ついにフロントライトを搭載

“光”で進化、新「Kindle」速攻レビュー! 8,980円ながら「上位機食い」の実力機

編集部:平山洸太
2019年04月10日
ついにAmazonの電子書籍リーダー「Kindle」に、暗いところでも使うことが可能な “フロントライト” を搭載した新モデルが登場した(関連ニュース)。今回、いち早く触れる機会を得ることが出来たのでレポートしたい。

Kindle(8,980円・税込)

まずKindleについて、かんたんにおさらいしよう。特徴は「E Inkディスプレイ」、すなわち電子ペーパーをディスプレイに採用していること。液晶・有機ELなどではディスプレイ自体が光るため、太陽光などの下ではかえって画面が暗くなり、視認性が低下してしまう。一方Kindleは紙のように光を反射するタイプのディスプレイ。つまり紙と同じように明るいところでは明るく、暗いところでは暗く見える。

そのため目が疲れにくく、長時間の読書に適している。またライトを搭載した場合も、バックライトではなくフロントライト。スタンドライトを当てたように、紙のような自然な見え方を維持しながらも暗いところなどで読書を楽しむことができる。そして電子ペーパーは表示の書き換え時のみにしか電力を使用しないため、バッテリーライフが非常に長い。

現行のラインナップでは、最上位モデルの「Kindle Oasis」は、3.4mmの薄さ、7インチで300ppiのディスプレイ、お風呂でも使えるIPX8相当の防水仕様が特徴。その分価格は高く、29,980円だ。

Kindle Oasis(29,980円・税込/8GB・Wi-Fi内蔵・広告つき)

つぎに通常モデルの「Kindle Paperwhite」は、解像度やIPX8相当の防水仕様はOasisと同じながら、ディスプレイサイズは6インチ、厚さは8.18mmなど、ややグレードダウンされながらも必要十分にまとまったモデル。こちらの価格は13,980円となる。

Kindle Paperwhite(13,980円・税込/8GB・Wi-Fi内蔵・広告つき)

そしてその下位に位置するエントリーモデルが「Kindle」だ。今回発売される新「Kindle」は、このエントリーモデルの最新バージョンだ。価格は8,980円。

Kindle(8,980円・税込/4GB・広告つき・W-F)

Kindleはフロントライトの省略を中心に、コストダウンによって低価格化した端末として登場した。コストパフォーマンスが高く、電子書籍初心者にもおすすめのモデルだ。かくいう記者もKindleシリーズの愛用者で、使用しているのは2014年、約5年前のモデルになる。

新Kindle/Kindle(2014年モデル)

電子ペーパーの特徴について先述したが、今までPapaerwhite以上のモデルにしかフロントライトは搭載されなかった。そのためKindleは暗いところでは、紙の読書のようにライトを当てなければならなかった。

フロントライトは夜にしか役立たないと思う方もいるかも知れないが、例えば電車内では「もう少し明るいと理想的だな」と思うし、昼間の室内でも窓から少し離れた場所では読みづらいこともある。実際に使ってみると、フロントライトが無いことで不便に感じる場面も多々あった。機能的にはKindleに満足しながらも、フロントライト付きのPaperwhiteに憧れを感じたものである。

今回発売された新Kindleのスペックは、外形寸法約113W×160H×8.7Dmm。そして質量は約174g。これは現状のKindle端末ラインナップの中では最小・最軽量となる。そして内蔵ストレージは4GBで、一般的なKindle書籍であれば数千冊が保存できるという。基本的なスペックは前モデルを継承したかたちとなっている。

端子はmicroUSB

本体はマットな質感。Amazonの文字は書いておらず、矢印のロゴだけ光沢仕上げになっている

画面の大きさはPaperwhiteと同じく6インチ。画面解像度は167ppiとPaperwhiteの300ppiから落ちるものの、漫画がメインでなければ、最低限の水準は確保していると感じる。なおこのあたりのカタログスペックに関しては、記者が使用しているKindle 2014年モデルと大きく変わっていない。

文字のディテールをみると解像度不足は否めないが、必要十分な水準

さて、2世代前・5年前の記者所有モデルと比較してみたい。まず気になるのは本体サイズ。小型化された1世代前と同様だが、持つとわかるのは、2世代前のモデルでは中に空洞があるように感じるのに対し、新Kindleでは密度感があり、しっかり作られた筐体と感じられることだ。また、角が丸くなって持ちやすくもなっている。一方 “塊感” が増したので、個人的にはやや重さを感じてしまった。この重量バランスの感覚については好みが分かれるだろう。

2世代前のモデルと比較するとコンパクトになっている

付属品は説明書とUSBケーブルだけでシンプル。充電器は付属しない

画面の見え方に関しては新Kindleの方がコントラストが高いように感じるが、この点は前回・今回でも特に謳われていない。解像度に関しては同じ数値なので、こちらは従来から同様だ。また反応速度に関しても大きな違いは感じられなかった。

つまり “フロントライト” の搭載以外に大きな差はないわけであるが、やはりこの差が大きい。今までフロントライトの搭載を理由に6,000円高いPaperwhiteを選んでいた方も少なくないだろうことを考えると、この値段で搭載した意味は大きい。

暗いところでフロントライトがあると読みやすい

そして実際の使用感も快適だ。場所を選ばずに快適に読書を行うことができるのは、やはり良いものだと改めて実感した。なお明るさの調整は24段階で、Oasisのような明るさ自動調整には対応しない。そして搭載LEDの数は4個で、Oasisの12個、Paperwhiteの5個に比べて差別化が行われているが、全く不満は感じられなかった。

明るさの調整は24段階



今回のモデルでは8,980円と従来モデルから1,000円の値上げとなってしまったが、この値段でフロントライトが搭載されるなら個人的に大歓迎。むしろ書籍しか読まない方であればPaperwhiteを選ぶ必要性は低くなるだろう。

2世代前のモデルのユーザーからみても、買い替える価値はあると感じられた。今までスマートフォンで電子書籍を読んでいた方はもちろん、興味のある方はAmazonからポチッとしてみてはいかがだろうか。今まで以上にコストパフォーマンスが向上したKindleは、初心者から従来ユーザーまで満足できると思う。

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