで市場創造を目指したい。荒れる自愛のイベントには参加しないし、協賛もしない。

オーディオ銘機賞については、金賞受賞の集中も様々な方面で指摘されており、これを是正する方向で検討を進める。いい製品を継続的につくり続けていることには敬意を払うも、覇権的な商法はマーケット創造を目指すトータル的な指針から考察を要するであろう。

オーディオ銘機賞創設に立ち合った唯一の人間として私は、本来のアワードのあり方に軌道修正を図りたい。こちらに掲載した「アワード創設の目的」をもって、最高顧問としての思いに代えさせていただきたいと思う。

市場を安定させ、対外的信用や価値が増大することを、今こそ製販ともに考え実行していただきたい。