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<連載>オーディオアクセサリーひとくちレビュー

【ミニレビュー】KRIPTON フィルター入り8個口電源ボックス「PB-750」

公開日 2024/01/09 06:35 園田洋世
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2024年より、新連載「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」をスタート。今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトに紹介していく。レビューを担当するのは、オーディオショップ店員として長いキャリアを持ち、自身でも自宅のオーディオの探求に余念がない園田洋世さん。第一回目は、“電源のクリプトン”として名高いKRIPTONの「PB-750」をチェック!

KRIPTON 電源ボックス「PB-750」(82,500円/税込)

プレーヤーにもWiFi中継機にも効く電源ボックス「PB-750」



オーディオ専用電源ボックスには4個口あるいは6個口のものが多いが、「オーディオアクセサリー銘機賞2024」にてグランプリを受賞したクリプトンの「PB-750」は8個口。そのうえ、「DIGITAL」「LOW POWER」「HIGH POWER」の3系統それぞれにフィルターを搭載することで屋内配線・各機器から伝わるノイズによる悪影響を防いでいる。アンプやDACに加えPCやオーディオサーバー等、高ノイズの機器も多数必要になるネットワーク再生で特に効果を発揮する電源ボックスといえよう。

最初にWi-Fi中継機とネットワークトランスポートBLUESOUNDの「NODE 2i」に壁コンセントから直接給電する形で聴いたあと、Wi-Fi中継機だけ「PB-750」の「Digital」から給電してみる。Anette Askvik「Liberty」の音場がしんと静まる。なんと!Wi-Fi中継機だけで効いてしまった。

ネットワークオーディオの環境に電源ボックスを投入

WiFi中継機の電源だけでも効果あり

次に、NODE 2iも「PB-750」の「Digital」から給電すると、音がまるで別次元。ノイズフロアがさらに下がって、左手でドアがきしむような音も中央奥で食器同士がぶつかるような音も実に明瞭。ヴォーカルは質感情報が増え実在感が増す。「PB-750」はフィルターだけでなく内部配線、シャーシのクオリティも相当高いのだろう。正直驚いてしまった。

最後、NODE 2iはそのままに、Wi-Fi中継機の差し込み口を「Low Power」に変更してみる。電子音の定位がビシッと定まり、ヴォーカルも各種生活音も立体感を増した。異なる回路からの給電はやはりモロに効く!

WiFi中継機とネットワークプレーヤーを分離するのも効果的


園田洋世(そのだようせい)
1974年生まれ。海城高校、慶應義塾大学卒業。オーディオ専門店のスタッフを長年務めたのちに、2023年より執筆活動を開始。特にオーディオアクセサリーに造詣が深い。究極の音楽再生を目指し自宅システムで日々実験を重ねている。2023年より「オーディオアクセサリー銘機賞」の審査員に就任している。

園田洋世氏

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