PR初代機「OpenFit」とも比較!
現時点で“最高クラス”のオープンイヤーTWS誕生!音質&使いやすさが向上したShokz「OpenFit 2」レビュー
着け外しのしやすさと装着感も変わらずに素晴らしい。柔軟なニッケルチタン合金をさらに超柔軟なシリコンで包んだフックの柔らかさのおかげか、片手ですっと差し込むようにして耳の上に滑り込ませる流れがとてもスムーズ。すっと差し込むだけで耳の中の決まった場所に収まってくれるので、装着ポジションに迷うこともない。
筆者は眼鏡ユーザーだが、眼鏡側のテンプルの細さを考慮してもそれとの干渉は特に気にならず、装着安定性も抜群。ランニングや縄跳び、上半身を前後左右に大きく動かすストレッチなどしてみても装着がズレることはなかった。といっても装着感は初代機時点ですでに最高で、上記の印象は初代機でも共通だ。ここはOpenFit 2での進化というより、 “OpenFitシリーズ” の基本設計の見事さと言えるだろう。
最後に充電ケース。初代機時点から左右のフックを重ねて収納するなど工夫されており、イヤーフック型のケースの中ではコンパクトさも薄さも優秀な部類だったが、ここもさらに向上。実寸としての違いは0.5mm程度薄くなっただけだが、角をより大きくラウンドさせたフォルムのおかげで、より薄く感じられる仕上がりだ。なお、ケースに新規で追加されたボタンは、マルチポイント接続のペアリング操作用となっている。
■向上著しい、音の粒立ちと輪郭の明瞭度。オープンイヤー型TWS最高レベルの低域再生も
では続いて音質インプレッション。本機では4つのプリセットモードを搭載しているが、今回の試聴ではデフォルトの「スタンダード」を使用した。
再生周波数帯域のスペックは50Hz〜16kHzで初代機と変わらないが、その帯域内での充実感や情報量、総じて音の鮮度感といった要素の伸びには一聴して「!」と驚かされた。中でも音の粒立ちや弾けの良さ、輪郭の明瞭度といったところの向上は著しい。もちろん低域側の再生能力もオープンイヤー型TWSとして最高レベルだ。
アイザイア・シャーキー「Special Lady」の、エレクトリックギターのクリーントーンによるカッティングのパキッとした粒立ち感、ジュリアン・ラージ「Double Southpaw」の、アコースティックギターの演奏ニュアンスの細やかな再現においては、本機の中高域再生能力が特に発揮された。また、国内外様々なシンガーの声の瑞々しさ、通りの良さなども好印象だ。
一般的にオープンイヤー型は低音をしっかり鳴らすのが難しく、しかもシングルドライバーで低音再生に力を振り分けすぎると中高域の再生が甘くなりがちだ。そこで本機が用意してきた回答が、低域用と高域用のデュアルドライバー構成ということかと思うが、その回答の正しさがしっかりと音に表れている。
一方でオープンイヤー型ということは、屋外で使ったらその繊細な表現が周りの騒がしさにかき消されてしまうのでは?と思うかもしれない。実際それはその通りで、そういった環境では初代機と本機の音の違いは少しわかりにくくはなる。
だが逆に言えば、屋外では従来通りの高音質を楽しめ、屋内の静かな環境ではさらに繊細で高音質なリスニングが楽しめるわけだ。室内作業時にBGM的にインスト音楽を流しておくような使い方でも、より心地よい音を鳴らしてくれることで作業をより捗らせてくれるかもしれない。
最後に音漏れについて。編集者に装着してもらってチェックしたところ、音量感は初代機とさほど変わらないものの、中低音が薄くなったことでやや軽めの音調にはなっている。とはいえ静かなオフィス等はもちろん、電車内でも隣席の方への配慮は変わらず必要だが、自宅や徒歩移動中などでは気兼ねなく使ってもらってよいだろう。
初代機の満足度が極めて高かったため、そこからどの程度進化できているのかという不安もあったが、その不安は簡単に吹き飛ばされた。OpenFit 2こそ、現時点で最高クラスの超優秀なオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホンだ。
シリーズのラインナップも、今回紹介した最新ハイエンドモデルOpenFit 2、少しお手頃に手に入る一世代前のハイエンドモデルOpenFit、そしてエントリーモデルのOpenFit Airと豊富になっているので、お好みや予算に応じて購入を検討してみてほしい。
(協力 : Shokz)